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第1話
黒い瞳に映る世界は、果ての闇か救いの閃光(ひかり)か3
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翌日、彼らが準備してくれた馬車で街へと向かった。
馬車へ乗る前、街が襲われ荒らされたこと、人影はみえなかったことなどを聞かされたが、街に戻りたいというランゼの意志は揺るがなかった。
車輪が土の上を転がる音に、付き添いで来てくれたシーディとロトスの他愛ない雑談を遠くに聞きながら、ランゼは窓の外の見たことのない景色をぼんやりと眺めていた。
鎖の外れた手首に触れながら、思い出すのは昨日までのこと。
あの小屋に閉じ込められるようになったのはーーーいつのことだったか。
がたん、と音を立てて馬車が止まった。
御者が開けてくれた扉から、地に足を下ろす。
『ディアス』それがこの街の名前だった。目にした光景は、一見すれば記憶の街とそう変わっていないように見えた。けれど、不自然に静まり返ったそれが、変わってしまったことを伝えている。よく目を凝らせば、開いたままの扉や、割れた店の窓が見てとれた。
「…奥に進んでも?」
並んで立っているロトスとシーディに目を遣る。
「ああ、行こうか」
ロトスがそう頷いて、一緒に足を踏み出す。シーディが御者になにか告げて、後ろに続く気配を背後に感じた。
すこし湿った土の感触、今朝までに雨が降っていたのかと思いながら、ランゼはあの屋敷までの道を歩き出す。最近は出歩いていなかったけれど、道は覚えているものだなと思う。
「ずっとここに住んでたのか?」
ちらりと視線を遣ってロトスは訊く。
「うん…」
ランゼは小さく頷いた。
「俺たちが騒ぎを聞きつけて来たときには、もう手遅れだった… 最近は、こういった裕福な街を国軍が襲うことが多いんだ… そうやって、中心部に人や金を集めていっているらしい」
「……そんな」
なにが起こっているんだろう、おぞましい思いに眉がきゅっとなる。
人影の消えた街を見遣りながら進んでいると、角を曲がったところで広い敷地に、大きな藍色の屋敷が目に入った。ロトスもシーディもそれには見覚えがあり、足を止める。その屋敷の傍らに、灰に等しく燃え尽きた、小屋であった残骸。
ランゼはそれを冷めた心で見つめた。ここまで街を見てきたが、多くが燃えた形跡はなかった。おそらくここには、混乱に乗じて火が放たれたのだろう。ここに閉じ込めた張本人である叔父か、それともーーー誰が、と想像するのも嫌になる。
ランゼはその隣の藍色の屋敷の扉の前に足を進め、扉に手をかけた。
“ニコダ”
それがこの屋敷の所有者の姓だ。姓は貴族の証。昔からこの土地の地主として栄えていたと聞く。
扉の取っ手に力を込めるも、扉は開かなかった。役目を失った手は力なく滑り落ちる。
「…………ふっ…」
情けない嘲笑が唇から漏れた。
ランゼは胸の奥の燻りと、目頭が熱くなるのを感じた。なのに背筋は冷たくなっていく。
後ろで見守ってくれているだけの彼らに向けて、口を開いた。
「…私は……この家の本当の子供じゃなかった」
あれは、もうよく覚えていないけれど、5歳を過ぎた頃でなかったかと思う。
『あなたは、うちの子じゃないのよ』
“お母さま”にそう告げられた。驚いたし哀しいと思ったはずだけれど、その人と過ごした時間はそう多くなく、いつも傍にいたのは入れ替わり立ち替わりの乳母だったから、受け入れるのは難しいことではなかった。
やがて成長してからは、屋敷の使用人に混じって働いていたけれど、それを不自由とも感じていたこともなかった。
「でも、優しい兄が…義理の、兄がいて…」
ニコダの家にはランゼの2つ年上の息子がいた。もちろん血縁の。肩の上でまっすぐに切りそろえられた灰茶色の髪に、硝子玉のような翡翠色の瞳。柔らかで清らかな空気を纏って、物語に出てくる王子様はこんなふうなんじゃないかと思っていた。持病があり身体が強いようではなかったけれど、いつも優しく笑いかけてくれた。
「兄が無事か、知りたかった……」
ランゼは開かない扉を、指でなぞる。
しっかりと鍵をかけてあるということはーーー家族で逃げられたのだろうか。
『ランゼ。部屋に行ってもいい?』
2階の屋根裏にあった狭い部屋が、ランゼに与えられたものだった。両親がいない日だからと、たくさんの本を抱えてその梯子を登ってきてくれた。いつもこっそりとお菓子の包みを差し出してくれて、ふたりで笑い合う時間は満たされた時間だった。
