おそらく、僕だけ違うゲームをしている。

鵩 ジェフロイ

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本編

130:未知の事ばかり

「はぁ……はぁ……」

 初めて自らの手で達する事が出来、達した時特有の脱力感にふらついた拍子にバラムの方へもたれかかってしまう。

 脱力した拍子に《底根の根》も解除されたのか、先ほどまで蠢いていた黒い影がいつの間にか消えていた。…………意図せずではあるが、慰める行為に使ってしまって少し申し訳ない気持ちになる。

 居た堪れなくなり視線を落とすと……バラムのものがかなり主張していた。これは……経験値の少ない僕から見てもしんどそうな状態に見える。

 また2人で触り合って終わりだろうか、などと考えていると、不意に大きく熱い手に片腕を取られ────。

「あ」

 バラムが僕の手についた、僕の精を舐めた。
 ただでさえ、しんどそうなのにそんな事したら……。

 ドクンッ

 舐めた瞬間、バラムがさらに深く昂ったのが掴まれた腕から、もたれかかった体から、そして目に見えない何らかの繋がり全てで感じ取れた。

「はぁ……トウノ……」

 顔を上げると、転生してから赤みを増した目がギラギラと輝いて僕を映しているのが分かった。そこに映る自分の表情は……見慣れない、悩ましげな顔をしていた。

「バラ、ム……んんっ!」

 次の瞬間には大きな体が覆い被さってきて、ベッドに押し倒されながら唇を塞がれる。

「ん……んふ、ぅ……ふぅん!」

 口の中を強く嬲られ、はだけたままの胸を弄られ、拒む間もなく僕の足の間をバラムの片足で割り開かれ、達したばかりのそこを足でぐりぐりと刺激される。

 突然の嵐のような刺激の波に翻弄されながらも、せめて振り落とされないようにとバラムの体にそろそろと腕を回して服を掴む。

 それに、口の中でぐちゃぐちゃに混ざり合う唾液が何故だかとても美味しく感じて、隙を見て飲み込んでは少し満たされた気分になる。

「ぷはっ……は、ぁ……むぐっ?」

 バラムの唇が離れたかと思うと、体をぐるんとひっくり返されてうつ伏せになる。
 たった今気づいたが、いつの間にか服はほとんど剥かれ腕に引っかかっている程度になっていて、パンツと下着もベッドから少し離れたところに落ちていた。

「バラム……?」

 背後を振り返ると、息を荒くしたバラムが前を寛げて、自身を取り出しているところだった。戒めが無くなり勢いよくしなりながら出てきたそれは腹につきそうな程反っていて、先端からは透明な液体が溢れ、ぬらぬらと光っていた。

 かなり迫力のあるそれを見て、緊張からか何なのかごくりと喉が鳴る。

 バラムが僕の腰を抱え上げる。その拍子に覆っていただけの布と化していた服がはらりと落ち、僕の下半身が露わになる。

「は……うっ!」

 そんな僕の……臀部にバラムのそれが擦り付けられる。他人どころか自分でさえ触れた記憶が朧気な場所にとても熱い塊が擦り付けられる。

 ズッ、ズッ、ヌチュ、ズチッ……

「ぅ……ぁ、……」

 未体験の事態に状況を処理しきれず頭が混乱する中、バラムのものから溢れた液体が体に触れると、恐ろしい勢いで再び僕の中に熱が生まれていった。


 ────もっと、もっとたくさん、もっとほしい……。


 ほとんど無意識でバラムのものへ伸ばした手が掴まれる。大きな体を折り曲げて耳元で低く唸るような声が囁く。

「焦るなよ。足をこうやって閉じろ」
「ぅ、ん?」

 大きな手で両の太腿をまとめて触れられ、促されるままに足を閉じる。

 すると。

 ヌヂュッ!!

