《完結》僕が天使になるまで

MITARASI_

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本編

第十三話 遠ざかる気配

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 体が思うように動かなくなってきた。外に出ることも少なくなり、部屋の中で過ごす時間が増えていった。

 そんな僕を、翔太はじっと見つめていた。
「……遥、最近おかしい。痩せたし、顔色も悪い」
「ただの疲れだよ」
「嘘だ。俺にはわかる。何を隠してるんだ」

 強い眼差しに胸が痛む。けれど僕は笑って首を振るしかなかった。
「……ごめんね、翔太」

 その横で陽は拳を握りしめていた。心の中では叫んでいた。――もう時間がない、と。だが、遥の願いを守るために口を閉ざすしかなかった。

 夜、僕は机に向かい、最後の小包を用意した。中には翔太がひとりでも生きていけるように綴った日記と、季節ごとの贈り物を詰め込む。

「これで……少しは笑ってくれるかな」

 窓の外には淡い月が浮かんでいた。その光を見上げながら、僕は静かに目を閉じた。

 その頃、翔太は眠れぬ夜を過ごしていた。
 ――なあ遥、どうしてそんなに遠くへ行こうとするんだ。
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