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本編
63:誰かさんのよう
細かすぎる秘文字の破片を取り除いてからは、謎の文字列をパズルのように組み合わせていく。正しい組み合わせになると、読める文字へと変わるので、正解かどうかだけは分かりやすい。
バラムの時と違い、それなりに長い文章全てが謎の文字列になっているので、中々時間がかかる。
「ふぅ、これでやっと半分いくかどうかってところか」
それから1時間半ほど作業をしての進捗は半分ほど。最初の30分は秘文字の撤去をしていたので、このペースでいけば解読自体は制限時間以内に終わりそうだ。そこでクエスト達成にならなければ、残り時間はそんなに猶予が無いが。
「うむむ……」
眉間を指でつまんで解す。目に直接文字が浮かんでいる為、目を閉じても浮かび上がるのが中々疲れる。やめようなどとは少しも思わないが。
……どうにか謎の文字列の解消だけはしてやりたい。バラムは謎の文字列を抱えている間大変な苦労をしていたっぽいし、この何者かも同じような状態かどうかは分からないが、少なくとも良いとは言えない状態だろう。
目に浮かぶ文字で見えづらいが、石像を見上げる。石片が浮遊するだけで頭部が意味のある像を結ぶことは無い。多分だが、名前や紹介文が謎の文字列になっていることで、アイデンティティを失っている状態なのではないか。
しかも、ここは実体のある空間ではなく、意識だけの空間……そんな場所でアイデンティティまで失ってしまったら、もう…………。
…………沈みかけた気分を振り払うように軽く首を振る。時間内に解読する為にはとにかく手を動かさねば。
「よし、残り半分やっていこう」
集中力を高める為に少し心を落ち着けて、目を閉じてさえ消えない文字と向き合った。
それからひたすら解読というよりはパズルのような作業をすること1時間強。
「これをここに組み込めば……」
残った最後の文字列同士を合わせる。すると。
────謎の文字列の解読が完了した。
解読した文字はその場では仄かに輝くと、宙へ舞うように動き出し、石像へと吸い込まれていった。すると、石像の頭付近で不規則に浮遊していた石片が突如動きを変え、自分のあるべき場所を思い出したかのように、意味のある形を作っていく。
そうして全ての石片が収まって出来たのは、3つの異なる動物の頭部だった。
それは、向かって左側が鷲、右側が馬、そして中央が立派な角を持った牡山羊が模られていた。このような特徴のファンタジー生物に心当たりは無いが、解読が出来た《解析》結果によれば────。
[古き妖精プーカの像]
古き妖精プーカを模った像。
プーカが好んで変化したとされる牡山羊、牡馬、鷲の頭部がある。
耐久力:-
品質:-
分類:石像
効果:-
素材:石
製作技能:-
製作者:-
妖精…………つい、右手の指輪を触ってしまうが、おそらく妖精違いだろう。
さて、解読自体は出来たが、クエスト達成通知は来ない。そもそも何者かを満足させるという話だったが、この解読という行為がそれに寄与するのか何の保証も無いんだったな……。とりあえず、もう一度レガシークエストの内容を確認してみようと該当ページを開く。
【レガシークエスト】
古き妖精プーカを満足させる
満足度:80%
※達成ラインは50%。以降、満足度によって報酬変動。
供物を捧げよ
依頼者:古き妖精プーカ
期限:3時間
報酬:???
