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陸編
6.クエストからの帰還
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彼女とともにセレデアの門についたとき、俺の美少女を背負って息も絶え絶えな状態を見て門番が一瞬怪訝そうな顔をしてきたがカードを見せると何事もなく通ることができた。
しかし、門をくぐって気づいたのが以前入ってきた南門とは反対の北門にから入ってしまっていた。
南門から入ればすぐ目の前にギルドの建物が見えてくるのだが、今やセレデアの商店街のど真ん中に来てしまっていた。
ただそこに立ち尽くしているわけにもいかないので、ここを抜けて反対側にあるギルドのある場所に向かうことにした
ギルドに向かう途中、何度か通行人に変なものを見るような目で見てきたが、疲れ切っている上に背中に人を背負っている状態で恥ずかしいからと言って走り出すわけにもいかず、俺にはそのほかどうすることもできずそのまま重い足をへと続けた。
やっと着いたと思い入口を見ると心配そうな顔つきでエレザとミレイユが待っていた。
「簡単なクエストに行ったっきり戻ってこないってリズが心配してたぞ。それを聞いてこっちはいろいろと探し回ったんだぞ。しかも周辺で魔物が大量発生したらしいからてっきりどこかで力尽きたかと思ったじゃないか……それはいいとして今度は帰ってきたと思ったら誰だその子は?」
よっぽど心配してくれていたのか町にいたエレザの配下が町周辺を探し回っていてくれていたらしく、ギルド周辺には多くの女性たちが集まっていた。
事態を重く受け取った俺はすぐに背負っていた子を近くに下ろし、エレザたちに向かって頭を下げた。
俺としては普通にクエストを受けその途中で彼女を助けただけなのでここまで言われる覚えもないし、帰れないほど遠くまで行ったわけではないのだが、こうまでさせてしまったので一応謝っておくことにした。
謝った後もエレザは少し不機嫌そうな顔をしていたが、俺はそれに構わず今までのことを説明することにした。
まず、スライムの討伐はケガもすることなく無事終えたが大量(といってもそう感じただけだが)のスライムに一時取り囲まれたこと、そのあとにゴブリンに襲われそのチームの9割が倒れ美少女一人となったところを偶然近くまで来た俺が居合わせそのままゴブリンを射殺したこと、ここまでこの子が歩くことができなかったので仕方がなく背負ってきたため予定より大幅に到着が遅れてしまったことを伝えた。
俺の必死そうに話しているのを見てエレザはやっと理解してくれたのか。深いため息を吐いた後俺に近寄り手を差し伸べ俺を立ち上がらせてくれた。
「それならよかった。こっちも心配しすぎたのかもしれないな。悪いがワタのことを過小評価しすぎていたようだ」
「こちらこそ、何もエレザたちに伝えないでクエスト行ったのも悪かった」
「ワタの話を聞く限りどうやら本当に魔物が大量発生してたようだな。しかも残念なことにもう犠牲者も出てしまった。でも幸いなことにこの子だけは何とか救えたようだな。しかしいくらゴブリンとて10匹やそこらではまともな冒険者であればそうそうやられるはずもないのだが……そもそも君が何者かを知らなかったな」
エレザは一定の考えに落ち着くと、いまだ状況もつかめず視線が泳いでいる美少女へと顔を向け俺も聞けずにいた名前を聞いた。
すると声をかけられた彼女は今まで話の輪にすら入っていなかった自分が急に当事者になったことによって軽くパニックを起こし素っ頓狂な声を出したかと思えば丸い大きな目をさらに大きく開いたまま止まってしまった。
しばしの沈黙の後彼女は少しの冷静さを取り戻すと静かに口を開き始めた。
「私はステラ・エルヴィア。冒険者ギルドのハミルアーミー所属だ。話に出ていたモンスター大量発生の予想を聞きつけ10名のメンバーを引き連れセレデア郊外付近を警戒中だった」
