こちらは死神のアチラです~流行りの転生者が多すぎて仕事に追われていますが、毎日楽しいです~

色彩和

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第二五章 番外編 ユウの心境とシノビの読みと

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 Ⅰ

「最近、アチラが何かコソコソと動いている」
 急に同僚が深刻な顔で呼び止めてきて、ユウはぱちくりと目を瞬いた。シノビの言葉に、再度目を瞬いてしまう。唐突だなあと思いつつも、前にもこんなことがあったなあというデジャヴにとらわれてそんな思いは頭の片隅に追いやることとなってしまった。
 デジャヴだと思ってしまうのも無理はないだろう。何せ、彼らは似たようなやり取りを先日行ったばかりなのだから。そう遠くない記憶は思い出すのもすぐである。
 ユウがシノビの言葉に少しばかり記憶を飛ばしていれば、シノビからは強い圧が発せられていて。その圧によるものなのか、どうしても気になっているのか、はたまた両方なのか……。理由はよく分からないが、シノビはユウの顔間近まで迫っていた。
 ユウはその強い圧に負け、小さきながらも「えっと……」と言葉を零す。やがて、困った顔をしながらも、ハッキリとシノビに告げていた。
「とりあえず……、シノビ、少し距離を取ってくれると助かるんだけど……」
「む、すまぬ」
 どうやら、シノビは無意識の行動だったらしい。気がつくとすぐにユウから距離を取ってくれた。
 ユウはそれに少しばかりほっとする。シノビがあまりにも近すぎて圧が怖かったのだ。それに、同僚とはいえ、鼻先がくっつきそうなほどに詰められれば、どうしても距離を取りたくなってしまうのは仕方がないと思いたい。
 ユウとシノビがたまたま居合わせたのは、長い長い廊下の途中で。お互い少しばかり休憩を、と考えたところで鉢合わせたようであった。
 二人は廊下の壁に背を預けて並びながら会話をすることにする。ユウは力を抜くように背中を預けたが、シノビは背を預けるというよりは廊下の端に寄っただけのようだった。背筋がピシッと伸ばされ、彼の姿勢の良さが伺える。そして、着物の袖に手を入れて腕を組んでいた。
 気を取り直して、ユウはシノビの言葉を思い出しながらうーんと唸りつつ、首を傾げる。
「……まあ、確かにアチラの姿を見ていないなあ。ここ最近は特にいない気がする」
 ……どこに行っているんだろう。
 アチラはあまりユウたちに出かける時の話はしない。誰かとすれ違えば、会話の内容として話すのだろうが、それも時と場合による。以前、ユウが聞いた時は「ちょっとねえ」と誤魔化されたこともあった。外出先もあまり知られたくないようで、だいたい彼は自分の仕事場から飛んで行ってしまうのである。
 ユウも最近アチラの姿を見ないことから不思議には思っていたが、深く追求することはなかった。それは興味がないということではなく、アチラが話したいのなら話せば良いと思っているからである。さらに言えば、無理に聞くこともないだろうと思っていたのだ。
 ……とは言っても、アチラは自分で基本的に解決しちゃうからなあ。
 ユウはアチラの姿を思い浮かべて苦笑した。
 人のことにはすぐに敏感に反応して首を突っ込むくせに、自分のことは淡々と自分で解決してしまう。
 おそらく、ユウだけではなく、シノビもアチラから相談ごとなどされたことがないだろう。アチラから聞く話と言えば、基本的に仕事の共有内容ばかりなのだから。
 それでも、ユウやシノビの相談ごとや悩みごとはいつでも聞いてくれて、すぐに解決しようと動いてくれて――。

