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第十五話 遺訓
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経言は隆景に呼ばれ、元長が休む堂に入った。
「兄上、加減はいかがですか」
床に臥せる元長は目を閉じ、寝ているかのように静かだった。
或いは寝ていたのかもしれない。
静かに歩み寄り、隆景と共に座す。
「加減は……悪い……
もう……起き上がる事も叶わぬ……」
弱々しく掠れた声だ。
「何を弱気な事を申される」
「左衛門佐(隆景)様……」
「うむ」
まるで助けを求める様な呼びかけに、隆景は一つ返事をした。
「よいか又次郎。
今日、儂や安芸中納言様(輝元)や大和大納言様、黒田殿が来たのは、ただの見舞いなどではない。
少輔次郎が呼んだのだ。
其方も気付いているかもしれぬが、残念ながら少輔次郎は、近く日頼様や随浪院様の元へ参る。
少輔次郎がそれを悟った」
経言は黙って聞く。
薄々は勘付いていた
兄の死期が近づいている事を。
それを気取られぬよう、努めて明るく振る舞ってきた。
家中の者を不安にさせまい、兄を励まそうとの思いで。
しかしこの時、全てを理解した。
輝元、隆景が見舞いに来た時に、席を外すように言われた理由。
あの場で話されたのは吉川家の後事。
その後羽柴秀長、黒田孝高が時を合わせて来訪したのはその了承を得る為。
重い話になるのは間違いない。
だが経言は妙に思った。
この場に次兄の元棟が呼ばれていない。
そして隆景の次の言葉がその答えだった。
「又次郎、吉川家はお主が継ぐのだ」
「何と」
経言は思わず大きな声を上げた。
「何故です。
次兄の少輔三郎(元棟)がおるではありませぬか」
異を唱える経言に、隆景は涼しげに返す。
「なんだ、嫌か。
かつて所領が不満で、勝手に小笠原の養子に出ようとした癖に。
それよりも遥かに多い吉川家の所領が得られるのだぞ」
先刻長政に自嘲気味に話した、自身のうつけ話を持ち出されて経言は言葉を詰まらせた。
「いや、あれは……若気の至りと申しますか……
それに吉川本家と小笠原家では石高だけでなく、家の意味と重さが違いすぎます……」
そんな弁明を無視して、隆景は話を続ける。
「まず、これはもう既に決定した事と心得よ。
少輔三郎は、気は強いが体は弱く、胆力に欠ける。
そして何より一番の理由は、其方は他の者が聞けぬ声を聞ける」
最後の理由に、経言は身を強張らせた。
「吉川家は毛利庶流の筆頭。
其方が言う通り、重いものだ。
だからこそ其方なのだ。
知勇は言うに及ばず、果断なる胆力が必要だ」
だが経言は異を唱える。
「いやいや、なればこそ何故儂なのでござりましょうか。
幼き頃よりうつけと叱責されてきた儂に、その様な重責を担わせては、お家が潰れまする」
言葉早く、語気強く拒む経言に、隆景は涼しい顔で戯れて言う。
「言う通りだ。
諸手を預ける大和大納言に対して、脇差しで応える者を当主にしてはお家は潰れるであろうな」
経言は思わずうめき声を発した。
「見ておられたのですか……
あ、あれは……」
経言は賢明に言い訳を探す。
しかし自身でも無自覚な行動に、言い訳が見つからない。
だが隆景は顔色一つ変えずに言葉を続ける。
「よい。
いや、よくはないのだが、今この場ではよしとしよう」
隆景が何を言いたいのか分からず戸惑っていると、それまで黙っていた元長が弱々しく笑った。
「そんな事をしたのか……
いっそ斬ってしまえば……よかったのにのう……」
すると隆景が苦笑した。
「其方ら兄弟は……」
だがすぐに隆景の表情が厳しくなる。
「先年の四国攻め、此度の戦役で西国の戦火は、一旦は治まる事となる。
が、天下の全てが治まったわけではない。
東国には多くの火種が燻っており、それによっては毛利家も再度動かねばならぬだろう。
そもそも関白の治世は、自ら火種を探しだし、炙りだし、それらを屈服させる所から始まっている。
これは我ら毛利が標榜してきた治世とは相反するものだ。
今の毛利があるのは自国の臣民を護り、外敵を打ち払った結果の産物に過ぎない。
今や所領は百万石を越えるが、望んで外へ攻め入り、奪い、領国を拡げたものではない。
にも関わらず今や毛利は関白の手足となり、四国、九州ではその先鋒の如き働きだ。
東国の動向次第では、その動きは変わらぬだろう」
「ま、待ってくだされ」
ここで経言が隆景を遮る。
