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7章 人魔戦争
341 補給港
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「なるほど、その様な理由で魔導妃と呼ばれるバルメス公爵夫人がアレプデスへと赴く事になったのですね。いやはや部下が着岸した船にバルメス家の紋章が描かれた旗を確認したと報告に来た時は我が耳を疑いましたぞ」
「しまった…完全にシノーペさんの事を忘れてた…」
興奮してフーフーと息を荒げるラッカさん。今この部屋はこの豪胆無比の公爵夫人を中心に話が進んでいる。良く言えば華が有るラッカさんと逆になんとも影の薄いこの港の責任者の存在を俺はすっかり見落としていたのだ。もし偽神や邪竜についての話をシノーペさんが吹聴してまわればパニックになってしまうかも知れない。
「あの…シノーペさん?俺達の話全部聴いていましたよね?」
「はい、正直私の想像を超える様な事ばかりでまだきちんと理解出来ていない部分もありますが…それにしても偽神に邪竜…どうやら世界は未曾有の危機にある様ですな」
ラッカさん達に近況報告も兼ねてドラゴンロックで起こった事を全て話してしまった。その話は一緒に食事をしていたシノーペさんに聴かれてしまったのは必然だ。
「分かってると思うけどこの話はしばらく他言無用にしといておくれよ。その内陛下から発表されると思うけど時期を誤れば大騒ぎになってしまうからね」
「心得ております、今はアレプデスの異変でこの港の兵達も動揺しております。偽神や邪竜の存在が広まってしまえば大混乱に陥ってしまうのは明白です」
シノーペさんが分別のある人で助かった。自分の仕事に忠実で責任感もある、この人は信用に足る人物と考えて問題ないだろう。
「そうそう、それでアンタに聴きたいんだけど今アレプデスはどうなってるか情報は入ってるかい?」
「それが…ここ1週間ほど海が荒れておりまして詳しい状況が把握出来てないのです。公爵夫人様も港に停泊している船をご覧になられたでしょうがアレプデスへ救援に向かう予定の船は殆どこの港に停泊し海が落ち着くのを待っている状態であります」
「どうりで船が多いと思ったよ。この港は元々アレプデスに出入りする船の予備港として作られた港と聞いたけどそうなのかい?」
「仰る通り出入りする船の数に対してあの街の港は停泊できる場所が少ないですからね。それに加えて冬場は海が凍り入港する事自体が難しくなる場合もあります、その為にさほど離れてないこの場所に一時的に停泊させる為の予備港が作られたのです」
「それにしても参ったね、早くアレプデスへ向かいたいのは山々だけど海が荒れてるなら無理をする訳にもいかない…これはまたアンタの力に頼るしかなさそうだ」
「しまった…完全にシノーペさんの事を忘れてた…」
興奮してフーフーと息を荒げるラッカさん。今この部屋はこの豪胆無比の公爵夫人を中心に話が進んでいる。良く言えば華が有るラッカさんと逆になんとも影の薄いこの港の責任者の存在を俺はすっかり見落としていたのだ。もし偽神や邪竜についての話をシノーペさんが吹聴してまわればパニックになってしまうかも知れない。
「あの…シノーペさん?俺達の話全部聴いていましたよね?」
「はい、正直私の想像を超える様な事ばかりでまだきちんと理解出来ていない部分もありますが…それにしても偽神に邪竜…どうやら世界は未曾有の危機にある様ですな」
ラッカさん達に近況報告も兼ねてドラゴンロックで起こった事を全て話してしまった。その話は一緒に食事をしていたシノーペさんに聴かれてしまったのは必然だ。
「分かってると思うけどこの話はしばらく他言無用にしといておくれよ。その内陛下から発表されると思うけど時期を誤れば大騒ぎになってしまうからね」
「心得ております、今はアレプデスの異変でこの港の兵達も動揺しております。偽神や邪竜の存在が広まってしまえば大混乱に陥ってしまうのは明白です」
シノーペさんが分別のある人で助かった。自分の仕事に忠実で責任感もある、この人は信用に足る人物と考えて問題ないだろう。
「そうそう、それでアンタに聴きたいんだけど今アレプデスはどうなってるか情報は入ってるかい?」
「それが…ここ1週間ほど海が荒れておりまして詳しい状況が把握出来てないのです。公爵夫人様も港に停泊している船をご覧になられたでしょうがアレプデスへ救援に向かう予定の船は殆どこの港に停泊し海が落ち着くのを待っている状態であります」
「どうりで船が多いと思ったよ。この港は元々アレプデスに出入りする船の予備港として作られた港と聞いたけどそうなのかい?」
「仰る通り出入りする船の数に対してあの街の港は停泊できる場所が少ないですからね。それに加えて冬場は海が凍り入港する事自体が難しくなる場合もあります、その為にさほど離れてないこの場所に一時的に停泊させる為の予備港が作られたのです」
「それにしても参ったね、早くアレプデスへ向かいたいのは山々だけど海が荒れてるなら無理をする訳にもいかない…これはまたアンタの力に頼るしかなさそうだ」
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