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第2章
零れ落ちるのは
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頬が熱い。まともに前を見る事ができない。ハンスを見るのが、傍に居るのが辛いと言ってあんなに拒絶していたのに・・・・私は喜んでしまっている。ハンスに手を握られている。それだけの事でこんなにも。
私の右手を、ハンスの節くれだった手が包んでいる。大きなその手に繋がれ、胸の鼓動が高鳴る。バクバクと音を立てる。呼吸の仕方を忘れそう。
「お嬢様。申し訳ございません。」
「えっと・・・・ハンス。それは何に対して?」
じっとこちらを見つめてくるハンス。至近距離から見つめられ、どぎまぎと狼狽える。謝られても、一体何に対してなのかわからないわ。私の七年間の想いに対して?好きな人がいるから諦めてくれって事かしら?
「あ・・・・ちゃんと、振って下さったのね。私の事を・・・・。今まで歯牙にもかけてくれなかったから・・・・辛いけど嬉しいわ。ありがとう。時間はかかるかもしれない・・・・というか、貴方を諦める事はできそうにもないけれど、その・・・・貴方とルビアナの仲を、邪魔だけはしないようにするから・・・・貴方を想う事だけは、許してくれるかしら。」
ジワリと涙が浮かぶ。ああ。私ったらここ数日で、本当に涙脆くなってしまっていますわ。此処で泣いてしまったら、ハンスを困らせてしまうのに。
溢れ出そうになる涙を、ハンスが胸元からだしたハンカチで優しく拭いますわ。ううっ。だから、優しくなんてしないで下さる?思慕がまた募るじゃありませんの!私を想うなら、好感度を下げるのが本当の優しさですのよ!この節操なしの優男!!優しさの大安売りなんて褒められたものではなくってよ!この八方(そこそこ)美人!!
「お嬢様。ですから、私とルビアナ嬢はなんでもありませんって。」
ため息を混じらせハンスが告げますわ。
「何をどう勘違いなさって恋仲だと思われたのですか。・・・・っと言いたいところですが、思い込みの激しいお嬢様に、そのような勘違いをさせてしまった私の行動が悪かったのだと反省しております。」
反省している。そう言いますけれど、思い込み激しい。とか遠回しに私の事を詰っていません事?微妙に私を責めてません?
「それに・・・・レオニダスの事を結果的にお嬢様一人に押し付けてしまった事を後悔しています。先程の謝罪は、それらの件についての謝罪です。」
そう言って深々と頭を下げますわ。
勘違い。
私の勘違い?
それは・・・・
「ハンス。」
「はい。お嬢様。」
「貴方・・・・ルビアナと付き合ってないの?」
「はい。勿論です。」
さらりと当然のように返される言葉。琥珀の瞳が私を真っ直ぐ見つめる。
「ハンス。」
「なんですか?お嬢様。」
ゴクリと唾を飲み込み、ゆっくりと口にする。この言葉を肯定されるのは・・・・怖い。けれど・・・・確認をしないと、前に進めない。
「貴方、ルビアナが好きでしょう?」
恐る恐る。尋ねる。
ハンスの目を見る勇気が持てなくて、視線は足元へと移る。
私の頭越しに、ハンスの大きなため息が零れ、抑揚のない声が降ってきた。
「ええ。好きですよ。私はルビアナ嬢が好きです。」
私の右手を、ハンスの節くれだった手が包んでいる。大きなその手に繋がれ、胸の鼓動が高鳴る。バクバクと音を立てる。呼吸の仕方を忘れそう。
「お嬢様。申し訳ございません。」
「えっと・・・・ハンス。それは何に対して?」
じっとこちらを見つめてくるハンス。至近距離から見つめられ、どぎまぎと狼狽える。謝られても、一体何に対してなのかわからないわ。私の七年間の想いに対して?好きな人がいるから諦めてくれって事かしら?
「あ・・・・ちゃんと、振って下さったのね。私の事を・・・・。今まで歯牙にもかけてくれなかったから・・・・辛いけど嬉しいわ。ありがとう。時間はかかるかもしれない・・・・というか、貴方を諦める事はできそうにもないけれど、その・・・・貴方とルビアナの仲を、邪魔だけはしないようにするから・・・・貴方を想う事だけは、許してくれるかしら。」
ジワリと涙が浮かぶ。ああ。私ったらここ数日で、本当に涙脆くなってしまっていますわ。此処で泣いてしまったら、ハンスを困らせてしまうのに。
溢れ出そうになる涙を、ハンスが胸元からだしたハンカチで優しく拭いますわ。ううっ。だから、優しくなんてしないで下さる?思慕がまた募るじゃありませんの!私を想うなら、好感度を下げるのが本当の優しさですのよ!この節操なしの優男!!優しさの大安売りなんて褒められたものではなくってよ!この八方(そこそこ)美人!!
「お嬢様。ですから、私とルビアナ嬢はなんでもありませんって。」
ため息を混じらせハンスが告げますわ。
「何をどう勘違いなさって恋仲だと思われたのですか。・・・・っと言いたいところですが、思い込みの激しいお嬢様に、そのような勘違いをさせてしまった私の行動が悪かったのだと反省しております。」
反省している。そう言いますけれど、思い込み激しい。とか遠回しに私の事を詰っていません事?微妙に私を責めてません?
「それに・・・・レオニダスの事を結果的にお嬢様一人に押し付けてしまった事を後悔しています。先程の謝罪は、それらの件についての謝罪です。」
そう言って深々と頭を下げますわ。
勘違い。
私の勘違い?
それは・・・・
「ハンス。」
「はい。お嬢様。」
「貴方・・・・ルビアナと付き合ってないの?」
「はい。勿論です。」
さらりと当然のように返される言葉。琥珀の瞳が私を真っ直ぐ見つめる。
「ハンス。」
「なんですか?お嬢様。」
ゴクリと唾を飲み込み、ゆっくりと口にする。この言葉を肯定されるのは・・・・怖い。けれど・・・・確認をしないと、前に進めない。
「貴方、ルビアナが好きでしょう?」
恐る恐る。尋ねる。
ハンスの目を見る勇気が持てなくて、視線は足元へと移る。
私の頭越しに、ハンスの大きなため息が零れ、抑揚のない声が降ってきた。
「ええ。好きですよ。私はルビアナ嬢が好きです。」
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