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6章 集う力
271 発見
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火柱が上がった場所はここから近い。俺達はレイとアンの無事を祈りながら速度をあげた。
「アレは…レッドドラゴンと…巨人?」
木々の間から明かりが漏れる。ドラゴンの吐いた炎の明かりだ。レッドドラゴンの火炎を浴びせられている漆黒の巨人が怨念の篭った唸り声をあげる。
「オォォォォン…」
「何なんだあの巨人は…いや悪魔か…?」
巨人の姿はまるでゲームやアニメに出てくる悪魔の様だった。3メートル程の体は夜の闇の様に真っ黒で角と翼が生えこれでもかと禍々しい気配を周囲に撒き散らしている。
「アンちゃん!?良かった、無事だったのね!」
何かを見つけたトロンが急に駆け出した。見ると木の陰に佇んでいる、あの人影は…アンだ。
「はぁ…はぁ…トロン姉さん…?」
「アンちゃん!大丈夫なの!?あの巨人は…貴女まさかデビルサモンズを…」
「ぶっつけ本番で上手くいくか不安だったけど何とかなるものね…まぁお陰でこんなザマなんだけどさ」
アンは立っているのがやっとと言った様子で息を荒くしている。顔色も悪く今にも倒れてしまいそうだ。
「無事で良かった。アン、どこを痛めてるんだ?メリッサに治療してもらおう」
「ユイト?アンタも来てくれたのね…怪我はしてないわ。ただ魔力を使い過ぎてしんどいだけ」
そう言うとアンが膝から崩れ落ちた。なぜこれ程までに魔力を消耗したのだろうか。
「アンちゃんは自分の魔力を代償に冥界から悪魔を召喚する事ができます。ただ魔力の消耗が激しすぎる技なんで余り使わない様に言ってたんですけど…」
アンを抱きとめたトロンが泣きそうな顔で漆黒の巨人を見つめる。あの悪魔はアンが呼び出したモノだったのか。
「後は俺達がレッドドラゴンの相手をするから早く召喚を解除するんだ。そのまま魔力を使い続けたら死んでしまうぞ」
「そうしたいのは山々なんだけどね…今アイツを冥界に帰したらレイが危険なの…」
「レイが危険?どういう意味だ?」
アンが指をさした方向を見ると悪魔と戦っているレッドドラゴンに背後から斬りかかるレイの姿があった。ひとまずレイも無事だと分かり一安心だ。
「確かに今あの悪魔がいなくなったらレッドドラゴンはレイに襲いかかってしまうな。まずはレッドドラゴンを倒してしまわないと」
「ユイト君。どうやらそうはいかないみたいだ…新手が来た」
オウルさんが弓を構え空を睨みつける。強い気配が2つ上空に感じ取れた。新たなドラゴンが2体こちらへと向かって来ている様だ。
「アレは…レッドドラゴンと…巨人?」
木々の間から明かりが漏れる。ドラゴンの吐いた炎の明かりだ。レッドドラゴンの火炎を浴びせられている漆黒の巨人が怨念の篭った唸り声をあげる。
「オォォォォン…」
「何なんだあの巨人は…いや悪魔か…?」
巨人の姿はまるでゲームやアニメに出てくる悪魔の様だった。3メートル程の体は夜の闇の様に真っ黒で角と翼が生えこれでもかと禍々しい気配を周囲に撒き散らしている。
「アンちゃん!?良かった、無事だったのね!」
何かを見つけたトロンが急に駆け出した。見ると木の陰に佇んでいる、あの人影は…アンだ。
「はぁ…はぁ…トロン姉さん…?」
「アンちゃん!大丈夫なの!?あの巨人は…貴女まさかデビルサモンズを…」
「ぶっつけ本番で上手くいくか不安だったけど何とかなるものね…まぁお陰でこんなザマなんだけどさ」
アンは立っているのがやっとと言った様子で息を荒くしている。顔色も悪く今にも倒れてしまいそうだ。
「無事で良かった。アン、どこを痛めてるんだ?メリッサに治療してもらおう」
「ユイト?アンタも来てくれたのね…怪我はしてないわ。ただ魔力を使い過ぎてしんどいだけ」
そう言うとアンが膝から崩れ落ちた。なぜこれ程までに魔力を消耗したのだろうか。
「アンちゃんは自分の魔力を代償に冥界から悪魔を召喚する事ができます。ただ魔力の消耗が激しすぎる技なんで余り使わない様に言ってたんですけど…」
アンを抱きとめたトロンが泣きそうな顔で漆黒の巨人を見つめる。あの悪魔はアンが呼び出したモノだったのか。
「後は俺達がレッドドラゴンの相手をするから早く召喚を解除するんだ。そのまま魔力を使い続けたら死んでしまうぞ」
「そうしたいのは山々なんだけどね…今アイツを冥界に帰したらレイが危険なの…」
「レイが危険?どういう意味だ?」
アンが指をさした方向を見ると悪魔と戦っているレッドドラゴンに背後から斬りかかるレイの姿があった。ひとまずレイも無事だと分かり一安心だ。
「確かに今あの悪魔がいなくなったらレッドドラゴンはレイに襲いかかってしまうな。まずはレッドドラゴンを倒してしまわないと」
「ユイト君。どうやらそうはいかないみたいだ…新手が来た」
オウルさんが弓を構え空を睨みつける。強い気配が2つ上空に感じ取れた。新たなドラゴンが2体こちらへと向かって来ている様だ。
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