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番外編~年末行事~
おおっ。掃除とクルシミマス。
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番外編です。
まったりとした気分で読んでいただけますと幸いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「たまちゃーん。」
「なんじゃ?アル。」
にこにこと笑いながら、アルが近づいてきた。
頭に頭巾。口元は、布で覆い、手と腰には、はたき、魔セイ棒(細かな所の汚れも絡み取る、万能お掃除棒)、歯ブラシに雑巾、洗剤etc.…
「完全武装じゃな。似合っておるぞ。」
いや。悲しい程似合っておらぬ。この格好じゃとこやつの唯一の武器…タラシ性能が機能停止してまうのぉ。色気半減。ヨンブンノイチじゃ。
「何かの罰ゲームか?」
「いやーそれがさ。セイの奴【そろそろ働きなさい!このただ飯喰らいが!】って切れちゃってさー。何かやってます。役に立ってます的なアピールをそろそろした方がいいかなーなんて(笑)」
「おお。それで、掃除か。殊更な心掛けじゃな。」
うむ。我が家では、【働かざる者、食うべからず】じゃからな。これまで、セイがこやつに切れなかったのが逆にびっくりじゃ。
「アピールだよアピール。やってますよーって適当に見せるだけ。出来る男ってのは、最低限の労力で最高の結果を勝ち取るもんだぜ?」
おおっ…サボる気満々でわないか。流石アル!ぶれないな!キメ顔で最低な事をほざきよる!
「それに、大体、掃除なんて雑務…俺にやらせるとかセイは、鬼か。この格好なんだよ。俺の魅力が半減…どころか十分の1だわ。」
はーヤレヤレだぜぇ。っと両手を肩辺りであげ、肩を竦める。
「真面目にやる気は、ないのか?」
「ないよー。掃除する必要ないじゃん。そんなのセイの魔法でぱぱっとやらせればいい。」
「むー。しかし、セイにばかりやらせるのはどうかと思うぞ?」
「おや?たまちゃん。悪女らしくないね。その発言。悪女ってのは、その魅力で男を顎で使い、嫌な雑務をやらせるもんだよ?」
「むむっ。確かにそうなのじゃが…。」
「だからさー。たまちゃんもサボろうよ。四角い部屋を適当にまぁるく掃いちゃえばいいんだってー。小姑じゃあるまいし、つつつと埃をつついたりとか、流石にセイもしないだろ?」
「むぅ。そう言って儂もサボらせて、セイに見つかった時の怒りを半減させる気じゃな?」
いや、その手には乗らぬぞ。いつもいつも、アルに乗せられる儂ではない。儂は、ちょろくなどないのじゃ!
大体、手抜きがバレれば、おやつがなくなるでわないか!今日は、ワッフルじゃぞ!ハチミツと生クリームの黄金比が美しいワッフルなのじゃ!
「サボるなら、1人でサボれ。儂を巻き込むでない。」
つーんとアルを無視し、儂は自分の持ち場でせっせと続きに戻る。儂、別に掃除嫌いじゃないしな。汚れた所をゴシゴシして…綺麗になった瞬間とか、嬉しいでわないか。なんとも言えぬ喜びが、胸の内から涌き出てくるというに。
「えー。たまちゃんノリわるーい。」
「煩いのじゃ。それに、不真面目な悪い子には、サターンさんの恐怖が待っておるのじゃぞ?」
そう。今日はクルシミマスなのじゃ。よゐこには、サターンさんがプレゼントを。悪い子には、恐怖をギフトしてくれる。当然よゐこな儂は、サターンさんが素敵なプレゼントを枕元に届けてくれておる。
まぁ、世が荒れていた時期は、サターンさんも大変だったのか、プレゼントなどなかったがの。
「あー。クルシミマスか。民間行事ねー。俺もお姉ちゃんの元にサターンのかっこして…ごふっ!!」
「なーにーをーサボってるんですか?」
怒気を纏いながら、セイがあらわれた。
