199 / 246
本編
233:流転する世界
「ここから生まれるのが良いものであれ、悪いものであれ、世界を揺るがす存在になるかもね!」
「……」
まったく否定できないのがつらいところだ。
「さあて……そろそろお別れかな」
そう言うと、徐々にネーヴェクリフの身体が闇の中へとけていく。この邂逅も終わりの時が近づいているようだ。
「ああ。……皆への伝言とかはいいのか?」
「え? そうだなぁ……とくにはないかな。皆たくましい子たちだし、過ぎ去った者は黙して語らず、だ」
「そうか」
まぁ、ノーやシルヴァは主のそういうところもちゃんと分かっていて、それほど執着はしていないように思える。
「それでは、トウノ。これからも君の道行きを楽しみにしているよ! トウノのゲームプレイに面白きことが多からんことを!」
満面の笑顔でそう言い、手を振りながらネーヴェクリフは去っていった。体も力も、自分が世界にいた痕跡を手放しても「面白さ」を優先した神が言うと、そちら方面はご利益がある気がしてくる。……「幸」を祈らないところも“らしい”。
「ふ」
ネーヴェクリフの期待に沿えるかは分からないが、ただこの世界を大切な存在と渡り歩いていくだけだ。
「……さて。それじゃあ、戻るか」
根と底根の四つ葉壺をしまって、もう一度秘文を確認して忘れ物や問題がないかを確認してから、最後に虚空に語りかける。
「いろんな喜びも苦しみも感じて、君も歩みだしたくなったら生まれてくるといい」
そうして『管理者』の力を使って、月の外へと出た。
…………
………………
……………………。
気がつけば、月のすぐ傍の水面に立っていた。
周囲を確認すれば、戦いの深い爪痕がそこかしこに見てとれる。
────それに、まだ終わっていない。
少し距離の空いた正面に、幾本もの糸で縫い止められ、黒い闇の槍で貫かれ、何頭もの黒い狗に噛みつかれた、眩く光り輝く存在がいた。
それは月と同じくらい大きく、黄金の獅子の体に二対の翼が生えており、獅子の首から上が女性の上半身になっている異形の獣だった。今はバラム達に取り押さえられ、地に伏している。
その端正な女性の顔は凄絶な憤怒の形相に歪んでいる。
[光神の怒りの化身]
光神アークトゥリアの怒りそのもの。
怒りの対象を滅ぼすか、怒りが鎮まるまで破壊行動をとり続ける。
とても古い化身だが、今も尽きることのない怒りを燃え上がらせている。
分類:神の化身
生息地:???
属性:光・聖
弱点:闇・邪
素材:光属性結晶(極大)、聖属性結晶(大)
状態:正常
……今もバチバチに怒っていることが、この『怒りの化身』の説明文から読み取れる。
「っ、ツグハル!?」
『む! 戻ったであるか、主殿!』
「……成されたのですね、我が君」
ここでバラム達が僕が戻ったことに気づく。
「ああ、遅くなってすまない」
皆少しボロボロだが、元気そうでホッとする。
「とんでもないことです。我が君が戻られる前に仕留めきれず、お恥ずかしい限りですわ」
『クククッ、というより、これを力で滅ぼすのは無理であるなー』
「…………チッ」
ノーはやれやれといった風で、シルヴァはそれすら楽しんでいそうだ。バラムは……僕の元に駆け寄りたいのを我慢しているらしい。
……じゃあ、僕の方から赴こうか。
「! おい、危険だからこっちに来んな!」
「その怒りの化身をどうにか出来るかもしれないものを使うには近づかないといけないんだ」
「なに……?」
とはいえ、バラム達の力によって全力で押さえつけられてはいるが、予断を許さない状態なので刺激しないようにゆっくりと近づく。
「っ」
後衛のシルヴァの位置でさえ、圧力がすごいが、少なくとも最前衛のバラムの位置までいかなくては。
「大丈夫か」
「っ、ああ……」
ようやく、バラムの隣くらいまで来れた。圧力だけでなく、単純に大きな身体が抑え難い恐怖心を煽る。女性の顔など、僕の腰くらいまでの大きさがある。
気合いを入れてさらに近づいていくが、バラムが横についてくれているおかげで、多少圧力がやわらぐ。
『アアアァァッ……アァッ……!』
怒りの化身が僕に気づき、澄んだ声をあげながら、血走った目でギョロリと睨む。
《恐怖》の症状が出てきて、全身が震えだすが、まだ動けないほどではない。……バラムが跳ね除けてくれているのだろう。
僕は、怒りの化身の押さえつけられた顔の前で膝をつく。
