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2章 交易都市の錬金術士
039 覚悟
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オリハルコン、確かこの世界で1番目だか2番目に固い金属だったな、確かに刃物にとっては最悪の相性だろう、打ち合っただけで刃が欠けるか最悪折れてしまう。
「いくぜぇ!『爆砕棍』!」
リードが大きく振りかぶり金砕棒を振り下ろす、しかし予備動作が大き過ぎる、俺はリードの金砕棒が振り下ろされる刹那…
ヤツの獲物を斬った。
「はっ!よく避けたな!もう1発いくぜ!」
「その獲物でか?」
「何言ってやがっ!?」
間抜けなヤツめ、オリハルコン製の武器に余程自信を持っていた様だな。
「どうなってやがる!?オリハルコン製だぞ!斬れる筈がない!」
「少しは奪われる方の気持ちがわかったか?三下が」
「なめやがって!何が三下だ!俺はA級の冒険者だって何人もぶっ殺したんだぞ!」
「人を殺す事と強さに何が関係あるんだ?はっきり言ってやる、お前は弱い」
リードの顔が怒りと悔しさで歪んでいく、人を殺す事でアイデンティティを保っていたのだろう。
「ふざけるなぁ!俺は強い!俺より強い奴は許さねぇ、全員ぶっ殺してやる!」
「それが本心か、何度でも言ってやる、お前じゃ俺に勝てない」
リードが短くなった金砕棒を振り上げ殴り掛かってくる、酷く単調で大振りな攻撃、怒りで我を忘れているみたいだ。
「ホラっ!どうした!?何で攻撃してこない?」
大丈夫、出来る筈だ、覚悟した筈だ。
「怖いんだろう!?お前は弱い!人も殺せない半端野郎だ!」
よし、やれる、やらなければいつか俺は後悔してしまう、サクヤにアイギス、大切な人を失ってしまう。
「『無拍子』」
「どうした!?やってみろよ!俺を殺してみろ!」
「もう、殺したさ」
「…へ?」
リードの首に紅い線が浮き上がる、その線を軸に少しづつ首がずれていき、やがて地面にポトリと落ちた、残された身体はまだ自らの死を理解出来てない様に直立している。
『無拍子』初動を無くし、一切の無駄な動きも無くした神速の剣術スキル、リードは斬られた事すら気づいていなかった様だ。
「外道が、地獄に堕ちろ」
リードの身体が倒れ辺りを紅く染めていく。
人を殺した。
何故だろう、言葉を話す敵ならドラゴニュートを斬った事もあるがあの時とは比べ物にならない虚しさが溢れてくる、リードは何でこんな事を嬉々として出来ていたのだろうか。
『ユイトさん、無理はしないで下さい、私は、私達は何があってもユイトさんの味方です、ずっとずっとユイトさんと一緒です』
『主さま、大丈夫?私達は主さまの味方』
心配したのだろう、2人が俺に話かけてくる。
「ありがとう2人とも、大丈夫だ、今はタリアムを探そう」
その時玄関の方から大勢の人間が雪崩れ込む音が聞こえ意外な人物が俺の前に姿を現した。
「いくぜぇ!『爆砕棍』!」
リードが大きく振りかぶり金砕棒を振り下ろす、しかし予備動作が大き過ぎる、俺はリードの金砕棒が振り下ろされる刹那…
ヤツの獲物を斬った。
「はっ!よく避けたな!もう1発いくぜ!」
「その獲物でか?」
「何言ってやがっ!?」
間抜けなヤツめ、オリハルコン製の武器に余程自信を持っていた様だな。
「どうなってやがる!?オリハルコン製だぞ!斬れる筈がない!」
「少しは奪われる方の気持ちがわかったか?三下が」
「なめやがって!何が三下だ!俺はA級の冒険者だって何人もぶっ殺したんだぞ!」
「人を殺す事と強さに何が関係あるんだ?はっきり言ってやる、お前は弱い」
リードの顔が怒りと悔しさで歪んでいく、人を殺す事でアイデンティティを保っていたのだろう。
「ふざけるなぁ!俺は強い!俺より強い奴は許さねぇ、全員ぶっ殺してやる!」
「それが本心か、何度でも言ってやる、お前じゃ俺に勝てない」
リードが短くなった金砕棒を振り上げ殴り掛かってくる、酷く単調で大振りな攻撃、怒りで我を忘れているみたいだ。
「ホラっ!どうした!?何で攻撃してこない?」
大丈夫、出来る筈だ、覚悟した筈だ。
「怖いんだろう!?お前は弱い!人も殺せない半端野郎だ!」
よし、やれる、やらなければいつか俺は後悔してしまう、サクヤにアイギス、大切な人を失ってしまう。
「『無拍子』」
「どうした!?やってみろよ!俺を殺してみろ!」
「もう、殺したさ」
「…へ?」
リードの首に紅い線が浮き上がる、その線を軸に少しづつ首がずれていき、やがて地面にポトリと落ちた、残された身体はまだ自らの死を理解出来てない様に直立している。
『無拍子』初動を無くし、一切の無駄な動きも無くした神速の剣術スキル、リードは斬られた事すら気づいていなかった様だ。
「外道が、地獄に堕ちろ」
リードの身体が倒れ辺りを紅く染めていく。
人を殺した。
何故だろう、言葉を話す敵ならドラゴニュートを斬った事もあるがあの時とは比べ物にならない虚しさが溢れてくる、リードは何でこんな事を嬉々として出来ていたのだろうか。
『ユイトさん、無理はしないで下さい、私は、私達は何があってもユイトさんの味方です、ずっとずっとユイトさんと一緒です』
『主さま、大丈夫?私達は主さまの味方』
心配したのだろう、2人が俺に話かけてくる。
「ありがとう2人とも、大丈夫だ、今はタリアムを探そう」
その時玄関の方から大勢の人間が雪崩れ込む音が聞こえ意外な人物が俺の前に姿を現した。
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