「それと儂が吉川を継ぐ事の関係性が見えてきませぬ。
日頼様の遺訓の事を申されているのであれば、儂も重々承知しております。
そして今、関白に従属している毛利は、ある意味ではその遺訓に従っおりましょう。
何の心配がありましょうか」
生前の元就は有名な『三子教訓状』を始めとして、多くの教訓を子や家臣団に遺していた。
その中の一つに『天下を競望せず』がある。
尼子氏を滅ぼして中国地方の覇者となった折に、これ以上の勢力拡大を望まない意志を明らかにしたのだ。
当初弱小国人領主に過ぎなかった毛利家は、大内、尼子の両雄に挟まれ、常に侵攻の憂き目に合っていた。
その外敵を打ち払い、滅ぼして拡がった領土は、臣民を護り、憂いを断った結果の産物でしかない。
当時既に老齢に達した自身、子や孫(主に輝元)の器量、そして畿内で急速に台頭してきた織田信長の存在を警戒しての訓戒とも言われる。
そしてこれが元就の遺訓として毛利家に浸透していった。
経言の問いに隆景は表情を変えずに諭す。
「左様。
しかし天下を望む関白の先鋒として武功を上げる。
この状態が戒めを忘れさせる。
そして今は良くとも、やがて天下が収まった時、この石高が関白の警戒を生む。
あるいは二心を抱き、毛利を担ごうとする者も現れる。
その甘言に惑えば、必ずや破滅が待っている。
つまり天下を望む関白に従いながら、天下を望まず毛利を導く。
今後の毛利には、相反する正と奇を解する者が必要となるのだ」
経言はそれでも納得しない。
「いやいや、それであれば尚の事、儂ではならぬでしょう。
それこそ大納言様に脇差で応えようとした男ですぞ。
まさに毛利を破滅させようとした男でございますぞ」
「それ位の一癖ある豪胆な者でなければ、甘言、佞言を断つことは出来ぬ。
これからの毛利を護るのは尼子や大内の様に、攻め入ってくる外敵からではない。
甘言弄して擦り寄ってくる外患と、日頼様の遺訓を忘れてその甘言に踊る内患なのだ。
清廉実直なだけでは務まらん。
少輔三郎はうつけではないが、性格が素直過ぎる」
経言は反論せずに口をつぐんだ。
「それにこれは少輔次郎からの推挙でもある。
既に安芸の上様はもとより、官兵衛殿からの賛同もあり、大和大納言様からの承認も得られておる」
経言は観念したように天井を見上げた。
「又次郎、童子に言って白湯を寄越させよ」
隆景に言われ、経言は重い足取りで堂を出た。
「兄上、加減はいかがですか」
床に臥せる元長は目を閉じ、寝ているかのように静かだった。
或いは寝ていたのかもしれない。
静かに歩み寄り、隆景と共に座す。
「加減は……悪い……
もう……起き上がる事も叶わぬ……」
弱々しく掠れた声だ。
「何を弱気な事を申される」
「左衛門佐(隆景)様……」
「うむ」
まるで助けを求める様な呼びかけに、隆景は一つ返事をした。
「よいか又次郎。
今日、儂や安芸中納言様(輝元)や大和大納言様、黒田殿が来たのは、ただの見舞いなどではない。
少輔次郎が呼んだのだ。
其方も気付いているかもしれぬが、残念ながら少輔次郎は、近く日頼様や随浪院様の元へ参る。
少輔次郎がそれを悟った」
経言は黙って聞く。
薄々は勘付いていた
兄の死期が近づいている事を。
それを気取られぬよう、努めて明るく振る舞ってきた。
家中の者を不安にさせまい、兄を励まそうとの思いで。
しかしこの時、全てを理解した。
輝元、隆景が見舞いに来た時に、席を外すように言われた理由。
あの場で話されたのは吉川家の後事。
その後羽柴秀長、黒田孝高が時を合わせて来訪したのはその了承を得る為。
重い話になるのは間違いない。
だが経言は妙に思った。
この場に次兄の元棟が呼ばれていない。
そして隆景の次の言葉がその答えだった。
「又次郎、吉川家はお主が継ぐのだ」
「何と」
経言は思わず大きな声を上げた。
「何故です。
次兄の少輔三郎(元棟)がおるではありませぬか」
異を唱える経言に、隆景は涼しげに返す。
「なんだ、嫌か。
かつて所領が不満で、勝手に小笠原の養子に出ようとした癖に。
それよりも遥かに多い吉川家の所領が得られるのだぞ」
先刻長政に自嘲気味に話した、自身のうつけ話を持ち出されて経言は言葉を詰まらせた。
「いや、あれは……若気の至りと申しますか……
それに吉川本家と小笠原家では石高だけでなく、家の意味と重さが違いすぎます……」
そんな弁明を無視して、隆景は話を続ける。
「まず、これはもう既に決定した事と心得よ。
少輔三郎は、気は強いが体は弱く、胆力に欠ける。