細い指の、でも大きな手の暖かさを思い出せば、くすぐったく、そして胸の奥をぐっと握られたような感覚に陥る。
ある日ーー家に顔を出すようになった叔父があの梯子を登ってくるようになり、幸福な時間は終わった。ランゼをあの小屋に閉じ込め虐げるようになったのも叔父だ。心地よい音だったはずの、あの梯子の軋む音ーーー思い出せば背筋が凍るようで、記憶を追い払うように、かぶりをふった。
「付き合わせてごめんなさい… もう、大丈夫」
そう声を絞り出して、ランゼはロトスとシーディをふり返る。
ふたりの表情を受け止める自信がなくて、視線をそらした。ーーその先。
「……ホウライ先生?」
見知った老人の姿を見つけ目をみはる。
つられて驚いたように、ロトスとシーディもそちらをふり返った。
結んだ白髪に顎髭をたずさえ、優しげな細い目をした彼は、兄の様子をたびたび診に屋敷に出入りしていた老医で、ランゼも何度か見かけたことがあった。ふたつ隣町に住むという名医だと聞く。
「いかにも……そちらは…もしかすると、ランゼかの?」
「…はい」
ランゼは頷きながらも、彼が自分のことを知っていることに驚く。
そうか、君が。ぽつりと呟くように漏らした言葉は、ランゼの耳には届いていない。
「では君は…難を逃れたということか」
顎髭に触れながらホウライの瞳はまっすぐにランゼを見る。ランゼは視線を落としながら頷いた。
「…ええ。彼らに、助けられて…」
「…なるほどな。儂のところにも騒ぎの報せがとどいてのう。ルクトのことも気にかかって来てみたんだが…… この様子じゃ無駄足だったかの」
ルクト、というのが兄の名だ。事情は飲み込んだようでロトスはただ頷く。
「昨日、こいつを助けたときには空っぽだったぜ」
「そうか…儂はニコダ家の…ライナスの様子を診ていた医者なんだが。どこかに逃げているのだといいが…」
ホウライのその沈んだ声音に、ランゼも同じような不安を感じながら、打ち消すように言葉を重ねた。
「家には鍵が、かかっているので… 逃げられたんだと思います」
「そうか…そうじゃな」
ホウライが穏やかに目を細める。それを見ながらランゼも不安に思う心を落ち着かせる。
「君が無事でよかった。…ライナスは君を大切にしていたようだからのう」
(本当に? 置いていかれたのに?)
ランゼはホウライのその言葉を素直に喜ぶことができなかった。できなかっただけかも知れない、そう思おうとするのに。考え続けると絶望に呑み込まれそうで、想いをふり切りたくて、疑問をぶつけることはせずにゆっくりまばたきした。
そうしてふと冷静になると、改めて自分の置かれた状況に向き合う。
(…ああ、独りきりだ。)
家もなければ家族もいない、恵まれていたとは言い難いけれど、今まで当たり前にそこにあったものが自分にはなくなったのだと気がつく。
「…まあ、いろいろあったみたいだけど……… お前は自由になったんだな」
思ってもみない言葉に驚いて顔を向けると、ロトスがにかっと屈託ない笑みを浮かべていた。
「お前をつないでた鎖はもうない。そうだろ?」
「……自由…」
その言葉をなぞる。
胸がざわざわする。
「…そうか……」
こみ上げるなにかがあって、それをこらえたくて、ランゼ拳をギュッと握って俯いた。
その様子に気が付かないように、ロトスはホウライに向き直った。
「それで、ホウライ先生。これもなにかの縁だし……俺らの砦に一度来てもらえませんか。医者はいないし…いろいろ教えてもらいたい」
「…ほう。まあ、儂も診療所は数日空けるつもりで来たから…そうじゃな、これも縁ということで」
穏やかに快諾したホウライに、ロトスは嬉々として頷く。
「よしっ。…じゃあ、ランゼ。砦に帰ろう」
当たり前のように気軽な笑顔でふり向かれて、ランゼは反射的に頷いてしまった。迷いなく踵を返すその背を呆然と見る。
ホウライもそれに続いて、なにやらふたりが話し出す、その声はもうよく聞こえない。
立ち尽くしたままのランゼに、シーディが歩み寄る。
「…行こう」
穏やかな瞳。
ランゼはいくつかの言葉が浮かんでは呑み込んで、しばらくその瞳を見つめ返してしまった。
そしてやっと、声を絞り出す。
「……ありがとう…」
遠ざかろうとする背中に向けて叫ぶ。
「…ありがとう…っ…!…」
それに気がついたロトスはふり返って、おう、と高らかに手を上げた。そして手招きする。
見かねたらしいシーディに軽く腕を引かれて、ランゼはやっと足を踏み出した。
(帰る場所をくれた。独りきりじゃなかった。…自由なんだ)