「…いや。…セイ。いきなり魔弾を打つのやめろよ。しかも正確に鳩尾狙うとか…。」
「貴方が、サボってる上に余計な事を口にするからです。」
「余計な事?ああ、サターンさんの事か此処ではセイがさた…がフッ!!」
「お黙りなさい。その口…二度と開かぬよう、縫い付けて差し上げてもいいんですよ?アル?」
おおっ。またも正確に鳩尾に魔弾を…。流石天才魔導師。
「下らぬ事を喋ってないで、さっさと手と足と足りない頭を働かせなさい。」
「ふぇ~ぃ。」
「なんですか、その気の抜けた返事は!今宵貴方の枕元に、サターンさんの恐怖をもたらして差し上げましょうか?」
「いや。どうせ枕元にもたらされるなら、ナイスバディな金髪美女で…ンギャ!!」
「セイ…そうぽんぽん殴っては、アルの頭がもっと残念な事になるかと思うぞ?」
「そうそう。暴力反対!ってたまちゃん?俺の頭が残念って!ちょっと!」
「顔ぐらいしか、長所がないでわないか。」
「酷っ!ご主人様酷っ!傷付いたんで、仮病で寝込むから、あと宜しく!」
「堂々と仮病と言いきるんじゃありません!このお馬鹿!」
「あー。頭痛でお腹が痛いー。立ってられないー。」
「えっ?大丈夫か?アル?気分がすぐれないのであれば、休んでよいぞ。後は儂が…」
「たまもさん。早速騙されてどうするんですか…」
「えーほんとだって。ほら、お腹が痛くてグーグー鳴ってる。」
「頭痛じゃなかったんですか。それにそれは、お腹が空いただけでしょ。」
「バレたか。」
この、怠ける為に使う労力を掃除に使えば、あっという間に終わる気がするんじゃがなー。
「はぁ。一度休憩にしましょう。お腹が空いてるなら、動きも悪くなりますしね。」
ため息を混じらせ、セイが言う。
「待ってました!もー俺、働き過ぎてペコペコなんだよな!」
「貴方は、何もしてないじゃありませんか!」
「いや、したよ。ちょこっとは。うん。」
「この、隅にたまる埃はなんなのですか!?ちょっと!家具も退けずにしましたね!椅子の下にも埃が!!」
「…たまちゃん。」
「なんじゃ?」
「小姑怖い。」
「誰が小姑ですか、誰が…」
「アル…お主は、一言も二言も余計じゃと思うぞ?」
◇◇◇
その日の夜。
儂の枕元には、サターンさんから新しい手編みの手袋とマフラーが届けられた。
アルには…その…恐怖が降臨したらしい。
翌日の朝、いつも騒がしいアルが
「怖い…サターン…無理…怖い…やめて…すね毛…アゴヒゲ…」
っとぶつくさ呟いておったからな…。
セイは、その様子を満足そうに見て笑っておった。
うん。メリークルシミマス!なのじゃ。
まったりとした気分で読んでいただけますと幸いです。
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「たまちゃーん。」
「なんじゃ?アル。」
にこにこと笑いながら、アルが近づいてきた。
頭に頭巾。口元は、布で覆い、手と腰には、はたき、魔セイ棒(細かな所の汚れも絡み取る、万能お掃除棒)、歯ブラシに雑巾、洗剤etc.…
「完全武装じゃな。似合っておるぞ。」
いや。悲しい程似合っておらぬ。この格好じゃとこやつの唯一の武器…タラシ性能が機能停止してまうのぉ。色気半減。ヨンブンノイチじゃ。
「何かの罰ゲームか?」
「いやーそれがさ。セイの奴【そろそろ働きなさい!このただ飯喰らいが!】って切れちゃってさー。何かやってます。役に立ってます的なアピールをそろそろした方がいいかなーなんて(笑)」
「おお。それで、掃除か。殊更な心掛けじゃな。」
うむ。我が家では、【働かざる者、食うべからず】じゃからな。これまで、セイがこやつに切れなかったのが逆にびっくりじゃ。
「アピールだよアピール。やってますよーって適当に見せるだけ。出来る男ってのは、最低限の労力で最高の結果を勝ち取るもんだぜ?」
おおっ…サボる気満々でわないか。流石アル!ぶれないな!キメ顔で最低な事をほざきよる!