そしてインベントリの中で、あるアイテムに〈暗き水面の転影〉を発動する。間違っても反転前のものは見せられない。さらに怒り狂って僕たちが窮地に立たされてしまう。
ちゃんと反転されていることを入念に確認してから、そのアイテムをインベントリから取り出して、怒りの化身へと差し出す。
────ネーヴェクリフ直筆の、アークトゥリアへの愛の言葉が綴られた秘文を。
『アアア……ァ?』
秘文を目にした怒りの化身の気配がざわりと揺らめく。瞳が怒り以外のものを映すのを見た。
僕の意図を察してくれたのか、皆の怒りの化身への戒めが弱まり、彼女の白くしなやかな手が伸ばされる。
バラムが僅かに反応するが、僕が目で制すると抑えてくれた。
怒りの化身が秘文を手にすると、呆然とそれを眺めた後────秘文を抱きしめ、その目からひと筋、雫をこぼす。
その瞬間、怒りの化身が目を開けていられないほど強く光り輝きはじめる。
そして、輝きがおさまった時には怒りの化身の姿は跡形もなく消えていた。
……消えた、ということは少しは彼の神の慰めになったのだろうか。
しばし、怒りの化身がいた場所を眺めていたが、うまく収められたことを確認してホッと息をつく。
「……ふぅ。……んぶっ!?」
気づけば目にもとまらない速さで逞しい腕に捕らえられて、ぎゅうぎゅうに抱きしめられていた。
「はぁーーーーー…………無事で良かった」
とても大きなため息のあと、心底安心したかのような声音に胸が痛いような熱いような心地になる。
「ふ……バラムも」
「ツグハル……」
「ん……ぁむ」
名を呼ばれて見上げれば、噛みつくような口づけを受ける。嬉しくて、僕もバラムにしがみついて口づけを享受する。
数度お互いの唇を食んでから、名残り惜しくも離れていった。
「はふ……」
「……ぐ」
バラムが低く呻きながら、僕の首筋に顔を埋めて深く息を吸い込む気配がする。……吸われている。まぁ、好きにして欲しい。なんなら僕もバラムの匂いを吸いたい。
「怒りの化身を鎮めるとは、お見事でしたわ。我が君」
『うむ! 驚いたであるぞ! これだから主殿の配下はやめられないのである!』
「ノー、シルヴァ。二人も無事で良かった」
「ええ、我が君も」
『うむ!』
戦闘態勢を解除したノーとシルヴァと、互いの無事を確かめ合う。
すると……。
ズンッ!
「「!」」
突然、空間が揺れた。
何事だと僕とバラムは身構えるが、ノーとシルヴァはさほど驚いてはいないようだった。
思いあたる原因に背後を振り返れば、月がゆるく回転を始めていて……なんだか周囲の景色が揺らめいているように見える。
「水面が……広がっていく?」
水面が……いや……“世界”が、月を中心に広がっていくのを感じる。
「ああ……ついに、解き放たれる時が来ました」
ノーが感じ入るような声を溢した瞬間────。
『欠け月が修復され「碧血継ぎの月」へ生まれ変わりました。これにより、彷徨う霊魂と狂った魔物の発生率が大幅に減少します』
『また「欠け月の写し」が「碧血継ぎの月の写し」へと変化します。変更、追加機能などの詳細はヘルプをご確認ください』
『月が修復され、新たな闇の世界の神が誕生しました。これにより、闇属性の制限が大幅に緩和され、闇の世界とそれに属する者たちが再び蠢きはじめます。ぜひ探しだし、対立するも良し、与するも良し、皆さんの物語を深めていってください』
月の修復と闇の世界の解放を告げる全体アナウンスが響いた。
そうしている間にも目の前の闇に、山や川が現れ『闇の世界』が形作られ……いや、復活していく。
『王都の門が異人たちへ開かれました。【ワールドクエスト:王都開門】達成!』
『評価を確認しています……総合貢献目標達成度……S、各町の住民の評判……A、ギルドの総合評価……A、王都の評判……B、妨害クエスト……クリア……クエスト総合評価A! とても良い結果です! 全体報酬と貢献度報酬は結果発表メールにて確認と受け取りが出来ます』
「えっ…………」
続いて聞こえたアナウンスに僕は片手で頭を抱えて、呻くように声を絞り出す。
「タイミング……!」
どこかで誰かが笑う声が聞こえた気がした。
「……」
まったく否定できないのがつらいところだ。
「さあて……そろそろお別れかな」
そう言うと、徐々にネーヴェクリフの身体が闇の中へとけていく。この邂逅も終わりの時が近づいているようだ。
