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第2章「私掠船」
私掠船(中編)
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「乗り込んでくるぞ! 念のためライトスーツを着ておけ!」
ガキにそう言うと俺もライトスーツを着込み、ついでに航海士席の引き出しを開いた。黒光りする鉄の塊がある。
かつて地球にカウボーイがいた時代のレプリカらしいが、信頼性に限れば今でもこれに勝るものはなく、ほぼ宇宙船の備品扱いの拳銃だ。
もっとも……意味はないか。自分の船の中で銃撃戦なんてまっぴらだ。
そのまま引き出しを閉めて、ついでにロックをかけた。
ライトスーツとは、バイクライダーのツナギのようなデザインをした簡易宇宙服だ。
軍ではインナーウエアに使われるほど手軽なため、船乗りは部屋着にも外着にも日頃から常用している者も少なくない。
というと万能のようだが、衝撃吸収能力は皆無だし、これから予想される荒事にも向かない。
ただ、おかしな趣味のヤツがいてガキの生足に欲情されても面倒だし、今着ているTシャツの上から着るのだから、最低限マイナスにはならない。
「会談」が万一こじれてドッキングポートを引きちぎるような事態になったとして、それで船内の空気と一緒に宇宙に放り出されても、最悪ライトスーツとヘルメットさえしておけば宇宙を泳いで船に戻れる。
150mクラスの真っ黒なクルーザーが俺の船の横に落ち着いた。
「不審船? 相対停止。距離300。ドッキングチューブを伸ばしてきています。チューブまで距離240……」
「バカヤロウ! そんなカウントなんざいらねえ!」
教科書通りにドッキングのタイミングを読み上げるガキを一喝した。
それでも、無駄に船をまさぐられるのは気持ちのいいものじゃない。ハッチの所在地を示すランプをオンにすると、ハッチそのものが薄赤く灯った。
もっとも、そこまでだ。わざわざハッチを向けるために船を回す義理はない。
この船が朱色に近い赤を基調としているのに対し、クルーザーの真っ黒な船体は明らかに危ない連中の船に見える。
そのクルーザーの真ん中あたりの横腹が開き、2人が直径2~3mほどの長い蛇腹ホースのような物を持って宇宙を泳いでくる。
そしてホースの先端を、明かりの灯ったハッチに合わせた。
コクピットの電光パネルでは、今まで消灯していたランプが赤点滅を始めた。
そのランプを押してグリーンにする。
豪華貨客船や軍の戦艦はともかく……むしろ「~であっても」と繋ぐべきか、非常用ハッチは規格化されている。
DD51型に限らず中小の船は、そのハッチをメインハッチに流用している。
もちろん、規格が合ったからといってもロックをかければ開かなくすることもできるが、今は意味がない。
ハッチを開けて、黒ずくめの一団がどやどやと気密室に乗り込んできた。
本来DD51型のは気密室にモニターはないが、このガキが起こした小さな事件のため、俺が後付けした。
それが今、しっかり活用されている。
何が幸いするかわからないものだ。
「ホンモンみたいや……」
気密室のモニターを見ていた俺の前を、ふわふわと漂ってきたヘルメットがふさいで呟いた。
今、この船は与圧はしているが、人工重力は起こしていない。
俺はそのヘルメットを手で押してどかして、モニターを注視した。
「ホンモノか……」
ライトスーツは誰が決めたというわけでもないだろうが、一般的に薄水色をしている。
が、乗り込んできた連中は、黒で統一されていた。
あちこちがいびつに盛り上がっているのは、装甲プレートか何かを埋め込んでいるのだろう。
ヘルメットも黒で、定番のスカルマークをプリントしてある。
それで手に自動小銃を持ち、腰に手斧を下げていれば、どこから見ても立派な海賊だ。
「オマエはこのまま、船長席でふんぞり返っていろ。俺は迎えに行ってくる」
ガキにそう告げて気密室に向かった。
