三味線声優  もも&さるりー

桃香

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8.金田みな

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寒い冬の話

教会の前でたたずんでいる1人の男。
右手にはナイフを持っている

男の顔は返り血を浴びたのだろうか。。
赤く染まっていた。。

.....................................

「ももちゃん」

「きゃー!!さるりーちゃんびっくりするじゃない!!」

「何をしてるにゃ?」

「先月発売した小説【闇の中から】って言う本を読んでいるんだよ」

「面白いの?」

「面白いよっ!!ベストセラー作品なんだもん!怖いけどね」

「ふーん」

「さるりーちゃん、どうかしたの?」

「いや、、お腹すいたなあってにゃ」

「じゃ、リビングでお昼にしよっか」

私とさるりーちゃんは昼食を食べながらテレビを見ていました

『ガッシャーン!!!』

窓ガラスが割れたような激しい音

「何の音?」

「ももちゃん!しゃみきちを持ってきたにゃ!!」

私はさるりーちゃんが言う通りに急いで津軽三味線のしゃみきちを持ってきました

「ももちゃん!津軽三下り!」

「わかった!」

訳がわからず無我夢中で弾いていたら
時間の空間がまた現れ、私達はまた
知らない場所に来ていました。

「ここは?」
「ももちゃんがさっき読んでいた
小説の中にゃ」
「えっ?」
「人間が作った物語が現実世界に入り込んできているにゃ。。原因は分からないけど、、」


気が付くと、
私達は大きな教会の前に立っていました。

「ここって、、」
「来るにゃ!」

その時、あの小説の中の男が私達目掛けて襲ってきました

「ももちゃん!弾いてにゃ!」
「なっ何を?」
「じょんから節にゃ」

ベンベンベン♫

「届け~!!和の心!!!」

すると、その男は立ち止まりゆらゆら
揺れていました。

「さるりーちゃん、ところでいつまで弾いていたらいいの?」

「う…んにゃ」



「あなた達、頭を下げて!!!」

背後から女性の声、
その後、銃声が聞こえました

私初めて銃声を聴いて怖くて動けなかった

男は胸を打たれ倒れました

なっ何が起きてるの!!?

「こんにちは、私は警視庁捜査一課の金田みなです」

「こっこんにちは、、私はももです、
この猫ちゃんは、、」

「さるりーねっ!お久しぶりです
さるりー!今は、、、猫なんですね笑」

その金田みなという刑事さんは
さるりーちゃんを知っているみたいだった

「僕、さるりー。記憶をなくしているにゃ…知り合い??」

「なるほど、、、そちらの世界に行く時の
副作用がでたんですね。
そのうち思い出すでしょう」

「あっあの?私は一体…」

「ですよね。ももさんちょっとお時間大丈夫かしら?場所を変えましょう」


私とさるりーちゃんと刑事さんとで
警視庁の近くにある昔からある古い喫茶店に
入りました

「どこから話そうかしら、、
あなたがここの世界でないの人だって事はわかっています。そして、あなたが公安の方ということも」

「いやいやいや違います!私まだ高校生で
16歳です!公安って!何かの間違いです」

「あなたも記憶がないのね、、わかったわ
はっきり言うわね。あなたは高校生じゃない
名前はM もも 歳は、、、222歳かなあ?」

「ちょっと待って下さい!!!222歳って!
お婆さん、、いや、、さるりーちゃんと一緒???妖怪じゃないですか!」


「その通り。あなたは物語と現実社会を
守る公安の人なの。時代は江戸、津軽三味線を持って生活をしながら現実社会に紛れていたの。
ある人間を追って。
これはあなたの銃、受け取って」

「いりません!帰ろう!さるりーちゃん!」

さるりーちゃんを見るとそこにはさるりーちゃんはいなくて、1人の若い男性が座っていた

「さるりーちゃん」

「、、、」

「どうやら戻ってきたみたいね
でもまたすぐに猫に戻るわ」

「一体どうしたら、、」

「これを見て」

金田刑事が出したのは一冊の日記
どうやら私が書いたものらいしい
そこには



2026年
あいつは現れなかった
金田刑事と別れた際、Sに出会う

M もも





「この日記は?」

「あなたが書いたものよ。
まあ、時間が経てば思い出すと思うわ」

金田刑事は慌てる事もなく終始落ち着いている様子だった

そしてブラックコーヒーを一気に飲み干した。








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