 ――なのに、自分のことはからっきしなんだもんなあ……。

 ユウは一つ息をつく。
 アチラは他人に何かを預けることをしない。
 同僚の背中を思い出したユウは、それを再認識して少しばかり寂しくなった。
 ……俺たちにもその肩の荷を、少しぐらい下ろしてくれれば良いのに。
 きっと局長であり、アチラの上司であるレイはあらかた知っているのだろう。彼女に対しては、アチラはいろんなことを話しているように見えていたから。
 長いこと同じ仕事をしているというのに、アチラとの距離はなかなか埋まらないまま。その埋まらない差が寂しくて、悲しくて。
 ただ、とユウは思う。
 ……俺がそう思っていることすら、アチラにはお見通しなんだろうなあ。
 そう考えていれば、ユウの脳内には見慣れた同僚の姿が思い浮かんで。彼は顔を顰めながら、「まーた何か考え込んでいるでしょ、ユウ」と窘めていた。
 それについ苦笑してしまい、困ったものだと思考の海に沈んでいれば、隣にいたシノビが咎めるように自分の名を呼んでいた。そちらに意識を向ければ、眉間に深く皺を刻んだシノビが、睨むようにユウを見ている。そして、彼は肩を竦めて呆れていると言わんばかりに告げた。
「まったく……、お主は何事も深く考えすぎだ。アチラのことだ、私たちに何も言わないということは仕事関係で動いているのだろう。だが……」
 シノビが言葉を濁す。その後に続くはずの言葉が、なかなか発せられない。
 ユウが首を傾げて待っていれば、ようやく彼の中で言葉がまとまったようで。
 シノビは苦虫を噛み潰したように重々しく告げる。
「……どうも、胸騒ぎがする」
 シノビの声はやけに確信めいたもので、ユウは思わず息を呑んでしまっていた。



 Ⅱ

「ちょ、ちょっと待ってくれ、シノビ。それは、嫌な予感、というものなのか……?」
 ユウは純粋な疑問をシノビにぶつける。
 すると、シノビは重々しく頷き肯定した。それから、シノビは口を開く。
「……アチラが勝手にこそこそと動くのは、日常茶飯事のこと」
「……シノビの言葉に刺があるように感じるのは、俺の勘違い、なのかな?」
 ユウはシノビの言葉につい口を挟んでいた。
 それもそのはず、シノビの顔は普段より険しく、舌打ちでもしそうな雰囲気である。それこそ、このままいけば下手したら刀を振るいかねない。おそらくではあるが、普段から秘密の多いアチラに、少し不服を唱えたいと思っているのだろう。
 ユウはそう思って苦笑していた。
 シノビはすんなりとユウの言葉を肯定してしまう。
「当たり前だろう。……アチラは特に自身のことをあまり語らぬ。私たちのことは些細なことでもすぐに気が付き首を突っ込んでくるというのに……。あの馬鹿者は」
「……シノビも、俺と同じことを考えていたのか」
 ユウはシノビの言葉を聞いて、思わず唖然としてしまった。
 無理もない、今の今までシノビとこんな風に話したことがなかったのだ、アチラのことを。シノビがアチラに対して何を思っているか、どう捉えているのか、そんなことはユウには計り知れなかった。
 対して、シノビは腕を組んだまま、再度「当たり前だろう」と肯定した。
「……アチラは普段から何も言わぬ。だが、奴は人のことに関しては察しが良すぎるのだ。現に、この場に奴がいたとして、私たちが隠そうともすぐに気がつくことだろう。以前も私たちが仕事に追われていたのを肩代わりしていた。些細なことまでもよく気がつくと言うのに……。まったく、自身のことにもう少し頭を使えば良いものを……」
 シノビは盛大にため息をつく。
 すると、そこに偶然現れたのはカズネで。何かキョロキョロと辺りを確認しながら現れた彼女は、ユウたちに気がつくとたったと寄ってきて。
「あ、ユウ、シノビ!    アチラ見なかった!?」
 その言葉に、ユウとシノビは顔を見合わせる。自分たちだけではなく、カズネも探していたとは予想外だったのである。
「いや、見ていないよ。ちょうどその話を俺たちもしていたんだ」
「奴ならどこかしら出かけている」
「えー、またあ!?」
 カズネは深くため息をついて肩を落とす。どちらかと言えば怒っているように見えた。ユウとシノビの前にたち、話し合うように輪を作る。それから、盛大に愚痴を零し始めた。
「もう、ここのところ見つからなさすぎなの!    すぐどっか行っちゃうんだから!」
「なんだ、アチラに用があったのか」
 シノビが意外そうにカズネを見つめる。目を瞬いたのは気のせいではなかっただろう。
 すると、カズネは腕を組んで語る。
「……たまには、仕事しているところを見させてもらって、勉強させてもらおうと思っただけ。なのに、まったく最近は捕まらないんだもん」
 カズネは瞳を伏せて告げる。いつもの強気な口調はなりを潜めてしまっていて、どこか寂しそうにも見えた。
 ユウとシノビは再度顔を見合わせる。意外な様子に驚いてしまったのだ。
 ……カズネも成長しようと動いているってことかあ。
 ユウは感心する。あながちアチラのしたことは間違いではなかったらしい。やり方は荒々しかったものの、きちんとカズネが成長するきっかけとなっている。
 ユウはそれを理解して嬉しくなるものの、すぐにまたシノビとカズネとアチラの話題に戻ることとなったのであった。