※期限を過ぎた場合、強制的に元の空間に転送されます。
※クエストを失敗した場合、ゲーム内時間で30日経過しないと再挑戦出来ません。
……色々変わっている。
まず、名前にあたりそうな部分の「???」が「古き妖精プーカ」に変わっていた。…………目の前にあるのも《解析》結果もあくまで“石像”なんだが……そのものが何処かで見ているのか、この石像に見えるものがプーカ本人?なのだろうか……。
あと満足度が追加されていた。これによると解読によって既に達成ラインには至れたようだ。
そして最後に“供物を捧げよ”と書いてある。……達成ラインにあるのならもう良いのではないだろうか。
ピロン
「え」
何とも間の抜けた電子音が鳴ったと思うと、突如目の前に丸く黒い穴がぽっかりと空き、その上にこの場に不釣り合いなほど主張激しく点滅する文字が浮かび上がった。イメージ的にはまるで現実世界のネオンだ。世界観に見合わないことこの上ない。
そして、そんな派手な演出をしてまで何と書いてあるのかと言えば────。
“供物をこの穴に入れよ”
……どうあっても供物とやらを納めさせたいらしい。と言っても具体的に何が良いのかも分からないし、僕の手持ちで賄えるのだろうか。
「うぅん、じゃあとりあえず、使いどころが無い防衛戦の報酬でも入れてみるか」
と、入れてみたところ、白紙の技能書や交換チケット系は供物に出来ないのか、穴に入れた瞬間ペッと返却されてしまった。
それならと、僕もバラムも魔法を使わないので唯一余っていた魔の結晶、大欠片、欠片を全部入れてみた。
「……お、返却されない」
満足度も86%に増えていた。お気に召したらしい。でももう手持ちに供物に出来そうな物はほとんど無い。……ローザの弁当は入れたくないし。
「うーん、となるとあとは……」
余っていた強壮の飴玉を穴に放ってみる。…………うわ、結晶の大欠片くらい増えたな……。
ピロン
妙な電子音と共に穴の上の文字が変わった。
“さっきの飴玉をたくさん捧げよ”
「……」
なんか……様々な状況といい、好みといい、何処かの誰かと似てるなこの……多分、妖精プーカ。
一気に脱力してしまい、小さくため息を吐きながらインベントリを確認する。飴玉の在庫は少ないが、材料のライフポーションと携帯食料はあるのでそれなりの量は作れるだろう。
とりあえず今ある飴玉を全部穴の中に放る。満足度が一気に93%になる。あとはせっせと《編纂》で飴玉を作っては放り、作っては放りを繰り返した。
途中、謎に満足度の増え方が鈍くなったが、無事あと1,2個放れば満足度が100%になるというところまできた。
…………飴玉欲しさに満足度を操作してないだろうな……?
……まぁ、いいか。と、投げやりに飴玉を穴へ投げ入れた。
すると、穴とネオン文字が歪みだし、混ざり合い、ぐにゃぐにゃと形を変えながら大きさを増していく。
「っ」
どのくらい大きくなるのか分からないので、思わず立ち上がって距離をとる。
『心配せずとも良い。そこまで大きくならんから近う寄れ』
「!?」
頭の中に重低音の渋い声が響く。
『ほれ、どうした』
……そう言われて近寄るのも少し抵抗があるんだが……。まぁ、仕方がないのでおそるおそる最初の位置に戻る。
本人?の言葉通りこれ以上大きくなる気配は無く、ぐにゃぐにゃと蠢く黒い塊が徐々に何かの形をとっていく。
最初に分かった形は4つ足の動物っぽいということで、次第に足先が蹄のような形になっていく。二股に分かれたような蹄なので馬では無さそうだ。
次に頭の形が出来てくる。黒い塊が真っ二つに裂けたかと思うと、大きく反った角の形となった。
最後に2つの黄色の光が頭に灯る。その姿は────。
「黒山羊、だな」
目が黄色に光っていて、角まで真っ黒なこと以外はごく普通の山羊に見える。
『おお……この姿をとれるのも何時ぶりかも分からぬ。感謝するぞ、ネ***ク*フの落胤よ』
最後の部分がよく聞き取れなかった。音量で聞き取れなかったというよりは、上手く理解出来なかったような感覚だ。
「……さっきから頭に響いてる声は、そこの黒山羊?から聞こえているで良いのか?」
『他に誰がいると言うのだ?』
目の前の山羊が頭の声に合わせて首を傾げる。
「念の為の確認だ」
『ふむ、落胤と言えど性格は似ないのか。慎重なのは良きことだぞ』
「その……“落胤”というのは何のことなんだ?」
『む? それは……ん? まだ伝えるべきではない? ……おお!』
気になる言葉の意味を聞くと、黒山羊は突然何かに制止されたかのような反応をした。会話をしている風だが、僕にはこの黒山羊以外の言葉は聞こえない。
黒山羊はこちらへ寄って来たかと思うと、僕の右手へ顔を近づけた。
『久しいな、古き友よ。…………ふむ、ふむ、なるほどな。ふふん、面白いではないか! 我も乗るとしよう!』
……多分、指輪と会話している。……やはりというか、なんというか、指輪には会話出来るレベルの意志があるんだろうか……?
