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第0178話 千年の継承
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ふとん代わりのソファに二人の美しい女性が詰め寄せて座っている。
Tシャツとショートパンツを着た彼女たちの白い腕と脚は、羊脂玉のような滑らかな肌を見せていた。
秋羽からのビデオ通話招待を見た林雪珊が緊張して言う。
「これで大変なことになったわね。
受けたらバレちゃうわ」
夏蘭は軽く笑って言った。
「何を恐がってるの?カメラを閉じて、彼だけを見るんだよ」言いながらマウス操作をして設定し、受信ボタンをクリックした。
清潔な顔立ちの若者が画面に現れ、微笑んで白い歯を見せた。
その笑顔は歯磨き粉の宣伝にも使えるほどだった。
林雪珊が口元を押さえながらくすっと笑った。
「この子は大らかねえ?初めて女性とビデオ通話するのに、まるでベテランみたい」
「見てる?」
夏蘭が鼻をつまんで言った。
「この男の色っぽさよ」
林雪珊も笑い、「たぶん単に好奇心だわ。
本気で果てようとは思わないと思う」
夏蘭は鼻を鳴らした。
「そうとも限らないわ。
この子なら何でもやるかもしれない」
秋羽がビデオ通話の初めて体験として自分の姿を小さな画面に映し出したが、相手側は真っ暗だった。
彼は首を傾げて文字で尋ねた。
「なぜ見えない?」
姉からの返事は沈黙だけで、「カメラの故障中よ。
でも君は男だから先に脱いで」
秋羽は眉をひそめて考え、やがてメッセージを送った。
「お前も約束通り脱げないとだ」
「大丈夫よ。
私が先に出すから」
「ああ……」秋羽が体を起こしてTシャツを脇に放り出し、隆起した筋肉の逞しい裸身を見せた。
その子は本当に脱いじゃったのか?二人の女性は画面に映る上半身裸の少年を見て頬を赤くし、前後揺れながら笑い合った。
夏蘭が満足そうに言った。
「見てる?この男は好色ね。
女と一緒だとすぐに動いてしまうわ。
それにしても体格がいいわ」
林雪珊は舌打ちした。
「この子はダメよ。
あんなに早く堕ちちゃうなんて……」
思ってもいなかったことに、秋羽は拳を握り腕を寄せると、その動作で筋肉の造形がさらに美しくなった。
見る者に男気を感じさせる光景だった。
ポーズを決めた後、秋羽はメッセージを送った。
「姉さん、終わった?待ってない」
林雪珊は画面から目をそらし、文字で返した。
「大丈夫よ。
用事があるわ。
じゃあね」そして急いで会話ウィンドウを閉じると、少年の姿が消えた。
彼女はため息をついた。
「お前も馬鹿ね。
あの子は私たちのことなんて知らないんだから、緊張する必要ないでしょ」
林雪珊は眉をひそめた。
「秋羽はそんなに愚かじゃないわ。
この男は狡猾よ。
もし本当のことを知ったら、私たちが彼を騙してるのに気付いて恥ずかしい思いをするかもしれない……」
ソファ室では裸のままの秋羽が目を見開いた。
「何だって?見終わってそのままだったのか?残念だわ、まだ何も見えなかったんだぜ。
双乳が見えると思ってたのに……」
相手に裏切られたことで気分を害した秋羽は、QQから退出し、その日の終わりを迎えた。
江月楼は澜江のほとりにあり、百年以上の歴史を持つ。
清末時代に建てられたこの建物は木造で古風な佇まいを保ち、粗野だが堂々とした印象を与える。
現在は名だたる料理店として知られると同時に、近隣の城門楼や情緒ある通りと連携し観光地化され、絶え間なく観光客が訪れる。
朝早くから江月楼前には「本日貸切営業」と書かれた看板が立っていた。