 Ⅲ

「何よ、それ。また隠しごとをしているってわけ!?」
 カズネは一通りユウたちから話を聞くと、すぐに怒りを顕にした。あまりの大声に、たまたま通りがかった転生局の局員がビクリと身体を震わせて遠のいていく。
 元々、審判者であるユウたちが集まっているだけで遠巻きに見られるし、邪魔をしてはいけないと皆が遠慮している様子で、ユウたちも気にしているのだ。
 ユウは思わずカズネを窘める。
「か、カズネ、少し声が大きいぞ」
 すると、シノビも腕を組みながら告げる。
「少しは落ち着け。気持ちは分からないでもないがな」
 ユウの窘める声と、シノビの淡々と肯定する言葉に、多少落ち着いたのか、カズネは不服そうではありながらも少し声を落とした。だが、完全に納得いっていませんと言わんばかりの表情で口を尖らせる。
「本っ当にアチラって自分のことは話さないわよね。私たちのことはなんでもお見通しって感じでいるのに!」
「……カズネもそう思っていたのか」
「アチラと付き合いが出てこれば、誰もがその道を通るのだろうな」
 三人は三者三様に言葉を紡ぐ。
 いつの間にかアチラと「執行人」を除く審判者が全員集結していて、注目の的だ。チラホラとユウたちを見かけて視線を送ってくるものの、彼らに対しては三人とも何もすることなく。視線には気がついているものの、話題はこの場にいないアチラのことばかり。話が尽きないこともあって、他所にまで気を配る余裕がだんだんとなくなってきたのであった。
 シノビは肩を竦める。
「……あ奴は自身のことを語らないが故に、謎が多い。何かしら考えがあって動いているとは予測がつくが……」
「自分ではなんでもできてしまうのがいけないのよ。周りに頼らなくても解決できちゃうんだから。自分の力がありすぎなの!」
「……まあ、アチラらしいけどなあ」
 シノビが呆れたように告げれば、カズネが憤慨する。
 それを聞いていたユウは苦笑した。二人とアチラについて語ったことはなかったが、まさかこんなに二人の中で言いたいことが山ほどあったなどと、誰が予想しただろうか。
 ……アチラ、今頃くしゃみしているかもしれないなあ。
 ユウはそんなことを考えてしまう。いくらアチラといえど、噂をされればくしゃみぐらいはするだろう。それが噂されていることに気がつくかは別問題ではあるが。
 そんなユウの思考を途切らせたのは、シノビの言葉であった。
「だが――」
 シノビはすべてをすぐに語らなかった。不自然に途切らせる言葉が、ユウとカズネに緊張感を走らせる。シノビの表情はいつになく真剣で、その瞳には確信を込めていた。
 彼の表情は覚悟を決めた、正しく「侍」そのものであった。
 そんなシノビが重々しく口を開く。
「――いつになく嫌な予感がするのだ。何か……、そう、私たちの知らぬ間に影が動いているような。それが世界を覆すほどの大きな存在な気がして……、心がざわつく。どうにも拭いきれないのだ」
 それを聞いたユウとカズネは顔を見合わせる。
 そして、ユウはポツリと呟いた。
「こういう時のシノビの読みって、必ず当たるからなあ……」
 アチラほどではないものの、シノビも危機管理能力が高いのか、彼の読みも鋭かった。百発百中、とまではいかなくても、大抵彼が読んだことは当たる。
 それも、シノビが「普段よりも嫌な予感がする」、そう告げた時が一番当たりやすいのであった。
 ユウはシノビの言葉を痛いほどに受け止める。聴き逃してはいけない、そんな予感がしていた。心の中で、今は不在にしている同僚へと問いかける。
 アチラ……。もしかして、危険なことに手を出しているのか……?    それとも、アチラは何か隠したがっているのか……?
 そこで、ユウははたと気がつく。もしかして、そう言葉を零していた。その言葉を聞き逃す二人ではなく、ユウにシノビとカズネの視線が自然と集まる。
 ユウは二人には意識を向けずに、無意識のうちに考えを吐き出していた。
「……もしかして、アチラが頑なに名前の表記に触れないことが関係している……?」
 ユウがそう口にすれば、シノビもカズネもはっと気がついた。
「……有り得ない話ではない。以前、話を聞いたのもそう遠くない話だ。もし、それが関係しているとすれば……」
「でも、あの時も言わなかったわけでしょ?    今さら聞いたって――」
「分かっている。だが、ユウの推測が正しいとすれば、私の読みもあながち間違っていないということ。何か、大きなことが起こるのやもしれぬ……!」
 ユウは二人の会話を耳にしながらも、不安に駆られていた。頼りになる同僚の行動が、以前の彼の言葉の意味が、理解できない。