「っ!?」

 突然の強い刺激に声も出せず体がビクンと跳ねる。そして、その刺激は一度きりではなく、次々と押し寄せてくる。

 何が起きているのかよく分からず、腹側から覗き込むと、僕の足の間をバラムのものが行ったり来たりしているようだった。

 その拍子に僕のものとも擦れてこの、凄まじい……気持ち良さが生まれているらしい。

 掴まれた手をそのまま足の間へと導かれ、そこにある2本の棒を覆うように当てる。

 バラムの液体が僕のものに絡みつく。それがそのまま熱に変換されたかのように僕のものもすっかり勃ち上がってしまっていた。

「は、ぁ……あ、ふ……あぁ……」

 ズッ、ズッ、ヌヂュッ、パンッ、パンッ、パンッ

 バラムの腰が動く度に、声が漏れてしまう。もうどちらのものか分からない液体で下半身も手もぐしょぐしょに濡れている。

 徐々にバラムの動きが激しく強くなって、肌と肌がぶつかる音すら聞こえてくる。

「ぐっ……はぁっ」

 熱い吐息と湿った感覚が首筋から肩の辺りを這い回る。振り向くと、バラムが眉間に皺を寄せて汗を流しながら僕の体を舐めていた。その様を見てまた腰に疼きが溜まる。

 僕の視線に気づいたバラムがこちらに視線を向けながら、見せつけるように僕の肩甲骨に歯を立てる。視覚からも触覚からも与えられる強い刺激に背筋が震える。

「は、ここも嬉しそうに震えたな」
「あぁうっ……」

 僕の手ごと握り込んでいた手で強く扱かれて、つい腰が揺らめいてしまう。そして、それに応えるようにバラムの腰の動きがさらに速くなり、お互いを追い詰めていく。

 バラムの空いた片腕が僕の肩口ごと抱え込み、さらに体重をかけられて僕の腰以外の体はベッドに強く押し付けられる。

「はぁっ、はぁっ……トウノ、トウノ……っ!」
「あ……ぁ、ふぅ、ん、ぁ……バラム……」

 ヌヂュッ、ヌヂュッ、ヌヂュッ、ヌヂュッ!

「ぐぅっ!」
「あぁっ」

 一際強く握り込まれて、バラムと僕はほとんど同時に達する。二度目の僕と違い、一度目のバラムのものからは勢いよく大量の白濁とした液体が吐き出される。

「ぁ……はぁ…………」

 一度目よりもさらに深い脱力感に腰を上げていられず、腹が汚れるのもかまわずにベッドに沈み込む。

「ふぅ……ん」

 お腹側から生温い熱が体の中に入ってくるのを感じ、その心地良さに溜め息が漏れる。ふと、《底根の根》でバラムの生気を吸った時と似た感覚だなと思った。

 ……案外、同じような事だったりするのだろうか?

 徐々に熱が引き、落ち着いてきた思考でそんな事を考えていると、バラムの顔が近付いてきて優しく唇を食まれる。

「んむ……ん……ふふ……」

 啄むように口づけられて、なんだかくすぐったくなって思わず笑みが漏れる。

 最後にちゅっと音を立ててバラムの顔が離れると、少し困ったような堪えるような、なんとも言えない表情をして僕を見つめる。

「トウノ……もし、ここに……俺のを挿れたいって言ったらどうする?」
「ここ? ……ひぅっ」

 バラムの言葉の意味がよく分からず、首を捻っていると、臀部の辺りを撫でた大きな手の内の一本の指が割れ目の奥に潜り込む。思わぬ所に思わぬ感触を感じて驚きに体が跳ねる。

 “ここ”が……今指が触れている、ところ? ……位置的に何の事を言っているのか大体分かったが、排泄システムも無いのにそもそもあるのか? と、自分の手をそこに伸ばして確かめてみる。

 ……あった。

「ここに……何を……?」
「俺の……を挿れたい。勿論、今じゃなくて、ちゃんと慣らす……」
「バラムの……」

 何を指しているのかを主張するように僕の太腿に熱が擦り付けられる。達したばかりのはずなのに少し硬くなっているバラムのそれを……挿れたい…………どこに? …………僕のここに??

 僕自身がそこに何年も意識を向けた事が無いせいなのかどうなのか、一応何を言いたいのかは分かったが、それでも意味がよく分からない。

 しかし、とりあえず思ったのは────。



「……入るのか?」



 という事だった。
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