内部隔壁を開ける前に、気密室内のデータを見る。
気圧は0.8気圧で、今も加圧中。有毒物質は検知されていない。
昔は有害ガスを入れる手口が流行ったそうだが、最近は迎える側もライトスーツを着用しているので、意味がなくなった。
ムダに逆らったところで意味はない。
1気圧になったのを確認して、俺は隔壁を開けた。
若干の気圧差の影響で、かすかに「しゅっ」という音がした。
乗り込んできた一団は一斉に銃を向け威嚇のポーズを取るが、ここで俺を殺したところで手間が増えるだけだ。
「案内役」は連中にも必要だ。そう判断したからこそ、無造作に扉を開いたのだが。
乗り込んできたのは6人だった。
コクピットのモニターでは読み取れなかったが、ヘルメットのサイドとライトスーツの肩口に[660」だの[427]だの書かれている。
もっとも、単なる符丁だろう。いくら150m級クルーザーとはいえ、600人以上詰め込んだら難民船なみのすし詰めだ。
黒ずくめの一人にくいっと銃口で促されて、俺は管制室に連中をエスコートした。
が、定員3人のコクピットにこの人数はキツイ。
管制室は円筒形をしていて、外壁にはタッチパネル式の計器板とスイッチを兼ねたものがならんでいる。
天井には、船の進行方向をモニター表示している。
中央に、六角形をした中華料理のテーブルのようなものがあって、さらにその真ん中を貫く形で、センターチューブと呼ばれる船の中央を走る廊下が繋がっている。
4人が管制室に入り、2人は見張りをかねてセンターチューブで待機させるようだ。
言われるままに、引っ張っている荷物のリストを見せる。
木星の衛星やリングの鉱山で使う掘削工具と発破だが、発破の信管は別便で送られるため、今あるものだけでは爆発しない。ただの粘土ブロックだ。
木星まで持って行けば話は変わるが、火星で売りさばくなら二束三文だ。
そもそも、高値のつくものは初めから武装していたり、護衛を従えた船団を組むのが普通で、トレインで運ぶはずがない。
こちらにしても、空船で木星に戻るよりは、せめてもの駄賃とばかりに受けた仕事だ。
……ただ1つだけ、ルートがあれば高値が付きそうなのが「いる」が。
「おい!」
黒ずくめの1人。おそらくコイツが突入チームのリーダーだろうが、やたら態度の大きいヤツが船長席に銃口を向けた。
「メットをとれ!」
「ちっ」
思わず舌打ちした。
販路さえあれば、「雌奴隷」にはそこそこの値がつく。
私掠船とはいえ、それなりのルートを持っていてもおかしくない。
ガキは言われるまま、無言でヘルメットを脱いだ。
ショートカットのアッシュグレイが、無重力で柔らかく広がる。
黒ずくめを睨みつける目に気の強さが窺えるが、それすら「趣味人」には好材料かもしれない。
先ほどの男はわざわざヘルメットを取って、ガキの顔を注視した。
髭と無数の傷の間に、かすかに赤く肉が開く。あそこが口か。
ヤツは赤い舌なめずりして下品な声を上げた。
「やっぱりさっきの通信はこの嬢ちゃんか。コイツはいい値がつくぜ」
「バカヤロウ!」
思わず飛びかかろうとしたが、目の前にぬっと銃口が割り込んできて、つい動きを止めてしまった。
横手から、別の黒ずくめに銃床でしこたま脇腹を殴りつけられ、俺はサイドパネルに叩きつけられたあげくに跳ね返り、テーブルの上に突っ伏した。
さらに浮き上がりかけた頭を、さらに別の野郎のブーツが踏みつけやがった。
わざわざ壁と天井に手を添えてそのポーズを決めて、「うおー!」と吠えてみせた。
無重力で肉体的な意味はほとんどないが、俺は屈辱に握った拳を振るわせた。
その様に、連中の嘲笑が重なる。
「ふーん」
場違いに暢気なメゾソプラノの声が聞こえた。
「おっさんら、悪人なんや」
その声にリーダーは怒るどころか笑みさえ浮かべてガハハハと嗤った。
「ああ。けど心配するな。嬢ちゃんのやることは、このオヤジ相手と何も変わらねえよ」
「したら……殴られるん?」
「そういうプレイか」
