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面倒くさがりなオレが山の魔王に立ち向かう話

2 ミッション 宿屋の娘編

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ドラゴンナイツ
2 ミッション

宿の食堂。テーブルの上には湯気を上げた美味そうなシチューとパンが並んでいた。腹の減ったオレは遠慮なく頂いた。
「先程は本当にありがとうございました。助かりました」 
先程、森で出会った可愛い女の子が皿を並べながらこれまたキュートな笑顔で言った。
モンスターを倒したオレは彼女に連れられて宿に戻った。
彼女の話によると彼女はここの宿の娘で朝、山菜を取りに森へ向かったことろ モンスターに会い襲われそうになったらしい。この宿は彼女と彼女の両親でやっていて両親は今、街に買い出しに行っているとのことだった。
彼女の名前はマリアと言うらしい。
落ち着いてみても金髪に青い瞳、色白でスレンダーな女の子だ。美人である。
話している感じ、大人しめで真面目な感じがして好感が持てた。
この際、自分自身の事も聞いてみた。

「あぁ、 お客さん 昨日の夜 遅くにいらっしゃって部屋に入るなり寝ちゃったみたいだって母が言ってましたよ」

「そ、、そうなんだ、、あの、、実はあんまり覚えてなくて」
というか全く記憶はないし、昨日まで普通に東京の自分の部屋にいた。それは間違いない。
まぁ どっちでも良い、それにコチラは楽しそうだ。
「あぁ  そうなんですか?」
マリアは苦笑い気味に答えた。

「面白い人ですね」
クスッと笑った彼女はめっちゃ可愛い!

「アキラです、、オレ アキラって言います」
名前はそのまま使うことにした。

「アキラ、、アキラさん   本当に先程はありがとうございました、、そのアキラさん お強いんですね! 私、びっくりしちゃいました!モンスターをあっという間に、、それも素手で!」
何となく尊敬の眼差しを感じた。

「あぁ、、まぁ、、はい、、強いみたい」
本当は喧嘩もしたことがないヘタレですがそのようですとは言えなかった。

「でも、モンスターが宿の近くに出るのって最近なんですよ、 今までにそんなことなかったのに」
マリアは不安そうに言った。
「噂によると半年くらい前に山の方へ巨大な火の玉が落ちたっていう話があって、、それからなんです、、時々 この辺りでもモンスターが出るようになったのは、、」

その噂話によるとその火の玉は魔王の化身でその魔王が山に城を築いて世界を侵略しようとしてるらしい。 モンスター達を支配して侵略の手下として操っていると

「なんか ありきたりな安っぽいストーリーだな」
ゲームの王道をシンプルに言うとそんな話だろうと思い 独り言を言った。

「え?ストーリー?  なんの話ですか?アキラさん」
キョトン(′-′ )とした顔をしてマリアが聞いた。
いちいち可愛いなぁ この子、なんて思いながら
「あっ いやいや なんでも、、  でもその魔王をやっつけたら ここもまた平和になるんでしょ? だったらオレが 行ってこようかな?」

先程の戦闘のお手軽さに調子に乗って言ってみた。

「え? アキラさん 1人でですか?  そんな危険なこと、、」

「うんうん なんかやれそうな気がする オレ」

「本当に?大丈夫ですか? 私、、私、、もしアキラさんに何かあったら、、」
マリアが不安げな顔をアキラに向けた。

(ん?なんだ?この雰囲気? あの表情?、、まさか、、マリアちゃん オレのこと?)

「あぁ オレ  マリアちゃんのためなら何でもするよ」
思わず格好をつけてしまった。
マリアがアキラに抱きついた。
「え?!」
驚くアキラ。
「アキラさん  アキラさん ありがとうございます!必ず帰ってきてくださいね!私、、私、、アキラさんに何かあったら、、」
マリアが目に涙を浮かべてアキラを見つめた。

(あかん!  かわいいぞ!マリアちゃん めっちゃかわいい!これは)

それになんと都合の良い流れだ、、この世界って ほんと、、、最高じゃん!

「大丈夫!大丈夫!  オレ マリアちゃんのために頑張るよ!楽勝 楽勝! あはははっ」

マリアがギュッとアキラに抱きついた。
(マリアちゃん  めっちゃ良い匂い!それに柔らかい!もうオレ、、ダメかも)

「マリアちゃん  あの、、ご両親はまだ帰ってこないの?」

「あ、はい、、今日は遠くの街まで出掛けてるので 帰りは夕方かもしれません  どうしてですか?」
「そ、、そうなんだ、、へぇ、、夕方かぁ、、
じゃ、 大丈夫かな?」

「ん? 大丈夫? 何がですか?」
抱きついたまま マリアが顔を上げて聞いた。

「いやー、、そのぅ、、オレ、、オレ、、我慢出来そうになくて、、マリアちゃん」
心臓の鼓動が響く。

「え? 我慢?  なんのですか?」

(あぁ、、マリアちゃん どうして君はそんなにいちいちかわいいんだ!)

「マリアちゃん、、」
オレはそう言うとマリアにキスをした。
激しいキスだ。
その後 アキラを抱き上げ自分の部屋へと連れて行ってベッドに寝かせて抱いた。

「アキラさんッ   そ、そんな!」
「私 初めてなんですッ 」
「こんな  すごいッ  アキラさん 本当に強いッ 」
「恥ずかしいッ 恥ずかしいですッ  あッ♡」

オレはこちらの世界ではアッチも強かった。
元の世界の時とは段違いだった。

オレはマリアの体を存分に堪能した。やはりとてもかわいくて素敵な女の子だった。

「あッ♡ アキラさんッ♡アキラさんッ♡ マリア、マリア、、もう、、もうだめ♡」

「あッ    はーーーーーーん♡♡♡」

ということでオレはマリアと熱い時間を過ごした。

オレは宿を出た。
「マリアちゃん オレ 頑張るよ」
振り返って笑顔で言った。

「アキラさん  気を付けてくださいね!無理しないで下さね!」
マリアは心配そうに、可憐な顔を向けて言った。

「うん 大丈夫! オレ 必ず帰ってくる。またマリアちゃんの可愛い笑顔見たいし それにまた仲良くしたいし」

「あ、、はい、、約束してくださいね、、もぅ、、」
マリアは顔を赤くして言った。

本当にこの子はかわいいなぁ、、

「じゃ、 行くね! 待ってて マリアちゃん!」

そういうわけでオレは魔王を倒しに森へ向かった。



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