ステラはしゃべり始めると今までの弱々しそうな女性の印象からとうってかわって歴戦の兵士然とした口調になり、こちらは予想と違った反応を返され目を白黒させるばかりだ。
「で、その途中で襲われたと?」
エレザはそんな変化をなんとも思っていないようでステラに話の続きを促す。それに応じてステラも表情すら変えずにただ淡々と話を続けた。
「いや、正確にはこちらから仕掛けていったつもりなのだが、気付いた時にはすでに敵の手の中にあったらしく、最初こそこちらが圧倒的有利な状況でことを進めていたが、魔物の数が予想以上に多く時間がたつにつれこちらも消耗しはじめ徐々に押されていってしまった。ただそこまではまだよかったのだが、ある程度魔物が倒し終わり一旦休息をとろうと少し離れた位置で座り込んで休んでいたところを不意にゴブリンの群れに遭遇してしまいそこで完全に気を抜いていた仲間達が次々と討ち取られていってしまった」
「そうか、それは残念なことだ」
ステラはエレザの最後の言葉に引っかかったのか顔をゆがめて見せるが、ふと思い出したように俺のほうに向きなおり頭を深々と下げてきた。
「ワタ様、今更ではありますが此度は私をお救い頂き大変感謝しております。ただどうしても気になるのが戦っていた時に使っていたその黒い武器ですがそれはいったい何なのでしょうか?」
「そういえば今更だが私も聞いていなかったな。普段は人の武器に深くは詮索しないようにしているがな」
今までただただ怪しいものを見るような目つきでこの銃を見られてきただけだったが、この世界に人々にとって異形な姿形をしていることもあってさらに不審がられてしまっていたのだろう。そういうこともあってかこれまで誰からも疑問を投げかけられなかったが、ステラはこの銃を使った戦闘を目の前でよって実際に見てしまったことによって、この世界ではない動きと“音”であったことに疑問に思ったのであろう。
対するエレザは遠くではあるものの実際に見ていたが、言っていたようにこのことについて言及はしてこなかった。しかし今になってこのことに対して興味をもったのかこの銃に視線を移している。
「ああ、これのことか?簡単に言えば小さい鉄球のようなものをこの武器の中から発射して敵を射殺すもので、それがこれの大きさによって使う場面が違ってきて、手に収まる程度の大きさのものは近距離での戦闘に向いていて、この長いものはより遠くの敵を倒すのに向いている……とこんな感じかな?」
こちらの世界の人からしたら適当もいいところだが、この世界の住人にとってはこの説明で満足いったようで、エレザもステラもどうやら理解したようでうなずいてくれていた。
俺自身はこれで伝わると思っていなかったので内心びくびくしていたが、エレザたちの反応に正直びっくりした。そもそもこういう武器自体がないのでそれも当然なのであろうが……
ただ今後深くかかわっていく人たちにはしっかりと説明していくつもりだ。
俺の説明(適当)を聞いたステラはさらに興味を示したようでこの銃に触れてみたいと迫ってきたが、こちらの世界でもそうだが銃に関して知識がない人が安易に触って暴発(何かの衝撃などによって弾が発射されてしまう現象)によってけがや死者が出てしまうと困るので丁重に断った。
するとステラはすねたように唇を尖らせうなっていたが、そんなことは気にせず俺はエレザに少し気になっていたことを聞いた。
「モンスターが大量に発生していたって言っていたがそれはどの程度のことなんだい?」
「一応情報では数十体と聞いていたが実際にはもっと多く発生しているようだな。現に他のパーティーも多数のモンスターに遭遇したようだし、実態はよく分かっていないようだな。なぜそんなことを聞く?」
「いや、さっき戦った時この武器でなら一対大多数の戦闘になった時にもこちらがある程度有利な状態で戦えるなら俺もこの討伐に加わってみようかなって思ったから。でも、俺にはここまで来るまで大した戦いをして来てないからとっさに襲われた時には対処できないから誰かについていこうかと思ってさ」