「ああ。……皆への伝言とかはいいのか?」
「え? そうだなぁ……とくにはないかな。皆たくましい子たちだし、過ぎ去った者は黙して語らず、だ」
「そうか」
まぁ、ノーやシルヴァは主のそういうところもちゃんと分かっていて、それほど執着はしていないように思える。
「それでは、トウノ。これからも君の道行きを楽しみにしているよ! トウノのゲームプレイに面白きことが多からんことを!」
満面の笑顔でそう言い、手を振りながらネーヴェクリフは去っていった。体も力も、自分が世界にいた痕跡を手放しても「面白さ」を優先した神が言うと、そちら方面はご利益がある気がしてくる。……「幸」を祈らないところも“らしい”。
「ふ」
ネーヴェクリフの期待に沿えるかは分からないが、ただこの世界を大切な存在と渡り歩いていくだけだ。
「……さて。それじゃあ、戻るか」
根と底根の四つ葉壺をしまって、もう一度秘文を確認して忘れ物や問題がないかを確認してから、最後に虚空に語りかける。
「いろんな喜びも苦しみも感じて、君も歩みだしたくなったら生まれてくるといい」
そうして『管理者』の力を使って、月の外へと出た。
…………
………………
……………………。
気がつけば、月のすぐ傍の水面に立っていた。
周囲を確認すれば、戦いの深い爪痕がそこかしこに見てとれる。
────それに、まだ終わっていない。
少し距離の空いた正面に、幾本もの糸で縫い止められ、黒い闇の槍で貫かれ、何頭もの黒い狗に噛みつかれた、眩く光り輝く存在がいた。
それは月と同じくらい大きく、黄金の獅子の体に二対の翼が生えており、獅子の首から上が女性の上半身になっている異形の獣だった。今はバラム達に取り押さえられ、地に伏している。
その端正な女性の顔は凄絶な憤怒の形相に歪んでいる。
[光神の怒りの化身]
光神アークトゥリアの怒りそのもの。
怒りの対象を滅ぼすか、怒りが鎮まるまで破壊行動をとり続ける。
とても古い化身だが、今も尽きることのない怒りを燃え上がらせている。
分類:神の化身
生息地:???
属性:光・聖
弱点:闇・邪
素材:光属性結晶(極大)、聖属性結晶(大)
状態:正常
……今もバチバチに怒っていることが、この『怒りの化身』の説明文から読み取れる。
「っ、ツグハル!?」
『む! 戻ったであるか、主殿!』
「……成されたのですね、我が君」
ここでバラム達が僕が戻ったことに気づく。
「ああ、遅くなってすまない」
皆少しボロボロだが、元気そうでホッとする。
「とんでもないことです。我が君が戻られる前に仕留めきれず、お恥ずかしい限りですわ」
『クククッ、というより、これを力で滅ぼすのは無理であるなー』
「…………チッ」
ノーはやれやれといった風で、シルヴァはそれすら楽しんでいそうだ。バラムは……僕の元に駆け寄りたいのを我慢しているらしい。
……じゃあ、僕の方から赴こうか。
「! おい、危険だからこっちに来んな!」
「その怒りの化身をどうにか出来るかもしれないものを使うには近づかないといけないんだ」
「なに……?」
とはいえ、バラム達の力によって全力で押さえつけられてはいるが、予断を許さない状態なので刺激しないようにゆっくりと近づく。
「っ」
後衛のシルヴァの位置でさえ、圧力がすごいが、少なくとも最前衛のバラムの位置までいかなくては。
「大丈夫か」
「っ、ああ……」
ようやく、バラムの隣くらいまで来れた。圧力だけでなく、単純に大きな身体が抑え難い恐怖心を煽る。女性の顔など、僕の腰くらいまでの大きさがある。
気合いを入れてさらに近づいていくが、バラムが横についてくれているおかげで、多少圧力がやわらぐ。
『アアアァァッ……アァッ……!』
怒りの化身が僕に気づき、澄んだ声をあげながら、血走った目でギョロリと睨む。
《恐怖》の症状が出てきて、全身が震えだすが、まだ動けないほどではない。……バラムが跳ね除けてくれているのだろう。
僕は、怒りの化身の押さえつけられた顔の前で膝をつく。
そしてインベントリの中で、あるアイテムに〈暗き水面の転影〉を発動する。間違っても反転前のものは見せられない。さらに怒り狂って僕たちが窮地に立たされてしまう。
ちゃんと反転されていることを入念に確認してから、そのアイテムをインベントリから取り出して、怒りの化身へと差し出す。
────ネーヴェクリフ直筆の、アークトゥリアへの愛の言葉が綴られた秘文を。
