根を追って つのを食らう

にざわ えな

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根を追って つのを食らう

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ある日のこと、母親と20代の息子たち3人、タケル、ケンジ、そしてヨウスケは山に出かけ、古くから伝わる「不思議な木」の根っこを掘り起こすことになった。

母親が「この根っこを掘り当てれば、一生幸せに暮らせる」と言い、好奇心旺盛な息子たちはやる気満々だった。

山の奥に進むと、そこには見たこともないほど巨大な木が立っていた。

母親は「この木だよ!」と指差し、早速掘り始めることに。
スコップやクワを手に、4人は力を合わせて掘り進めた。けれども、この木の根は普通の木とはまるで違っていた。
掘っても掘っても、根っこが伸びていく。その根はまるで迷路のように地中で絡み合い、掘れば掘るほどさらに深く潜り込んでいく。

「もう、どこまで続くんだこれ!」タケルが額の汗を拭きながら文句を言うと、ケンジが「ほら、冒険だと思えば楽しいだろ?」と笑い飛ばす。
ヨウスケは何も言わず、無言でひたすら掘り続けた。

すると、突然「カツン!」と何か硬いものに当たる音がした。「おお! 何か出てきたぞ!」ヨウスケが叫ぶと、3人は一斉にその場所に集まり、掘り進めていく。

土をかき分けると、なんとそこには奇妙な形をした巨大な牛の角が埋まっていた。

「なんだ、これ? 牛の角?」タケルが不思議そうに眺める。母親が目を輝かせて、「これこそ伝説の“牛の角の根”だ! これを見つけたら、食べなきゃならないのよ」とさらっと言った。

「食べるって、これを? 角を?」ケンジが驚きの表情を浮かべるが、母親は自信満々にうなずいた。「そうよ。伝説では、この角を食べると一生幸せが訪れるんだって。」

4人はその場で角を抜こうと試みたが、どうにも硬くて動かない。困っていたそのとき、突然、木の上から大きな牛が現れて、空中に浮かんでいた。「これが私の角だ! でも、君たちが見つけたからには、食べてもいいよ。抜いてあげよう。

ただし、調理法を知っているか?」と牛が笑いながら話しかけてきた。

息子たちはびっくりしながらも、「どうやって調理すればいいんですか?」と聞くと、牛は「簡単だ。火にかけて煮込めば、柔らかくておいしい料理になる」と答えた。

家に戻り、巨大な角を火にかけて煮込むと、家中においしそうな香りが広がり始めた。数時間後、角はとろけるように柔らかくなり、4人はそれを一口食べると、信じられないほど美味しかった。

「まるで牛肉の最高の部分を食べているみたいだ!」ケンジが感動して言う。

その後、彼らは一生幸せに暮らしたと言われている。

ただし、時々、「あの角って何だったんだろう?」と話題にすることがあったが、誰もその答えを知る者はいなかった。
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