正午近くになると曇り空の下、東西両側から車列が高速で近づいてくる。
その速度と態度は明らかに威圧的だった。
ホテル周辺に停車した車両群。
左側の編隊にはランドゥルーやハマーなどの5台のオフローダーが先頭を走り、その後ろに黒いベントレーと赤いフェラーリ、さらに5台のバンと2台の大型バスが続く。
ドアを開けたのは黒シャツの男たちで約100人ほど。
ベントレーより出たのは江陽道の実力者・楚涼霸。
彼はサングラスをかけ、冷厳な表情だった。
その娘楚雲萱はフェラーリから降りてきた。
紫髪碧眼という特徴的な容姿ながら、Tシャツとジーンズにチェックシャツを羽織る普段着だが、その美しさは目を奪う。
彼女は華やかさの中にどこか無垢な雰囲気を漂わせていた。
右側の編隊は黄河オフローダー3台が先頭で、その後に黒いメルセデス600と青空色ランボルギーニ、銀灰色ホンダ車が続き、さらに10数台のバンや中型バスが続く。
降りてきたのは赤Tシャツに「聞氏国際」と書かれた男たちで約150人。
その中にはメルセデスから現れた瘦せた男性もいた。
茶色の円形水晶眼鏡と山羊髭を持ち、占い師のような外見だが、実質江陽道のもう一人の実力者・聞老七だった。
ランボルギーニからは27-8歳の男が降りてきた。
180cm近い体格で墨色軍緑パンツと黒クロスバックに陸戦靴を履き、腕には凶悪な青龍のタトゥー。
これが聞老七の甥・聞印天。
省都の王者武術学校出身で叔父の応援に来ていた。
ホンダ車から雄叫びのような声がした。
「おやじ、あの男は楚涼霸だぜ。
黒道の大物さ」
聞印天は一瞬だけ相手を見た後視線を逸らし、高身長で美しい女性を目撃すると「うわあ」と声を上げた。
「この辺りの小地方にこんな美人がいるなんて予想外だぜ」
「お兄ちゃん、その子は誰?」
と聞慕白(ホンダ車から現れた雄叫び男)が尋ねる。
「いやー、お兄ちゃんの目も光ってるじゃん。
この子は楚涼霸の娘・楚雲萱さ。
地痞連中の理想の乙女だぜ。
しかも彼女はまだ恋愛経験がないんだって」
Tシャツとショートパンツを着た彼女たちの白い腕と脚は、羊脂玉のような滑らかな肌を見せていた。
秋羽からのビデオ通話招待を見た林雪珊が緊張して言う。
「これで大変なことになったわね。
受けたらバレちゃうわ」
夏蘭は軽く笑って言った。
「何を恐がってるの?カメラを閉じて、彼だけを見るんだよ」言いながらマウス操作をして設定し、受信ボタンをクリックした。
清潔な顔立ちの若者が画面に現れ、微笑んで白い歯を見せた。
その笑顔は歯磨き粉の宣伝にも使えるほどだった。
林雪珊が口元を押さえながらくすっと笑った。
「この子は大らかねえ?初めて女性とビデオ通話するのに、まるでベテランみたい」
「見てる?」
夏蘭が鼻をつまんで言った。
「この男の色っぽさよ」
林雪珊も笑い、「たぶん単に好奇心だわ。
本気で果てようとは思わないと思う」
夏蘭は鼻を鳴らした。
「そうとも限らないわ。
この子なら何でもやるかもしれない」
秋羽がビデオ通話の初めて体験として自分の姿を小さな画面に映し出したが、相手側は真っ暗だった。
彼は首を傾げて文字で尋ねた。
「なぜ見えない?」
姉からの返事は沈黙だけで、「カメラの故障中よ。
でも君は男だから先に脱いで」
秋羽は眉をひそめて考え、やがてメッセージを送った。
「お前も約束通り脱げないとだ」
「大丈夫よ。
私が先に出すから」
「ああ……」秋羽が体を起こしてTシャツを脇に放り出し、隆起した筋肉の逞しい裸身を見せた。
その子は本当に脱いじゃったのか?二人の女性は画面に映る上半身裸の少年を見て頬を赤くし、前後揺れながら笑い合った。
夏蘭が満足そうに言った。
