不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

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キッドさんの四国上陸 その6

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第六話「誰が為に鐘を突く」の巻


11月3日・夜
高松市内のホテル
改め、窟


買ってきたツマミのカマボコ(明太子入り)が美味しくなかった佐野 
少年マガジンをなんとなく読んでいた朝倉も風呂に入り、あとは各々寝るだけとなった

そして朝倉が寝て、佐野が寝た後、平松が起きた
朝倉も起きた
原因は、佐野の凄まじいイビキ。前回の平松のイビキなど可愛いものだった
電気を消して数分もせずに寝入った佐野は、すぐさまイビキをかき始めたと言う
泥酔して潰れた男も起こしてしまうその威力は絶大で、ちょっとやそっとじゃ起きなかったらしい

さすがに24時間以上起きていたのはキツかったと見える
体は正直なのネ

翌朝、佐野と朝倉は遅れて目が覚めた。 
前夜の居酒屋で朝倉は 
「明日は、ちょっとムチ打つよ。キツいけど早起きするよ!」 
と散々言っていたのだが…9時にセットした目覚ましはいつしか(それも寝ながら)解除され、佐野が起き出したのは9時半を過ぎて、どっちかというと10時近く
平松の電気シェーバーのモーター音でやっと目が覚めたのである 

あれだけ心配されていた男がスッキリした顔でヒゲなんか剃っていたから、ちょっと驚いた佐野
とにかく無事に出発できそうだ
朝のワイドショーの、もうコレを書いている時点では話題にも上らない全国版芸能ニュースをぼんやりと見終わったら荷物をまとめ、またもや栄養ドリンクを飲む
(ちなみに元ジャニーズの麻薬問題だった)
(2020年からしたら可愛いもんだなホント) 
活蔘という深紅のパッケージ
調達してきた佐野が言うには「スギ薬局の店員のオススメ」らしいのだが… 
見るからに強烈そうだ
とりあえず、飲む

ぐびっぐびっぐび

一同「まっず~~~~!」 
朝倉「あ~~…」 
佐野「コ、コレハ…」 
平松「(><)(苦い顔の顔文字)」 

ちなみに、この活蔘で見事に「お見舞い」された3名を平松がデジカメで撮影していて、後で確認したら見事に 
開ける
飲む
リアクション、のコマ漫画が出来ていた
しかし良薬は口に苦し、とは言ったものでよく効いたと見えシャッキリと目が覚めた
精つけたところで出発だ!

今日最初の目的地は、四国八十八番札所の一つ「八十四番・屋島寺」である
有料道路である「屋島ドライブウェイ」を通って屋島山の山頂へ向かうのだ
屋島ドライブウェイは絶景の名所でもある。そのため記念撮影をしている人も結構いて、我々もその中に混じる
高松市内から瀬戸内海が一望できる
平松がデジカメをセットして撮影
さて、出来栄えは…? 

(ごめんなさいホント当時の写真、どっかにあったらTwitterにでも載せます。私のだけ) 

屋島寺は駐車場も大きく、なるほど観光地化された立派な場所だ。お土産屋も多いし、地酒やお遍路グッズなども当然売っている
売店の一つで、お遍路さんの傘や杖を見つけた佐野…また悪い癖が出た
迷わず購入し早速着用からの得意顔
負けずに朝倉も傘と白衣を買う。袖がないので、普段着の上にはおっている人も多い
売店から少し歩いて到着
いたいた、「水曜どうでしょう」でもお馴染みのこの子!
お寺の名前の看板を持ったクリクリ坊主の看板だ
いやー会いたかったぜ!元気だったか!!? 

と感動のファーストコンタクト
購入した杖と傘も一緒にデジカメで撮影して、奥の院も見てみる
登山道などもあって、熱心な方はそこから歩いてくるようだ。まだ小さい子供なんかもいて驚かされるが、よく考えたら佐野も小さい頃は山寺でもなんでも走り回って階段を駆け上ったりしてたっけ

さて、よそ者軟弱ミーハー男たちは再び山を降りるべくドライブウェイに向かった
佐野は傘と杖がよほどうれしいのか、この後のお寺ではなんの恥じもてらいもなく着用&持参して回ることになる

下り坂には「ミステリーゾーン」なる場所があるようだった
上り坂なのに、ギアをニュートラルに入れても車が独りでに登るのだ
うーむこれは如何なる神の所業か、悪魔のワナか、または異次元人ヤプールの仕業か
と、ためしに路側帯に入って灰皿やペットボトルなどの丸くて転がりそうなものを置いてみるが、意外とアスファルトがでこぼこで上手く転がらない
もう埒が明かない!と、一番転がりそうな物体「佐野」を試そうとしたそのとき、前を通っていった車がミステリーゾーンで一旦停車
すると…なんと車がゆっくりと、しかし確実に坂道を進んでいくのだ! 