斯くいう俺だが当然戦闘経験がないしとっさにとれる行動も素人に毛が生えた程度なのでその部分のフォローをしてもらいたいというのもあるが、実際のところ実戦経験を今のうちに多く積んで銃の扱いに慣れたいからだ。
「そうか、ならステラと一緒に行ったらどうだ?丁度いいことにこの武器のことも知っているししかももう見知った仲だろう?」
「「え!?」」
するとさも当然のようにエレザは俺とステラがペアになって戦ったらどうだと薦めてきた。
それを聞いた俺とステラはお互いに顔を見合わせながら素っ頓狂な声を出してしまっていた。
「い、いやそうだけど……ステラ的にはどうなんだい」
「……でも、それもありかもしれないですね。その武器であれば一騎当千でしょうし」
ステラは一瞬考えた顔をしたかと思いきや一転どこか喜んだような顔をしながらエレザの意見に賛同し始めた。
「ほ、本当にそれでいいのか?会ったって言ってもさっきのことだしあまり二人のことを知らないだろうしさ……」
「いえ、ワタ様ならこの身を預けられると思いまして……」
「そ、それならいいんだが。それよりワタ様はやめないか?」
「そのまま呼ばせてくださ……」
言葉を言い切る前にステラはなぜか頬を赤らめながらうつむいてしまった。そんな彼女は今、思えばあんなに満身創痍であったはずのステラであったが、顔には多少の疲れはうかがえるがそれ以外は何ともなさそうな感じだ。
「そうと決まれば今日は二人でゆっくりと話すといいさ。ステラの分も私らが払っておいてやるから。じゃあなお二人さん」
エレザはそういうとさっさと取り巻き立ちもつれ宿の方向へと向かっていしまった。
(にしてもさっぱりとした奴だなぁエレザは……それにステラの宿代まで出すときた心も広ければ懐も広い。これは相当な大物ですね。そしてこの後ステラと二人きりってことは…ウフフ)
エレザが見えなくなった後、内心ニヤつきが止まらない俺だが表面上は冷静さを保ってさも何も思ってないですよ感を醸し出しつつステラを宿へと連れて行こうとする。
ステラもこの後のことをなんとなく察したのかさっきまでの騎士のような凛とした態度からしおらしい女の子のような反応に変わっていた。
そして俺は少しの期待と楽しみを胸に宿へと向かう。
しかし、門をくぐって気づいたのが以前入ってきた南門とは反対の北門にから入ってしまっていた。
南門から入ればすぐ目の前にギルドの建物が見えてくるのだが、今やセレデアの商店街のど真ん中に来てしまっていた。
ただそこに立ち尽くしているわけにもいかないので、ここを抜けて反対側にあるギルドのある場所に向かうことにした
ギルドに向かう途中、何度か通行人に変なものを見るような目で見てきたが、疲れ切っている上に背中に人を背負っている状態で恥ずかしいからと言って走り出すわけにもいかず、俺にはそのほかどうすることもできずそのまま重い足をへと続けた。
やっと着いたと思い入口を見ると心配そうな顔つきでエレザとミレイユが待っていた。
「簡単なクエストに行ったっきり戻ってこないってリズが心配してたぞ。それを聞いてこっちはいろいろと探し回ったんだぞ。しかも周辺で魔物が大量発生したらしいからてっきりどこかで力尽きたかと思ったじゃないか……それはいいとして今度は帰ってきたと思ったら誰だその子は?」
よっぽど心配してくれていたのか町にいたエレザの配下が町周辺を探し回っていてくれていたらしく、ギルド周辺には多くの女性たちが集まっていた。
事態を重く受け取った俺はすぐに背負っていた子を近くに下ろし、エレザたちに向かって頭を下げた。
俺としては普通にクエストを受けその途中で彼女を助けただけなのでここまで言われる覚えもないし、帰れないほど遠くまで行ったわけではないのだが、こうまでさせてしまったので一応謝っておくことにした。
謝った後もエレザは少し不機嫌そうな顔をしていたが、俺はそれに構わず今までのことを説明することにした。