ヘルメットを取ったガキの顎をリーダーが浮かせると、首元に黒いエナメルのチョーカーが見える。
黒ずくめの連中が、さらに下品な笑い声を重ねた。
ガキにそう言うと俺もライトスーツを着込み、ついでに航海士席の引き出しを開いた。黒光りする鉄の塊がある。
かつて地球にカウボーイがいた時代のレプリカらしいが、信頼性に限れば今でもこれに勝るものはなく、ほぼ宇宙船の備品扱いの拳銃だ。
もっとも……意味はないか。自分の船の中で銃撃戦なんてまっぴらだ。
そのまま引き出しを閉めて、ついでにロックをかけた。
ライトスーツとは、バイクライダーのツナギのようなデザインをした簡易宇宙服だ。
軍ではインナーウエアに使われるほど手軽なため、船乗りは部屋着にも外着にも日頃から常用している者も少なくない。
というと万能のようだが、衝撃吸収能力は皆無だし、これから予想される荒事にも向かない。
ただ、おかしな趣味のヤツがいてガキの生足に欲情されても面倒だし、今着ているTシャツの上から着るのだから、最低限マイナスにはならない。
「会談」が万一こじれてドッキングポートを引きちぎるような事態になったとして、それで船内の空気と一緒に宇宙に放り出されても、最悪ライトスーツとヘルメットさえしておけば宇宙を泳いで船に戻れる。
150mクラスの真っ黒なクルーザーが俺の船の横に落ち着いた。
「不審船? 相対停止。距離300。ドッキングチューブを伸ばしてきています。チューブまで距離240……」
「バカヤロウ! そんなカウントなんざいらねえ!」
教科書通りにドッキングのタイミングを読み上げるガキを一喝した。
それでも、無駄に船をまさぐられるのは気持ちのいいものじゃない。ハッチの所在地を示すランプをオンにすると、ハッチそのものが薄赤く灯った。
もっとも、そこまでだ。わざわざハッチを向けるために船を回す義理はない。
この船が朱色に近い赤を基調としているのに対し、クルーザーの真っ黒な船体は明らかに危ない連中の船に見える。
そのクルーザーの真ん中あたりの横腹が開き、2人が直径2~3mほどの長い蛇腹ホースのような物を持って宇宙を泳いでくる。
そしてホースの先端を、明かりの灯ったハッチに合わせた。
コクピットの電光パネルでは、今まで消灯していたランプが赤点滅を始めた。
そのランプを押してグリーンにする。
豪華貨客船や軍の戦艦はともかく……むしろ「~であっても」と繋ぐべきか、非常用ハッチは規格化されている。
DD51型に限らず中小の船は、そのハッチをメインハッチに流用している。
もちろん、規格が合ったからといってもロックをかければ開かなくすることもできるが、今は意味がない。
ハッチを開けて、黒ずくめの一団がどやどやと気密室に乗り込んできた。
本来DD51型のは気密室にモニターはないが、このガキが起こした小さな事件のため、俺が後付けした。
それが今、しっかり活用されている。
何が幸いするかわからないものだ。
「ホンモンみたいや……」
気密室のモニターを見ていた俺の前を、ふわふわと漂ってきたヘルメットがふさいで呟いた。
今、この船は与圧はしているが、人工重力は起こしていない。
俺はそのヘルメットを手で押してどかして、モニターを注視した。
「ホンモノか……」
ライトスーツは誰が決めたというわけでもないだろうが、一般的に薄水色をしている。
が、乗り込んできた連中は、黒で統一されていた。
あちこちがいびつに盛り上がっているのは、装甲プレートか何かを埋め込んでいるのだろう。
ヘルメットも黒で、定番のスカルマークをプリントしてある。
それで手に自動小銃を持ち、腰に手斧を下げていれば、どこから見ても立派な海賊だ。
「オマエはこのまま、船長席でふんぞり返っていろ。俺は迎えに行ってくる」
ガキにそう告げて気密室に向かった。
内部隔壁を開ける前に、気密室内のデータを見る。
気圧は0.8気圧で、今も加圧中。有毒物質は検知されていない。
昔は有害ガスを入れる手口が流行ったそうだが、最近は迎える側もライトスーツを着用しているので、意味がなくなった。