 何も、アチラのことを、知らない――。

 聞くべき、なのか……?    けど……。
 ユウは判断に困る。本当は聞きたい。アチラがそうまでして動いている理由を。だが、自分たちの考えすぎだとするなら、アチラに余計な心配をかけるだけだ。
 アチラ、俺はお前に何もしてやれないのか……?
 ユウが葛藤する中、目の前でカズネが勢いよく拳を上へと振りかざす。何か覚悟を決めたような顔をしていた。
「……こうなったら、アチラが戻ってきた瞬間に問いただしてやるわ!    私がいつまでも同じ状態だと思っているなら、痛い目を見るってことを分からせて――」
「――誰が、痛い目を見るって?」
「あ」
 カズネの言葉を遮って、不満そうな声で告げたのは、ここにはいないはずの第三者で。
 その姿を見たユウとシノビはその姿を見て思わず言葉を零していた。図ったわけではなく、自然と二人の声が重なる。
 すると、急にカズネの姿が沈んだ。その上に上半身を預けたのは、現在話題の中心であった、アチラ本人であったのだった。



 IV

「何、カズネ。俺がいない間に、俺に勝とうと目論んでいたんだ?」
 アチラはカズネの上にのしかかっている状態で、ニヤリと笑って問いかける。その声音はどこか楽しそうで、それでいて馬鹿にしているようにも聞こえた。ニヤリ、というよりもニヤニヤというほうが正しいかもしれない。
 カズネはググッと背を伸ばそうと力を込めながらも言い返そうとする。その顔はほんのりと朱に染まっているように見えた。
「な、何よ!    私だって、日々精進しているんだから!」
「そんなこと知ってるけど。以前と比べたら随分と良い仕事をするようになったもんねえ、カズネ」
「どうでもいいけど、とりあえず下りて!    重い!」
「はいはい」
 アチラはパッと離れて、もたれかかっていた背をピシッと立たせる。
 カズネは多少身を起こしてから、ホッと安堵の息をついていた。
 アチラが離れたことで心臓が落ち着いたのだろう、彼女の心境を知っているユウはそう推測する。
 二人の様子を眺めていたシノビが、ゆっくりと口を開いた。
「アチラ、お主最近はよく外出しているようだが……」
「ちょっと、でねえ。いやあ、本当に変態の扱いも大変すぎるよねえ」
 アチラは普段通りに返答している。
 だが、シノビはその回答に不満げに顔を歪めた。そして、鋭い瞳で同僚を捉える。
「……その物言いは、『奈落』に行っていたということか」
 ユウやシノビはアチラが言う「変態」の存在を知っている。それは、以前アチラから愚痴を聞かされたからであった。
 転生局清算部、通称「奈落」にいる、アチラの天敵についてはアチラも愚痴を零さないとやっていられないらしい。
 そのため、シノビは天敵の言い方だと察して、鎌をかけたのである。
 アチラは目を瞬いたものの、嫌そうな顔はせずにニヤリと笑うだけであった。
「……そうだよ?」
 だが、何か隠しているようなそんな物言いに、シノビは納得していない様子で。さらに不服そうに告げる。
「……私は何も聞いていない。次からは行き先を告げて行け」
「はーい、お父さん、ごめんなさーい」
「誰が父だ」
「前に父親ポジションって言ってたのシノビでしょうが」
「それはユウに対してで――」
 アチラとシノビの会話は常日頃と同じで。軽口を叩きながらも、その会話を楽しんでいるアチラを見て、ユウはホッとしたいのに何故かできなかった。
 今、見ている限りは、普段と何も変わらないのに……。
 ユウは心配そうにアチラを見つめた。
 アチラ、俺は……、俺たちはお前のことをほとんど知らない。それは、俺たちが力不足だから、なのか……?
 すると、ユウの視線に気がついたらしいアチラが笑ってユウを見る。だが、その笑いはなんだかぎこちなく見えて。
「……大丈夫だよ、ユウ」
 アチラは笑っている。ユウを安心させるかのように。
 だが、ユウはその姿が、寂しそうに見えて、何か――。

 ――何か、アチラが仕方がなかった。

 ユウはモヤモヤする。だが、それ以上アチラに何か言うことができなかったのであった。
 不安がユウを包み込んでいく。


 その不安が、まさか的中するなど、この時誰が予想できたのであろうか――。
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