まず、スライムの討伐はケガもすることなく無事終えたが大量(といってもそう感じただけだが)のスライムに一時取り囲まれたこと、そのあとにゴブリンに襲われそのチームの9割が倒れ美少女一人となったところを偶然近くまで来た俺が居合わせそのままゴブリンを射殺したこと、ここまでこの子が歩くことができなかったので仕方がなく背負ってきたため予定より大幅に到着が遅れてしまったことを伝えた。
俺の必死そうに話しているのを見てエレザはやっと理解してくれたのか。深いため息を吐いた後俺に近寄り手を差し伸べ俺を立ち上がらせてくれた。
「それならよかった。こっちも心配しすぎたのかもしれないな。悪いがワタのことを過小評価しすぎていたようだ」
「こちらこそ、何もエレザたちに伝えないでクエスト行ったのも悪かった」
「ワタの話を聞く限りどうやら本当に魔物が大量発生してたようだな。しかも残念なことにもう犠牲者も出てしまった。でも幸いなことにこの子だけは何とか救えたようだな。しかしいくらゴブリンとて10匹やそこらではまともな冒険者であればそうそうやられるはずもないのだが……そもそも君が何者かを知らなかったな」
エレザは一定の考えに落ち着くと、いまだ状況もつかめず視線が泳いでいる美少女へと顔を向け俺も聞けずにいた名前を聞いた。
すると声をかけられた彼女は今まで話の輪にすら入っていなかった自分が急に当事者になったことによって軽くパニックを起こし素っ頓狂な声を出したかと思えば丸い大きな目をさらに大きく開いたまま止まってしまった。
しばしの沈黙の後彼女は少しの冷静さを取り戻すと静かに口を開き始めた。
「私はステラ・エルヴィア。冒険者ギルドのハミルアーミー所属だ。話に出ていたモンスター大量発生の予想を聞きつけ10名のメンバーを引き連れセレデア郊外付近を警戒中だった」
ステラはしゃべり始めると今までの弱々しそうな女性の印象からとうってかわって歴戦の兵士然とした口調になり、こちらは予想と違った反応を返され目を白黒させるばかりだ。
「で、その途中で襲われたと?」
エレザはそんな変化をなんとも思っていないようでステラに話の続きを促す。それに応じてステラも表情すら変えずにただ淡々と話を続けた。
「いや、正確にはこちらから仕掛けていったつもりなのだが、気付いた時にはすでに敵の手の中にあったらしく、最初こそこちらが圧倒的有利な状況でことを進めていたが、魔物の数が予想以上に多く時間がたつにつれこちらも消耗しはじめ徐々に押されていってしまった。ただそこまではまだよかったのだが、ある程度魔物が倒し終わり一旦休息をとろうと少し離れた位置で座り込んで休んでいたところを不意にゴブリンの群れに遭遇してしまいそこで完全に気を抜いていた仲間達が次々と討ち取られていってしまった」
「そうか、それは残念なことだ」
ステラはエレザの最後の言葉に引っかかったのか顔をゆがめて見せるが、ふと思い出したように俺のほうに向きなおり頭を深々と下げてきた。
「ワタ様、今更ではありますが此度は私をお救い頂き大変感謝しております。ただどうしても気になるのが戦っていた時に使っていたその黒い武器ですがそれはいったい何なのでしょうか?」
「そういえば今更だが私も聞いていなかったな。普段は人の武器に深くは詮索しないようにしているがな」
今までただただ怪しいものを見るような目つきでこの銃を見られてきただけだったが、この世界に人々にとって異形な姿形をしていることもあってさらに不審がられてしまっていたのだろう。そういうこともあってかこれまで誰からも疑問を投げかけられなかったが、ステラはこの銃を使った戦闘を目の前でよって実際に見てしまったことによって、この世界ではない動きと“音”であったことに疑問に思ったのであろう。
対するエレザは遠くではあるものの実際に見ていたが、言っていたようにこのことについて言及はしてこなかった。しかし今になってこのことに対して興味をもったのかこの銃に視線を移している。