噛み締めた想いをもうとどめておくことはできなくて、涙が頰を伝う。こらえても漏れる嗚咽に気が付かないふりをするように、彼らはふり向くことはなかった。
馬車へ乗る前、街が襲われ荒らされたこと、人影はみえなかったことなどを聞かされたが、街に戻りたいというランゼの意志は揺るがなかった。
車輪が土の上を転がる音に、付き添いで来てくれたシーディとロトスの他愛ない雑談を遠くに聞きながら、ランゼは窓の外の見たことのない景色をぼんやりと眺めていた。
鎖の外れた手首に触れながら、思い出すのは昨日までのこと。
あの小屋に閉じ込められるようになったのはーーーいつのことだったか。
がたん、と音を立てて馬車が止まった。
御者が開けてくれた扉から、地に足を下ろす。
『ディアス』それがこの街の名前だった。目にした光景は、一見すれば記憶の街とそう変わっていないように見えた。けれど、不自然に静まり返ったそれが、変わってしまったことを伝えている。よく目を凝らせば、開いたままの扉や、割れた店の窓が見てとれた。
「…奥に進んでも?」
並んで立っているロトスとシーディに目を遣る。
「ああ、行こうか」
ロトスがそう頷いて、一緒に足を踏み出す。シーディが御者になにか告げて、後ろに続く気配を背後に感じた。
すこし湿った土の感触、今朝までに雨が降っていたのかと思いながら、ランゼはあの屋敷までの道を歩き出す。最近は出歩いていなかったけれど、道は覚えているものだなと思う。
「ずっとここに住んでたのか?」
ちらりと視線を遣ってロトスは訊く。
「うん…」
ランゼは小さく頷いた。
「俺たちが騒ぎを聞きつけて来たときには、もう手遅れだった… 最近は、こういった裕福な街を国軍が襲うことが多いんだ… そうやって、中心部に人や金を集めていっているらしい」
「……そんな」
なにが起こっているんだろう、おぞましい思いに眉がきゅっとなる。
人影の消えた街を見遣りながら進んでいると、角を曲がったところで広い敷地に、大きな藍色の屋敷が目に入った。ロトスもシーディもそれには見覚えがあり、足を止める。その屋敷の傍らに、灰に等しく燃え尽きた、小屋であった残骸。
ランゼはそれを冷めた心で見つめた。ここまで街を見てきたが、多くが燃えた形跡はなかった。おそらくここには、混乱に乗じて火が放たれたのだろう。ここに閉じ込めた張本人である叔父か、それともーーー誰が、と想像するのも嫌になる。
ランゼはその隣の藍色の屋敷の扉の前に足を進め、扉に手をかけた。
“ニコダ”
それがこの屋敷の所有者の姓だ。姓は貴族の証。昔からこの土地の地主として栄えていたと聞く。
扉の取っ手に力を込めるも、扉は開かなかった。役目を失った手は力なく滑り落ちる。
「…………ふっ…」
情けない嘲笑が唇から漏れた。
ランゼは胸の奥の燻りと、目頭が熱くなるのを感じた。なのに背筋は冷たくなっていく。
後ろで見守ってくれているだけの彼らに向けて、口を開いた。
「…私は……この家の本当の子供じゃなかった」
あれは、もうよく覚えていないけれど、5歳を過ぎた頃でなかったかと思う。
『あなたは、うちの子じゃないのよ』
“お母さま”にそう告げられた。驚いたし哀しいと思ったはずだけれど、その人と過ごした時間はそう多くなく、いつも傍にいたのは入れ替わり立ち替わりの乳母だったから、受け入れるのは難しいことではなかった。
やがて成長してからは、屋敷の使用人に混じって働いていたけれど、それを不自由とも感じていたこともなかった。
「でも、優しい兄が…義理の、兄がいて…」
ニコダの家にはランゼの2つ年上の息子がいた。もちろん血縁の。肩の上でまっすぐに切りそろえられた灰茶色の髪に、硝子玉のような翡翠色の瞳。柔らかで清らかな空気を纏って、物語に出てくる王子様はこんなふうなんじゃないかと思っていた。持病があり身体が強いようではなかったけれど、いつも優しく笑いかけてくれた。
「兄が無事か、知りたかった……」
ランゼは開かない扉を、指でなぞる。
しっかりと鍵をかけてあるということはーーー家族で逃げられたのだろうか。
『ランゼ。部屋に行ってもいい?』
2階の屋根裏にあった狭い部屋が、ランゼに与えられたものだった。両親がいない日だからと、たくさんの本を抱えてその梯子を登ってきてくれた。いつもこっそりとお菓子の包みを差し出してくれて、ふたりで笑い合う時間は満たされた時間だった。
細い指の、でも大きな手の暖かさを思い出せば、くすぐったく、そして胸の奥をぐっと握られたような感覚に陥る。