「見てる?この男は好色ね。
女と一緒だとすぐに動いてしまうわ。
それにしても体格がいいわ」
林雪珊は舌打ちした。
「この子はダメよ。
あんなに早く堕ちちゃうなんて……」
思ってもいなかったことに、秋羽は拳を握り腕を寄せると、その動作で筋肉の造形がさらに美しくなった。
見る者に男気を感じさせる光景だった。
ポーズを決めた後、秋羽はメッセージを送った。
「姉さん、終わった?待ってない」
林雪珊は画面から目をそらし、文字で返した。
「大丈夫よ。
用事があるわ。
じゃあね」そして急いで会話ウィンドウを閉じると、少年の姿が消えた。
彼女はため息をついた。
「お前も馬鹿ね。
あの子は私たちのことなんて知らないんだから、緊張する必要ないでしょ」
林雪珊は眉をひそめた。
「秋羽はそんなに愚かじゃないわ。
この男は狡猾よ。
もし本当のことを知ったら、私たちが彼を騙してるのに気付いて恥ずかしい思いをするかもしれない……」
ソファ室では裸のままの秋羽が目を見開いた。
「何だって?見終わってそのままだったのか?残念だわ、まだ何も見えなかったんだぜ。
双乳が見えると思ってたのに……」
相手に裏切られたことで気分を害した秋羽は、QQから退出し、その日の終わりを迎えた。
江月楼は澜江のほとりにあり、百年以上の歴史を持つ。
清末時代に建てられたこの建物は木造で古風な佇まいを保ち、粗野だが堂々とした印象を与える。
現在は名だたる料理店として知られると同時に、近隣の城門楼や情緒ある通りと連携し観光地化され、絶え間なく観光客が訪れる。
朝早くから江月楼前には「本日貸切営業」と書かれた看板が立っていた。
正午近くになると曇り空の下、東西両側から車列が高速で近づいてくる。
その速度と態度は明らかに威圧的だった。
ホテル周辺に停車した車両群。
左側の編隊にはランドゥルーやハマーなどの5台のオフローダーが先頭を走り、その後ろに黒いベントレーと赤いフェラーリ、さらに5台のバンと2台の大型バスが続く。
ドアを開けたのは黒シャツの男たちで約100人ほど。
ベントレーより出たのは江陽道の実力者・楚涼霸。
彼はサングラスをかけ、冷厳な表情だった。
その娘楚雲萱はフェラーリから降りてきた。
紫髪碧眼という特徴的な容姿ながら、Tシャツとジーンズにチェックシャツを羽織る普段着だが、その美しさは目を奪う。
彼女は華やかさの中にどこか無垢な雰囲気を漂わせていた。
右側の編隊は黄河オフローダー3台が先頭で、その後に黒いメルセデス600と青空色ランボルギーニ、銀灰色ホンダ車が続き、さらに10数台のバンや中型バスが続く。
降りてきたのは赤Tシャツに「聞氏国際」と書かれた男たちで約150人。
その中にはメルセデスから現れた瘦せた男性もいた。
茶色の円形水晶眼鏡と山羊髭を持ち、占い師のような外見だが、実質江陽道のもう一人の実力者・聞老七だった。
ランボルギーニからは27-8歳の男が降りてきた。
180cm近い体格で墨色軍緑パンツと黒クロスバックに陸戦靴を履き、腕には凶悪な青龍のタトゥー。
これが聞老七の甥・聞印天。
省都の王者武術学校出身で叔父の応援に来ていた。
ホンダ車から雄叫びのような声がした。
「おやじ、あの男は楚涼霸だぜ。
黒道の大物さ」
聞印天は一瞬だけ相手を見た後視線を逸らし、高身長で美しい女性を目撃すると「うわあ」と声を上げた。
「この辺りの小地方にこんな美人がいるなんて予想外だぜ」
「お兄ちゃん、その子は誰?」
と聞慕白(ホンダ車から現れた雄叫び男)が尋ねる。
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