それは置いておくとしても、会話から察するに指輪か指輪を強制装備させた推定妖精と古くからの知り合いのようだ。知り合いなら外せるように説得してくれないだろうか。……なんかダメそうな気がする。
指輪と会話が弾んでいるらしい黒山羊、という珍妙すぎる光景に思わず遠い目になりながら、僕はとりとめもない事を考えることしか出来なかった。
バラムの時と違い、それなりに長い文章全てが謎の文字列になっているので、中々時間がかかる。
「ふぅ、これでやっと半分いくかどうかってところか」
それから1時間半ほど作業をしての進捗は半分ほど。最初の30分は秘文字の撤去をしていたので、このペースでいけば解読自体は制限時間以内に終わりそうだ。そこでクエスト達成にならなければ、残り時間はそんなに猶予が無いが。
「うむむ……」
眉間を指でつまんで解す。目に直接文字が浮かんでいる為、目を閉じても浮かび上がるのが中々疲れる。やめようなどとは少しも思わないが。
……どうにか謎の文字列の解消だけはしてやりたい。バラムは謎の文字列を抱えている間大変な苦労をしていたっぽいし、この何者かも同じような状態かどうかは分からないが、少なくとも良いとは言えない状態だろう。
目に浮かぶ文字で見えづらいが、石像を見上げる。石片が浮遊するだけで頭部が意味のある像を結ぶことは無い。多分だが、名前や紹介文が謎の文字列になっていることで、アイデンティティを失っている状態なのではないか。
しかも、ここは実体のある空間ではなく、意識だけの空間……そんな場所でアイデンティティまで失ってしまったら、もう…………。
…………沈みかけた気分を振り払うように軽く首を振る。時間内に解読する為にはとにかく手を動かさねば。
「よし、残り半分やっていこう」
集中力を高める為に少し心を落ち着けて、目を閉じてさえ消えない文字と向き合った。
それからひたすら解読というよりはパズルのような作業をすること1時間強。
「これをここに組み込めば……」
残った最後の文字列同士を合わせる。すると。
────謎の文字列の解読が完了した。
解読した文字はその場では仄かに輝くと、宙へ舞うように動き出し、石像へと吸い込まれていった。すると、石像の頭付近で不規則に浮遊していた石片が突如動きを変え、自分のあるべき場所を思い出したかのように、意味のある形を作っていく。
そうして全ての石片が収まって出来たのは、3つの異なる動物の頭部だった。
それは、向かって左側が鷲、右側が馬、そして中央が立派な角を持った牡山羊が模られていた。このような特徴のファンタジー生物に心当たりは無いが、解読が出来た《解析》結果によれば────。
[古き妖精プーカの像]
古き妖精プーカを模った像。
プーカが好んで変化したとされる牡山羊、牡馬、鷲の頭部がある。
耐久力:-
品質:-
分類:石像
効果:-
素材:石
製作技能:-
製作者:-
妖精…………つい、右手の指輪を触ってしまうが、おそらく妖精違いだろう。
さて、解読自体は出来たが、クエスト達成通知は来ない。そもそも何者かを満足させるという話だったが、この解読という行為がそれに寄与するのか何の保証も無いんだったな……。とりあえず、もう一度レガシークエストの内容を確認してみようと該当ページを開く。
【レガシークエスト】
古き妖精プーカを満足させる
満足度:80%
※達成ラインは50%。以降、満足度によって報酬変動。
供物を捧げよ
依頼者:古き妖精プーカ
期限:3時間
報酬:???