そして何より一番の理由は、其方は他の者が聞けぬ声を聞ける」
最後の理由に、経言は身を強張らせた。
「吉川家は毛利庶流の筆頭。
其方が言う通り、重いものだ。
だからこそ其方なのだ。
知勇は言うに及ばず、果断なる胆力が必要だ」
だが経言は異を唱える。
「いやいや、なればこそ何故儂なのでござりましょうか。
幼き頃よりうつけと叱責されてきた儂に、その様な重責を担わせては、お家が潰れまする」
言葉早く、語気強く拒む経言に、隆景は涼しい顔で戯れて言う。
「言う通りだ。
諸手を預ける大和大納言に対して、脇差しで応える者を当主にしてはお家は潰れるであろうな」
経言は思わずうめき声を発した。
「見ておられたのですか……
あ、あれは……」
経言は賢明に言い訳を探す。
しかし自身でも無自覚な行動に、言い訳が見つからない。
だが隆景は顔色一つ変えずに言葉を続ける。
「よい。
いや、よくはないのだが、今この場ではよしとしよう」
隆景が何を言いたいのか分からず戸惑っていると、それまで黙っていた元長が弱々しく笑った。
「そんな事をしたのか……
いっそ斬ってしまえば……よかったのにのう……」
すると隆景が苦笑した。
「其方ら兄弟は……」
だがすぐに隆景の表情が厳しくなる。
「先年の四国攻め、此度の戦役で西国の戦火は、一旦は治まる事となる。
が、天下の全てが治まったわけではない。
東国には多くの火種が燻っており、それによっては毛利家も再度動かねばならぬだろう。
そもそも関白の治世は、自ら火種を探しだし、炙りだし、それらを屈服させる所から始まっている。
これは我ら毛利が標榜してきた治世とは相反するものだ。
今の毛利があるのは自国の臣民を護り、外敵を打ち払った結果の産物に過ぎない。
今や所領は百万石を越えるが、望んで外へ攻め入り、奪い、領国を拡げたものではない。
にも関わらず今や毛利は関白の手足となり、四国、九州ではその先鋒の如き働きだ。
東国の動向次第では、その動きは変わらぬだろう」
「ま、待ってくだされ」
ここで経言が隆景を遮る。
「それと儂が吉川を継ぐ事の関係性が見えてきませぬ。
日頼様の遺訓の事を申されているのであれば、儂も重々承知しております。
そして今、関白に従属している毛利は、ある意味ではその遺訓に従っおりましょう。
何の心配がありましょうか」
生前の元就は有名な『三子教訓状』を始めとして、多くの教訓を子や家臣団に遺していた。
その中の一つに『天下を競望せず』がある。
尼子氏を滅ぼして中国地方の覇者となった折に、これ以上の勢力拡大を望まない意志を明らかにしたのだ。
当初弱小国人領主に過ぎなかった毛利家は、大内、尼子の両雄に挟まれ、常に侵攻の憂き目に合っていた。
その外敵を打ち払い、滅ぼして拡がった領土は、臣民を護り、憂いを断った結果の産物でしかない。
当時既に老齢に達した自身、子や孫(主に輝元)の器量、そして畿内で急速に台頭してきた織田信長の存在を警戒しての訓戒とも言われる。
そしてこれが元就の遺訓として毛利家に浸透していった。
経言の問いに隆景は表情を変えずに諭す。
「左様。
しかし天下を望む関白の先鋒として武功を上げる。
この状態が戒めを忘れさせる。
そして今は良くとも、やがて天下が収まった時、この石高が関白の警戒を生む。
あるいは二心を抱き、毛利を担ごうとする者も現れる。
その甘言に惑えば、必ずや破滅が待っている。
つまり天下を望む関白に従いながら、天下を望まず毛利を導く。
今後の毛利には、相反する正と奇を解する者が必要となるのだ」
経言はそれでも納得しない。
「いやいや、それであれば尚の事、儂ではならぬでしょう。
それこそ大納言様に脇差で応えようとした男ですぞ。
まさに毛利を破滅させようとした男でございますぞ」
「それ位の一癖ある豪胆な者でなければ、甘言、佞言を断つことは出来ぬ。
これからの毛利を護るのは尼子や大内の様に、攻め入ってくる外敵からではない。
甘言弄して擦り寄ってくる外患と、日頼様の遺訓を忘れてその甘言に踊る内患なのだ。
清廉実直なだけでは務まらん。
少輔三郎はうつけではないが、性格が素直過ぎる」
経言は反論せずに口をつぐんだ。
「それにこれは少輔次郎からの推挙でもある。
既に安芸の上様はもとより、官兵衛殿からの賛同もあり、大和大納言様からの承認も得られておる」
経言は観念したように天井を見上げた。
「又次郎、童子に言って白湯を寄越させよ」
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