『アアア……ァ?』
秘文を目にした怒りの化身の気配がざわりと揺らめく。瞳が怒り以外のものを映すのを見た。
僕の意図を察してくれたのか、皆の怒りの化身への戒めが弱まり、彼女の白くしなやかな手が伸ばされる。
バラムが僅かに反応するが、僕が目で制すると抑えてくれた。
怒りの化身が秘文を手にすると、呆然とそれを眺めた後────秘文を抱きしめ、その目からひと筋、雫をこぼす。
その瞬間、怒りの化身が目を開けていられないほど強く光り輝きはじめる。
そして、輝きがおさまった時には怒りの化身の姿は跡形もなく消えていた。
……消えた、ということは少しは彼の神の慰めになったのだろうか。
しばし、怒りの化身がいた場所を眺めていたが、うまく収められたことを確認してホッと息をつく。
「……ふぅ。……んぶっ!?」
気づけば目にもとまらない速さで逞しい腕に捕らえられて、ぎゅうぎゅうに抱きしめられていた。
「はぁーーーーー…………無事で良かった」
とても大きなため息のあと、心底安心したかのような声音に胸が痛いような熱いような心地になる。
「ふ……バラムも」
「ツグハル……」
「ん……ぁむ」
名を呼ばれて見上げれば、噛みつくような口づけを受ける。嬉しくて、僕もバラムにしがみついて口づけを享受する。
数度お互いの唇を食んでから、名残り惜しくも離れていった。
「はふ……」
「……ぐ」
バラムが低く呻きながら、僕の首筋に顔を埋めて深く息を吸い込む気配がする。……吸われている。まぁ、好きにして欲しい。なんなら僕もバラムの匂いを吸いたい。
「怒りの化身を鎮めるとは、お見事でしたわ。我が君」
『うむ! 驚いたであるぞ! これだから主殿の配下はやめられないのである!』
「ノー、シルヴァ。二人も無事で良かった」
「ええ、我が君も」
『うむ!』
戦闘態勢を解除したノーとシルヴァと、互いの無事を確かめ合う。
すると……。
ズンッ!
「「!」」
突然、空間が揺れた。
何事だと僕とバラムは身構えるが、ノーとシルヴァはさほど驚いてはいないようだった。
思いあたる原因に背後を振り返れば、月がゆるく回転を始めていて……なんだか周囲の景色が揺らめいているように見える。
「水面が……広がっていく?」
水面が……いや……“世界”が、月を中心に広がっていくのを感じる。
「ああ……ついに、解き放たれる時が来ました」
ノーが感じ入るような声を溢した瞬間────。
『欠け月が修復され「碧血継ぎの月」へ生まれ変わりました。これにより、彷徨う霊魂と狂った魔物の発生率が大幅に減少します』
『また「欠け月の写し」が「碧血継ぎの月の写し」へと変化します。変更、追加機能などの詳細はヘルプをご確認ください』
『月が修復され、新たな闇の世界の神が誕生しました。これにより、闇属性の制限が大幅に緩和され、闇の世界とそれに属する者たちが再び蠢きはじめます。ぜひ探しだし、対立するも良し、与するも良し、皆さんの物語を深めていってください』
月の修復と闇の世界の解放を告げる全体アナウンスが響いた。
そうしている間にも目の前の闇に、山や川が現れ『闇の世界』が形作られ……いや、復活していく。
『王都の門が異人たちへ開かれました。【ワールドクエスト:王都開門】達成!』
『評価を確認しています……総合貢献目標達成度……S、各町の住民の評判……A、ギルドの総合評価……A、王都の評判……B、妨害クエスト……クリア……クエスト総合評価A! とても良い結果です! 全体報酬と貢献度報酬は結果発表メールにて確認と受け取りが出来ます』
「えっ…………」
続いて聞こえたアナウンスに僕は片手で頭を抱えて、呻くように声を絞り出す。
「タイミング……!」
どこかで誰かが笑う声が聞こえた気がした。
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます
七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。
歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。
世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。
気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。