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ずっと、義妹が甘やかされてきた。
両親は、愛らしい義妹の事ばっかり。   私がどれだけ努力しても、認めてくれない。

そんな両親を見返すために、私は必死に勉強して、賢くなった。

神様の加護か、それとも気まぐれか...。
私には聖女の力が宿った。

元々の賢さもあり、私は聖女として、王家に迎え入れられた。
とっても嬉しかったし、なにより王子が「好きだよ」と言ってくれたのが幸せだった。


......だけど、その幸せも義妹によって壊されてしまうのね。

王家に迎え入れられたのが気に食わなかったのか、義妹は婚約者の王子を誘惑した。
かわいい義妹にすっかりメロメロになった王子は、浮気をし始めた。

...浮気だけならまだよかったのに...。

義妹は、「私も聖女の加護の力を授かったの!!」と言い、「だから、お姉ちゃんより私にして!!!」と言い出した。
普通の人ならそんなこと信じないが、王子はメロメロになっていたので、その言葉を鵜呑みにしてしまった。


そうして、私は王家を追い出され............そうですか、なら...お望み通り出ていきます!
あ、ついでに加護も外しときますね?  後悔しないで下さい......ね?

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私が追い出されたあと、義妹は聖女として活動しようとしましたが、まぁ当然嘘なのでそんなことはできず。
私の加護がなくなった王国は、地は荒れ果て、王家は崩れていったそうです。

義妹は嘘の聖女として、王家を追い出されてしまったそうです。

まぁ、義妹は自業自得ですが...王家は少し可哀想ですね。

......私は、幼馴染と結ばれとっても幸せです!!
やっぱり、平凡に生きていくのが私には合っていますね。

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