ムダに逆らったところで意味はない。
1気圧になったのを確認して、俺は隔壁を開けた。
若干の気圧差の影響で、かすかに「しゅっ」という音がした。
乗り込んできた一団は一斉に銃を向け威嚇のポーズを取るが、ここで俺を殺したところで手間が増えるだけだ。
「案内役」は連中にも必要だ。そう判断したからこそ、無造作に扉を開いたのだが。
乗り込んできたのは6人だった。
コクピットのモニターでは読み取れなかったが、ヘルメットのサイドとライトスーツの肩口に[660」だの[427]だの書かれている。
もっとも、単なる符丁だろう。いくら150m級クルーザーとはいえ、600人以上詰め込んだら難民船なみのすし詰めだ。
黒ずくめの一人にくいっと銃口で促されて、俺は管制室に連中をエスコートした。
が、定員3人のコクピットにこの人数はキツイ。
管制室は円筒形をしていて、外壁にはタッチパネル式の計器板とスイッチを兼ねたものがならんでいる。
天井には、船の進行方向をモニター表示している。
中央に、六角形をした中華料理のテーブルのようなものがあって、さらにその真ん中を貫く形で、センターチューブと呼ばれる船の中央を走る廊下が繋がっている。
4人が管制室に入り、2人は見張りをかねてセンターチューブで待機させるようだ。
言われるままに、引っ張っている荷物のリストを見せる。
木星の衛星やリングの鉱山で使う掘削工具と発破だが、発破の信管は別便で送られるため、今あるものだけでは爆発しない。ただの粘土ブロックだ。
木星まで持って行けば話は変わるが、火星で売りさばくなら二束三文だ。
そもそも、高値のつくものは初めから武装していたり、護衛を従えた船団を組むのが普通で、トレインで運ぶはずがない。
こちらにしても、空船で木星に戻るよりは、せめてもの駄賃とばかりに受けた仕事だ。
……ただ1つだけ、ルートがあれば高値が付きそうなのが「いる」が。
「おい!」
黒ずくめの1人。おそらくコイツが突入チームのリーダーだろうが、やたら態度の大きいヤツが船長席に銃口を向けた。
「メットをとれ!」
「ちっ」
思わず舌打ちした。
販路さえあれば、「雌奴隷」にはそこそこの値がつく。
私掠船とはいえ、それなりのルートを持っていてもおかしくない。
ガキは言われるまま、無言でヘルメットを脱いだ。
ショートカットのアッシュグレイが、無重力で柔らかく広がる。
黒ずくめを睨みつける目に気の強さが窺えるが、それすら「趣味人」には好材料かもしれない。
先ほどの男はわざわざヘルメットを取って、ガキの顔を注視した。
髭と無数の傷の間に、かすかに赤く肉が開く。あそこが口か。
ヤツは赤い舌なめずりして下品な声を上げた。
「やっぱりさっきの通信はこの嬢ちゃんか。コイツはいい値がつくぜ」
「バカヤロウ!」
思わず飛びかかろうとしたが、目の前にぬっと銃口が割り込んできて、つい動きを止めてしまった。
横手から、別の黒ずくめに銃床でしこたま脇腹を殴りつけられ、俺はサイドパネルに叩きつけられたあげくに跳ね返り、テーブルの上に突っ伏した。
さらに浮き上がりかけた頭を、さらに別の野郎のブーツが踏みつけやがった。
わざわざ壁と天井に手を添えてそのポーズを決めて、「うおー!」と吠えてみせた。
無重力で肉体的な意味はほとんどないが、俺は屈辱に握った拳を振るわせた。
その様に、連中の嘲笑が重なる。
「ふーん」
場違いに暢気なメゾソプラノの声が聞こえた。
「おっさんら、悪人なんや」
その声にリーダーは怒るどころか笑みさえ浮かべてガハハハと嗤った。
「ああ。けど心配するな。嬢ちゃんのやることは、このオヤジ相手と何も変わらねえよ」
「したら……殴られるん?」
「そういうプレイか」
ヘルメットを取ったガキの顎をリーダーが浮かせると、首元に黒いエナメルのチョーカーが見える。
黒ずくめの連中が、さらに下品な笑い声を重ねた。
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