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開店前夜編
第16話 乱獲
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マナブの下へ駆けつけると、野球のグラウンド位の大きさの開けた場所が出現した。
「ここが目的地か?」
「そそ!魔物と戦うには良いポイントだろ?」
「そうだな。見晴らしも良いし…スライムもわんさかいるな」
「ああ。倒しても時間が経てば湧いて出てくるから、好きなだけ倒しても問題ないぞ」
「そうとわかれば…オリャー!」
「あ、待って!俺もー!」
マナブとヒデはもの凄い速さでスライムの下へと走っていった。
弱点を教えたおかげか、二人は順調にスライムを倒している。
「おーい!シュウ!ちょっと来てくれないか?」
ヒデが呼んでいる
「どうした?」
「スライム倒したら、何か落ちてきたんだけどこれってドロップアイテムって奴?」
ヒデが手を開くと赤い宝石の様な塊を持っていた
「そうそう。稀にアイテムが手に入るんだよ。それは…スライムのコアだな」
「コア…キレイだね…」
「ああ。でもスライムのコアは用途は装飾くらいで、普通の大人なら簡単に倒せて誰でも入手出来るから価値はあまりないな…初ドロップの記念に取っておきなよ」
「そうだね。そうする!」
ヒデはポケットにコアをしまい、再びスライム狩りに戻っていった。
楽しそうだなぁ…俺なんて初めは訳わからなくて必死だったもんだ…
あいつらを異世界に連れてきてよかったな
『うおー!!!やったー!!!』
マナブとヒデが歓喜に満ちた雄叫びをあげている
「どうした!?二人とも」
「スキルを覚えた!!!」
「俺もー!!!」
「ほう…どれどれ…」
オレは二人のステータスを確認した。
二人とも同じスキルを獲得したみたいだ。
「おお!ファイアか!おめでとう!」
「ありがとう!おいヒデ!早速使ってみようぜ!」
「やろうやろう!」
二人がスライム目掛けて走っていく
「メニュー使う時と同じで、心の中で念じれば使えるからなー!」
「わかったー!」
二人は欲しかったおもちゃを与えられた子供の様にスキルを使いまくっている。
「ファイア!!」
「喰らえ!」
「すげー!めちゃくちゃ楽しい!ほれ!」
「燃えろ!燃えろ!フハハハハハ!」
どっちが魔物かわからなくなるな…
可哀想なスライム…
------------
二人はぐったりとした様子で、地面に倒れている。
「つ、疲れた…」
「だめだ…身体に力が入らない…」
「はぁ…お前たちは…あんなに連発していたらMPが尽きるに決まってるだろ。ゲームやってんだからわからないかね…」
「いた…た、助けて…」
仲間を虐殺された怨みとばかりに、スライム達が二人にチビチビと攻撃を食らわせていた。
「…リアクションする気力もない…」
「まったく…」
オレはサンダーのスキルを使用して、周りのスライムを一掃した。
「ほれ!これ飲みな」
二人に小瓶を投げた
「これは?」
「エーテルポーションだよ。飲めばHPとMPが回復するから」
二人はグビグビとエーテルポーションを飲んだ。
「すごい美味いな…」
「うん…スポーツドリンクみたい!」
「疲れが回復しただろ?MPが尽きるとああなっちゃうから、今後は考えて使えよな」
「ああ、すまん。…それにしてもファイアのスキルは凄いな」
ヒデも頷いた
「だね。大きさや威力もある程度は制御出来るね」
「そこら辺は魔力に依存するから、ステータスが上がればもっと大きくて高威力なファイアが出せる様になるよ」
オレは改めて二人のステータスを覗いた。
レベル4か…順調に上がったけど、スライムじゃあ頭打ちだな…
そう考えていると、遠くから声が聞こえてきた
「二人ともあれみて!!」
ヒデが指差す方向を見ると、馬車が1台すごい速さでこちらに向かってきている。
その後ろには1台の馬車と複数の影が前の馬車を追っている様だ。
「…何かから逃げているのか?」
マナブが呟いた。オレは頷き状況を説明した。
「ああ…襲われているみたいだ…ゴブリンに」
「ゴブリン!?」
「マナブがイメージしてる様な風貌ではないと思うけどな」
「…どうする!?」
馬車はドンドンとこちらに近づいてきて、遂にはオレ達の横を過ぎていった。
追っている馬車とゴブリンの群れが通り過ぎる瞬間、オレは一体のゴブリンの頭を飛ばした。
頭がなくなった事に反応しきれていないゴブリンの身体は数歩歩いた末に、歩を止めやっと倒れた。
突然の出来事に驚いた集団は、馬車を追うのを辞め、俺らと対峙した。
「多いな…シュウ。ゴブリンは強いのか?」
「レベルはマナブと同等。だがステータスは2人の方が断然上…集団で襲われても問題ないよ。良いレベル上げになるんじゃないかな!」
「そうか…じゃあ俺とヒデで…」
「待って!馬車から誰か出てくる!」
ヒデが叫ぶと、馬車から周りのゴブリンとは風貌が違い、一回り大きい魔物が出てきた
