憧れというなの悲しみ

Aon

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私には幼い頃からずっと憧れている母がいる。私と反対の性格でいつも楽しませてくれる人だ。私はずっと誰からも父似だと言われてそれはとても嫌だった、幼い頃は大好きな父似と言われ嬉しかったが、物心ついたときには嬉しいという気持ちさえも変わり嫌という気持ちになった。父は単身赴任なので九州と関東で離れて暮らしていた。学校行事は毎回来てくれて離れていた時間を埋めるように何でもしてくれていた。私はそれが嬉しかったけれど心のどこかでそれは違うと思い始めていた。父としての役割を果たせない代わりになんでもしてあげたいというのが父の気持ちらしい。私は父に憧れの存在になって欲しかったのかもしれない。父としての威厳をみたかったのかもしれない。それでも私は父にどこか恐れている部分があって強く言えなかった。父は時々お前がこうしたらこうすると口で威厳をたもとうとしていた。私は苦しくて母に相談した。母は私と違ってはっきりものを言う人だったから父にもはっきり伝えていた。言いたいことは言う、私はその性格に心から憧れていた。中学生の頃から人に強く言えず逃げてきた。その度に後悔し、自分が嫌いになった。それでも母はそれがあなただよと言うように何度も近くで励ましてくれた。私はそんな母が大好きだ。幼い頃からいろんなところで自分を見せる母は私にとってとてもキラキラしていた。私もこうなりたいと思っていた。母がしているダンスの先生という仕事のおかげで今の私がいる。ダンスを通してたくさんの人と出会い、ありがたさを身に感じた。でも心の隅でここにいていいのだろうかという迷いがある。ダンスも上手くない私が母の子供としてここにいていいのかと母はそれが実は嫌なんじゃないかと。でも最近母は上手くなったねと褒めてくれるようになった。私はそれが嬉しくて、憧れている人の言葉はこんなにも活力になるのだと思った。時には憧れというものは虚しい気持ちや嫌な気持ちにすることもあるが、それを活力に変えていくことで人は悔しいからこそ頑張ろうと思えるのではないだろうか、私はこれからも父と母に感謝を伝えていきながら生きて行こうと思う。
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