「ああ、これのことか?簡単に言えば小さい鉄球のようなものをこの武器の中から発射して敵を射殺すもので、それがこれの大きさによって使う場面が違ってきて、手に収まる程度の大きさのものは近距離での戦闘に向いていて、この長いものはより遠くの敵を倒すのに向いている……とこんな感じかな?」
こちらの世界の人からしたら適当もいいところだが、この世界の住人にとってはこの説明で満足いったようで、エレザもステラもどうやら理解したようでうなずいてくれていた。
俺自身はこれで伝わると思っていなかったので内心びくびくしていたが、エレザたちの反応に正直びっくりした。そもそもこういう武器自体がないのでそれも当然なのであろうが……
ただ今後深くかかわっていく人たちにはしっかりと説明していくつもりだ。
俺の説明(適当)を聞いたステラはさらに興味を示したようでこの銃に触れてみたいと迫ってきたが、こちらの世界でもそうだが銃に関して知識がない人が安易に触って暴発(何かの衝撃などによって弾が発射されてしまう現象)によってけがや死者が出てしまうと困るので丁重に断った。
するとステラはすねたように唇を尖らせうなっていたが、そんなことは気にせず俺はエレザに少し気になっていたことを聞いた。
「モンスターが大量に発生していたって言っていたがそれはどの程度のことなんだい?」
「一応情報では数十体と聞いていたが実際にはもっと多く発生しているようだな。現に他のパーティーも多数のモンスターに遭遇したようだし、実態はよく分かっていないようだな。なぜそんなことを聞く?」
「いや、さっき戦った時この武器でなら一対大多数の戦闘になった時にもこちらがある程度有利な状態で戦えるなら俺もこの討伐に加わってみようかなって思ったから。でも、俺にはここまで来るまで大した戦いをして来てないからとっさに襲われた時には対処できないから誰かについていこうかと思ってさ」
斯くいう俺だが当然戦闘経験がないしとっさにとれる行動も素人に毛が生えた程度なのでその部分のフォローをしてもらいたいというのもあるが、実際のところ実戦経験を今のうちに多く積んで銃の扱いに慣れたいからだ。
「そうか、ならステラと一緒に行ったらどうだ?丁度いいことにこの武器のことも知っているししかももう見知った仲だろう?」
「「え!?」」
するとさも当然のようにエレザは俺とステラがペアになって戦ったらどうだと薦めてきた。
それを聞いた俺とステラはお互いに顔を見合わせながら素っ頓狂な声を出してしまっていた。
「い、いやそうだけど……ステラ的にはどうなんだい」
「……でも、それもありかもしれないですね。その武器であれば一騎当千でしょうし」
ステラは一瞬考えた顔をしたかと思いきや一転どこか喜んだような顔をしながらエレザの意見に賛同し始めた。
「ほ、本当にそれでいいのか?会ったって言ってもさっきのことだしあまり二人のことを知らないだろうしさ……」
「いえ、ワタ様ならこの身を預けられると思いまして……」
「そ、それならいいんだが。それよりワタ様はやめないか?」
「そのまま呼ばせてくださ……」
言葉を言い切る前にステラはなぜか頬を赤らめながらうつむいてしまった。そんな彼女は今、思えばあんなに満身創痍であったはずのステラであったが、顔には多少の疲れはうかがえるがそれ以外は何ともなさそうな感じだ。
「そうと決まれば今日は二人でゆっくりと話すといいさ。ステラの分も私らが払っておいてやるから。じゃあなお二人さん」
エレザはそういうとさっさと取り巻き立ちもつれ宿の方向へと向かっていしまった。
(にしてもさっぱりとした奴だなぁエレザは……それにステラの宿代まで出すときた心も広ければ懐も広い。これは相当な大物ですね。そしてこの後ステラと二人きりってことは…ウフフ)
エレザが見えなくなった後、内心ニヤつきが止まらない俺だが表面上は冷静さを保ってさも何も思ってないですよ感を醸し出しつつステラを宿へと連れて行こうとする。
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