※期限を過ぎた場合、強制的に元の空間に転送されます。
※クエストを失敗した場合、ゲーム内時間で30日経過しないと再挑戦出来ません。
……色々変わっている。
まず、名前にあたりそうな部分の「???」が「古き妖精プーカ」に変わっていた。…………目の前にあるのも《解析》結果もあくまで“石像”なんだが……そのものが何処かで見ているのか、この石像に見えるものがプーカ本人?なのだろうか……。
あと満足度が追加されていた。これによると解読によって既に達成ラインには至れたようだ。
そして最後に“供物を捧げよ”と書いてある。……達成ラインにあるのならもう良いのではないだろうか。
ピロン
「え」
何とも間の抜けた電子音が鳴ったと思うと、突如目の前に丸く黒い穴がぽっかりと空き、その上にこの場に不釣り合いなほど主張激しく点滅する文字が浮かび上がった。イメージ的にはまるで現実世界のネオンだ。世界観に見合わないことこの上ない。
そして、そんな派手な演出をしてまで何と書いてあるのかと言えば────。
“供物をこの穴に入れよ”
……どうあっても供物とやらを納めさせたいらしい。と言っても具体的に何が良いのかも分からないし、僕の手持ちで賄えるのだろうか。
「うぅん、じゃあとりあえず、使いどころが無い防衛戦の報酬でも入れてみるか」
と、入れてみたところ、白紙の技能書や交換チケット系は供物に出来ないのか、穴に入れた瞬間ペッと返却されてしまった。
それならと、僕もバラムも魔法を使わないので唯一余っていた魔の結晶、大欠片、欠片を全部入れてみた。
「……お、返却されない」
満足度も86%に増えていた。お気に召したらしい。でももう手持ちに供物に出来そうな物はほとんど無い。……ローザの弁当は入れたくないし。
「うーん、となるとあとは……」
余っていた強壮の飴玉を穴に放ってみる。…………うわ、結晶の大欠片くらい増えたな……。
ピロン
妙な電子音と共に穴の上の文字が変わった。
“さっきの飴玉をたくさん捧げよ”
「……」
なんか……様々な状況といい、好みといい、何処かの誰かと似てるなこの……多分、妖精プーカ。
一気に脱力してしまい、小さくため息を吐きながらインベントリを確認する。飴玉の在庫は少ないが、材料のライフポーションと携帯食料はあるのでそれなりの量は作れるだろう。
とりあえず今ある飴玉を全部穴の中に放る。満足度が一気に93%になる。あとはせっせと《編纂》で飴玉を作っては放り、作っては放りを繰り返した。
途中、謎に満足度の増え方が鈍くなったが、無事あと1,2個放れば満足度が100%になるというところまできた。
…………飴玉欲しさに満足度を操作してないだろうな……?
……まぁ、いいか。と、投げやりに飴玉を穴へ投げ入れた。
すると、穴とネオン文字が歪みだし、混ざり合い、ぐにゃぐにゃと形を変えながら大きさを増していく。
「っ」
どのくらい大きくなるのか分からないので、思わず立ち上がって距離をとる。
『心配せずとも良い。そこまで大きくならんから近う寄れ』
「!?」
頭の中に重低音の渋い声が響く。
『ほれ、どうした』
……そう言われて近寄るのも少し抵抗があるんだが……。まぁ、仕方がないのでおそるおそる最初の位置に戻る。
本人?の言葉通りこれ以上大きくなる気配は無く、ぐにゃぐにゃと蠢く黒い塊が徐々に何かの形をとっていく。
最初に分かった形は4つ足の動物っぽいということで、次第に足先が蹄のような形になっていく。二股に分かれたような蹄なので馬では無さそうだ。
次に頭の形が出来てくる。黒い塊が真っ二つに裂けたかと思うと、大きく反った角の形となった。
最後に2つの黄色の光が頭に灯る。その姿は────。
「黒山羊、だな」
目が黄色に光っていて、角まで真っ黒なこと以外はごく普通の山羊に見える。
『おお……この姿をとれるのも何時ぶりかも分からぬ。感謝するぞ、ネ***ク*フの落胤よ』
最後の部分がよく聞き取れなかった。音量で聞き取れなかったというよりは、上手く理解出来なかったような感覚だ。
「……さっきから頭に響いてる声は、そこの黒山羊?から聞こえているで良いのか?」
『他に誰がいると言うのだ?』
目の前の山羊が頭の声に合わせて首を傾げる。
「念の為の確認だ」
『ふむ、落胤と言えど性格は似ないのか。慎重なのは良きことだぞ』
「その……“落胤”というのは何のことなんだ?」
『む? それは……ん? まだ伝えるべきではない? ……おお!』
気になる言葉の意味を聞くと、黒山羊は突然何かに制止されたかのような反応をした。会話をしている風だが、僕にはこの黒山羊以外の言葉は聞こえない。
黒山羊はこちらへ寄って来たかと思うと、僕の右手へ顔を近づけた。
『久しいな、古き友よ。…………ふむ、ふむ、なるほどな。ふふん、面白いではないか! 我も乗るとしよう!』
……多分、指輪と会話している。……やはりというか、なんというか、指輪には会話出来るレベルの意志があるんだろうか……?
それは置いておくとしても、会話から察するに指輪か指輪を強制装備させた推定妖精と古くからの知り合いのようだ。知り合いなら外せるように説得してくれないだろうか。……なんかダメそうな気がする。
指輪と会話が弾んでいるらしい黒山羊、という珍妙すぎる光景に思わず遠い目になりながら、僕はとりとめもない事を考えることしか出来なかった。
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(ムーンライトノベルにも掲載しています)