ある日ーー家に顔を出すようになった叔父があの梯子を登ってくるようになり、幸福な時間は終わった。ランゼをあの小屋に閉じ込め虐げるようになったのも叔父だ。心地よい音だったはずの、あの梯子の軋む音ーーー思い出せば背筋が凍るようで、記憶を追い払うように、かぶりをふった。
「付き合わせてごめんなさい… もう、大丈夫」
そう声を絞り出して、ランゼはロトスとシーディをふり返る。
ふたりの表情を受け止める自信がなくて、視線をそらした。ーーその先。
「……ホウライ先生?」
見知った老人の姿を見つけ目をみはる。
つられて驚いたように、ロトスとシーディもそちらをふり返った。
結んだ白髪に顎髭をたずさえ、優しげな細い目をした彼は、兄の様子をたびたび診に屋敷に出入りしていた老医で、ランゼも何度か見かけたことがあった。ふたつ隣町に住むという名医だと聞く。
「いかにも……そちらは…もしかすると、ランゼかの?」
「…はい」
ランゼは頷きながらも、彼が自分のことを知っていることに驚く。
そうか、君が。ぽつりと呟くように漏らした言葉は、ランゼの耳には届いていない。
「では君は…難を逃れたということか」
顎髭に触れながらホウライの瞳はまっすぐにランゼを見る。ランゼは視線を落としながら頷いた。
「…ええ。彼らに、助けられて…」
「…なるほどな。儂のところにも騒ぎの報せがとどいてのう。ルクトのことも気にかかって来てみたんだが…… この様子じゃ無駄足だったかの」
ルクト、というのが兄の名だ。事情は飲み込んだようでロトスはただ頷く。
「昨日、こいつを助けたときには空っぽだったぜ」
「そうか…儂はニコダ家の…ライナスの様子を診ていた医者なんだが。どこかに逃げているのだといいが…」
ホウライのその沈んだ声音に、ランゼも同じような不安を感じながら、打ち消すように言葉を重ねた。
「家には鍵が、かかっているので… 逃げられたんだと思います」
「そうか…そうじゃな」
ホウライが穏やかに目を細める。それを見ながらランゼも不安に思う心を落ち着かせる。
「君が無事でよかった。…ライナスは君を大切にしていたようだからのう」
(本当に? 置いていかれたのに?)
ランゼはホウライのその言葉を素直に喜ぶことができなかった。できなかっただけかも知れない、そう思おうとするのに。考え続けると絶望に呑み込まれそうで、想いをふり切りたくて、疑問をぶつけることはせずにゆっくりまばたきした。
そうしてふと冷静になると、改めて自分の置かれた状況に向き合う。
(…ああ、独りきりだ。)
家もなければ家族もいない、恵まれていたとは言い難いけれど、今まで当たり前にそこにあったものが自分にはなくなったのだと気がつく。
「…まあ、いろいろあったみたいだけど……… お前は自由になったんだな」
思ってもみない言葉に驚いて顔を向けると、ロトスがにかっと屈託ない笑みを浮かべていた。
「お前をつないでた鎖はもうない。そうだろ?」
「……自由…」
その言葉をなぞる。
胸がざわざわする。
「…そうか……」
こみ上げるなにかがあって、それをこらえたくて、ランゼ拳をギュッと握って俯いた。
その様子に気が付かないように、ロトスはホウライに向き直った。
「それで、ホウライ先生。これもなにかの縁だし……俺らの砦に一度来てもらえませんか。医者はいないし…いろいろ教えてもらいたい」
「…ほう。まあ、儂も診療所は数日空けるつもりで来たから…そうじゃな、これも縁ということで」
穏やかに快諾したホウライに、ロトスは嬉々として頷く。
「よしっ。…じゃあ、ランゼ。砦に帰ろう」
当たり前のように気軽な笑顔でふり向かれて、ランゼは反射的に頷いてしまった。迷いなく踵を返すその背を呆然と見る。
ホウライもそれに続いて、なにやらふたりが話し出す、その声はもうよく聞こえない。
立ち尽くしたままのランゼに、シーディが歩み寄る。
「…行こう」
穏やかな瞳。
ランゼはいくつかの言葉が浮かんでは呑み込んで、しばらくその瞳を見つめ返してしまった。
そしてやっと、声を絞り出す。
「……ありがとう…」
遠ざかろうとする背中に向けて叫ぶ。
「…ありがとう…っ…!…」
それに気がついたロトスはふり返って、おう、と高らかに手を上げた。そして手招きする。
見かねたらしいシーディに軽く腕を引かれて、ランゼはやっと足を踏み出した。
(帰る場所をくれた。独りきりじゃなかった。…自由なんだ)
噛み締めた想いをもうとどめておくことはできなくて、涙が頰を伝う。こらえても漏れる嗚咽に気が付かないふりをするように、彼らはふり向くことはなかった。
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