「あれは…レッドゴブリン…」
「ここが目的地か?」
「そそ!魔物と戦うには良いポイントだろ?」
「そうだな。見晴らしも良いし…スライムもわんさかいるな」
「ああ。倒しても時間が経てば湧いて出てくるから、好きなだけ倒しても問題ないぞ」
「そうとわかれば…オリャー!」
「あ、待って!俺もー!」
マナブとヒデはもの凄い速さでスライムの下へと走っていった。
弱点を教えたおかげか、二人は順調にスライムを倒している。
「おーい!シュウ!ちょっと来てくれないか?」
ヒデが呼んでいる
「どうした?」
「スライム倒したら、何か落ちてきたんだけどこれってドロップアイテムって奴?」
ヒデが手を開くと赤い宝石の様な塊を持っていた
「そうそう。稀にアイテムが手に入るんだよ。それは…スライムのコアだな」
「コア…キレイだね…」
「ああ。でもスライムのコアは用途は装飾くらいで、普通の大人なら簡単に倒せて誰でも入手出来るから価値はあまりないな…初ドロップの記念に取っておきなよ」
「そうだね。そうする!」
ヒデはポケットにコアをしまい、再びスライム狩りに戻っていった。
楽しそうだなぁ…俺なんて初めは訳わからなくて必死だったもんだ…
あいつらを異世界に連れてきてよかったな
『うおー!!!やったー!!!』
マナブとヒデが歓喜に満ちた雄叫びをあげている
「どうした!?二人とも」
「スキルを覚えた!!!」
「俺もー!!!」
「ほう…どれどれ…」
オレは二人のステータスを確認した。
二人とも同じスキルを獲得したみたいだ。
「おお!ファイアか!おめでとう!」
「ありがとう!おいヒデ!早速使ってみようぜ!」
「やろうやろう!」
二人がスライム目掛けて走っていく
「メニュー使う時と同じで、心の中で念じれば使えるからなー!」
「わかったー!」
二人は欲しかったおもちゃを与えられた子供の様にスキルを使いまくっている。
「ファイア!!」
「喰らえ!」
「すげー!めちゃくちゃ楽しい!ほれ!」
「燃えろ!燃えろ!フハハハハハ!」
どっちが魔物かわからなくなるな…
可哀想なスライム…
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二人はぐったりとした様子で、地面に倒れている。
「つ、疲れた…」
「だめだ…身体に力が入らない…」
「はぁ…お前たちは…あんなに連発していたらMPが尽きるに決まってるだろ。ゲームやってんだからわからないかね…」
「いた…た、助けて…」
仲間を虐殺された怨みとばかりに、スライム達が二人にチビチビと攻撃を食らわせていた。
「…リアクションする気力もない…」
「まったく…」
オレはサンダーのスキルを使用して、周りのスライムを一掃した。
「ほれ!これ飲みな」
二人に小瓶を投げた
「これは?」
「エーテルポーションだよ。飲めばHPとMPが回復するから」
二人はグビグビとエーテルポーションを飲んだ。
「すごい美味いな…」
「うん…スポーツドリンクみたい!」
「疲れが回復しただろ?MPが尽きるとああなっちゃうから、今後は考えて使えよな」
「ああ、すまん。…それにしてもファイアのスキルは凄いな」
ヒデも頷いた
「だね。大きさや威力もある程度は制御出来るね」
「そこら辺は魔力に依存するから、ステータスが上がればもっと大きくて高威力なファイアが出せる様になるよ」
オレは改めて二人のステータスを覗いた。
レベル4か…順調に上がったけど、スライムじゃあ頭打ちだな…
そう考えていると、遠くから声が聞こえてきた
「二人ともあれみて!!」
ヒデが指差す方向を見ると、馬車が1台すごい速さでこちらに向かってきている。
その後ろには1台の馬車と複数の影が前の馬車を追っている様だ。
「…何かから逃げているのか?」
マナブが呟いた。オレは頷き状況を説明した。
「ああ…襲われているみたいだ…ゴブリンに」
「ゴブリン!?」
「マナブがイメージしてる様な風貌ではないと思うけどな」
「…どうする!?」
馬車はドンドンとこちらに近づいてきて、遂にはオレ達の横を過ぎていった。
追っている馬車とゴブリンの群れが通り過ぎる瞬間、オレは一体のゴブリンの頭を飛ばした。
頭がなくなった事に反応しきれていないゴブリンの身体は数歩歩いた末に、歩を止めやっと倒れた。
突然の出来事に驚いた集団は、馬車を追うのを辞め、俺らと対峙した。
「多いな…シュウ。ゴブリンは強いのか?」
「レベルはマナブと同等。だがステータスは2人の方が断然上…集団で襲われても問題ないよ。良いレベル上げになるんじゃないかな!」
「そうか…じゃあ俺とヒデで…」
「待って!馬車から誰か出てくる!」
ヒデが叫ぶと、馬車から周りのゴブリンとは風貌が違い、一回り大きい魔物が出てきた
「あれは…レッドゴブリン…」
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