四国まで来て背広で坂道を転がる寸前だった佐野も驚いた
急いでレガシィに乗り込んで試してみると… 
後部座席に約100キロの重り(誰のことだかわかるよね)が乗っているにもかかわらず、下がることなく進むレガシィ
錯覚によるものらしいのだが、面白いので真相の究明はしません
というか料金所でもらったパンフレットにも詳しいことは書いてない
中々ミステリアスな屋島の計らいであった

さて次に3名が目指すのは「八十八番札所・八十五番八栗寺」と
その麓にある「うどん・山田屋」である

屋島寺と八栗寺は程近く
すぐに到着する。山田屋はその通り道にあって、コチラもわかりやすい場所に立っている
思いがけず立派なつくりに驚くが、真相はこの後

八栗寺はケーブルカーで登ることが出来るので、是非登りたかった
基本的に乗り物が好きな3名であるから、単純に大喜びだ
と、その前に腹ごしらえ

いよいよ香川、本場の讃岐うどんである
ここまで長かったが記念すべき一店目は八栗ケーブル駅のすぐ向かいにある 
「六六庵」 
というお店
朝倉「うん!うまい!!」 

佐野が注文したのは「天ぷらうどん580円也」 
結構ボリュームもあるしエビは大きいし… 
こっちで頼んだら880円は取られるなあ~と俗的な計算をしてしまう一行であったが、讃岐のうどん文化はこんなもんじゃなかったのである

さて、改めて窓口で切符を買い、しばし待つ
ケーブルカーは通常15分おきに運行されていて、毎月1日は早朝4時から動いているという
表でタバコを吸ったり(平松・朝倉)、草饅頭ありマスの看板に興味を示したり(佐野)していたら、大阪から来ている観光バスの運転手さんと仲良くなった
仕事柄アチコチのお寺にも行くそうで我々の地元にある豊川稲荷も知っているという。なんかうれしいね

ケーブルカーの車体は、なんと1964年からずっと使っているらしい…すごい。ジャイアント馬場さんの評伝本みたいだ 
さらに言うと、便宜上「八栗ケーブル」と呼ばれるこの全長700メートルの路線には正式な名称が無いのだそうだ。八栗ケーブルとは現在の四国ケーブルというケーブルカーを運行している会社の旧社名でもあるとのこと
せっかくなら高松市内の小中学生や全国のお遍路ファン?に愛称を募集したらいいと思うなあ
それで採用された人には「讃岐うどん食べ放題パス」など特典いっぱい
…応募してみようかな

「八栗ケーブル’85」(八十五番目の札所だから) 
とかどうだろう
三沢光晴さんの必殺技みたいだな

八栗寺にもお土産屋が軒を連ねる。 
山道の木陰に二つ向かい合っているので、夏場は涼しくて良いかも知れないね
うっすらと紅葉も見られる八栗山の山道を歩くこと5分
ここが、 
八十五番八栗寺!!坊やも一緒にハイポーズ

いやはや賑やかです。と、いうか…お年寄りが元気です
どこのお寺でもそうだったけど熱心にお経を読む方も当然、沢山いる
それでお参りして目を閉じると…一瞬、何も考えなくなるんだ
どこからだっただろうか。おそらく屋島寺からかな。なんとなく、ぼうっ、と頭の中のあらゆる物が消えるんだよ
祈ろうと思っていたこと、考えていること、すべてが一瞬だけ消える
お経だけがすーっと頭に入ってきて、とても気分がいい
特に信心しているわけではないんだけど、こういう事ってあるもんなんだね 
日本人としての素地なのかな。それとも、訪れる人にはどういう考えや目的、考えであっても、その場に居る時の気持ち一つで、大師様は誰にでも安らぎをくださるのかな

お堂の横には大きな鐘が
自由に突けるようなので、ここで 
「第4回・鐘突き代表決定ジャンケン大会」 
を開催
じゃんけんぽい! 
勝者・朝倉
ではお賽銭箱に10円を投入して… 
と、朝倉の鐘突きっぷりを間近で撮影しようとして、鐘の真下に立った佐野 

ごぉぉぉぉ~~~~ん……んんん………んん… 

あわわわ鼓膜が… 
穏やかで慈愛に満ちた純和風ジャパニーズ重低音を脳髄直撃で食らった佐野
脳が揺れたね、あの時は


さて。下山するときのケーブルカーはオレンジ色でした
駅を出てさあ、山田屋に向かおうとすると… 

???「あの、旅行の方ですか?もしよかったらちょっとアンケートに答えていただきたいんですが」 
愛想の良い中年女性が朝倉にススッと近づく
ややや?なんだなんだ? 
朝倉「はい、あの、良いですけど」 
???「ありがとうございます。お時間は取らせませんので…ちょっとコチラへ」 
ベンチへと座らされ、なにやら書き物をしている様子の朝倉 
不安げな面持ちの平松と佐野



どうなる御馬鹿3人衆! 
…次回お楽しみに! 



次回予告!! 

迫りくるアンケートおばさんの正体は!? 
そして今明かされる「山田屋」の全貌!!! 
四国の旅もクライマックスに近づき、日は暮れる… 

うどんは?お寺は? 

そして、別れのときが… 

つづく 

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