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しおりを挟む_今日は、私の他に新しい聖女が現れたというのだ。
「これから聖女として、頑張ります!!」
私はその声の主に、違和感を覚えた。
自分が聖女だからこそ、わかる違和感。
聖女には、特有の魔力がある。
なのに、目の前にいる自称聖女には、その特有の魔力は感じられない。
「貴方......本当は聖女ではないですよね??」
私の一言に、周りがえっ??となった。
「な、なんでそんなことを言うんですか!?
本当に聖女なのに......ひどい!!」
自称聖女は、泣き出してしまった。
...本当のことを言ったのだから、皆は信じてくれる。
_そう、思っていたのに。
「聖女が聖女を泣かすなんて、ふざけてるぞ!!!」
「この子が聖女じゃないなんて、ありえないわ!!!」
......え??
なんで、皆は信じてくれないの?
だって、本当のことを言っただけなのに。
________
そのまま私への批判は続いた。
今日、ついに王から呼び出されてしまった。
「__貴殿を、国外追放とする!!
......まぁ、あんなに酷いことをしたのだから、当然であろう。」
「...酷いこと??
本当のことを言っただけなのに、なぜ酷いんですか?」
...本当に、本当なのに。
「えぇ、国外追放。
こちらからお願いしますわ!!」
________
あのあと私は、約束通り、国外追放された。
だが、聖女への待遇がきちんとしていて、私を拾ってくれた国があった。
聖女を確かめる魔術があって、聖女だとはっきり分かる国。
これなら、前の国のようなことは起きないだろうと思った。
だから、これから私はこの国のために生きることにします!
________
私は、聖女としての使命を果たせるように、努力した。
そしてその功績が国の王にも認められ、私はその国一の聖女になった。
......風の噂で聞いた話だけれど......。
私が元々いた国は、偽の聖女によって破滅へと導かれてしまったらしい。
『あーあ。やっぱり偽の聖女だったんだ、』と思った。
......あの時、私を信じていればよかったものを...。
「おーい、?
ただいま、僕の愛しい姫。」
「あら、おかえり。
冗談が上手ですね?」
「いやいや、冗談じゃないよ??」
実は私は、この国の第二王子と婚約している。
聖女としての仕事中に、怪我をしてしまった第二王子に遭遇したのだ。
治療をしたところ、仲良くなって...婚約まで至ったのである。
この人は、聖女としての私を認めてくれる。
本当に、この国に来てから毎日が幸せです!!
応援ありがとうございます!
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