「それに、大体、掃除なんて雑務…俺にやらせるとかセイは、鬼か。この格好なんだよ。俺の魅力が半減…どころか十分の1だわ。」
はーヤレヤレだぜぇ。っと両手を肩辺りであげ、肩を竦める。
「真面目にやる気は、ないのか?」
「ないよー。掃除する必要ないじゃん。そんなのセイの魔法でぱぱっとやらせればいい。」
「むー。しかし、セイにばかりやらせるのはどうかと思うぞ?」
「おや?たまちゃん。悪女らしくないね。その発言。悪女ってのは、その魅力で男を顎で使い、嫌な雑務をやらせるもんだよ?」
「むむっ。確かにそうなのじゃが…。」
「だからさー。たまちゃんもサボろうよ。四角い部屋を適当にまぁるく掃いちゃえばいいんだってー。小姑じゃあるまいし、つつつと埃をつついたりとか、流石にセイもしないだろ?」
「むぅ。そう言って儂もサボらせて、セイに見つかった時の怒りを半減させる気じゃな?」
いや、その手には乗らぬぞ。いつもいつも、アルに乗せられる儂ではない。儂は、ちょろくなどないのじゃ!
大体、手抜きがバレれば、おやつがなくなるでわないか!今日は、ワッフルじゃぞ!ハチミツと生クリームの黄金比が美しいワッフルなのじゃ!
「サボるなら、1人でサボれ。儂を巻き込むでない。」
つーんとアルを無視し、儂は自分の持ち場でせっせと続きに戻る。儂、別に掃除嫌いじゃないしな。汚れた所をゴシゴシして…綺麗になった瞬間とか、嬉しいでわないか。なんとも言えぬ喜びが、胸の内から涌き出てくるというに。
「えー。たまちゃんノリわるーい。」
「煩いのじゃ。それに、不真面目な悪い子には、サターンさんの恐怖が待っておるのじゃぞ?」
そう。今日はクルシミマスなのじゃ。よゐこには、サターンさんがプレゼントを。悪い子には、恐怖をギフトしてくれる。当然よゐこな儂は、サターンさんが素敵なプレゼントを枕元に届けてくれておる。
まぁ、世が荒れていた時期は、サターンさんも大変だったのか、プレゼントなどなかったがの。
「あー。クルシミマスか。民間行事ねー。俺もお姉ちゃんの元にサターンのかっこして…ごふっ!!」
「なーにーをーサボってるんですか?」
怒気を纏いながら、セイがあらわれた。
「…いや。…セイ。いきなり魔弾を打つのやめろよ。しかも正確に鳩尾狙うとか…。」
「貴方が、サボってる上に余計な事を口にするからです。」
「余計な事?ああ、サターンさんの事か此処ではセイがさた…がフッ!!」
「お黙りなさい。その口…二度と開かぬよう、縫い付けて差し上げてもいいんですよ?アル?」
おおっ。またも正確に鳩尾に魔弾を…。流石天才魔導師。
「下らぬ事を喋ってないで、さっさと手と足と足りない頭を働かせなさい。」
「ふぇ~ぃ。」
「なんですか、その気の抜けた返事は!今宵貴方の枕元に、サターンさんの恐怖をもたらして差し上げましょうか?」
「いや。どうせ枕元にもたらされるなら、ナイスバディな金髪美女で…ンギャ!!」
「セイ…そうぽんぽん殴っては、アルの頭がもっと残念な事になるかと思うぞ?」
「そうそう。暴力反対!ってたまちゃん?俺の頭が残念って!ちょっと!」
「顔ぐらいしか、長所がないでわないか。」
「酷っ!ご主人様酷っ!傷付いたんで、仮病で寝込むから、あと宜しく!」
「堂々と仮病と言いきるんじゃありません!このお馬鹿!」
「あー。頭痛でお腹が痛いー。立ってられないー。」
「えっ?大丈夫か?アル?気分がすぐれないのであれば、休んでよいぞ。後は儂が…」
「たまもさん。早速騙されてどうするんですか…」
「えーほんとだって。ほら、お腹が痛くてグーグー鳴ってる。」
「頭痛じゃなかったんですか。それにそれは、お腹が空いただけでしょ。」
「バレたか。」
この、怠ける為に使う労力を掃除に使えば、あっという間に終わる気がするんじゃがなー。
「はぁ。一度休憩にしましょう。お腹が空いてるなら、動きも悪くなりますしね。」
ため息を混じらせ、セイが言う。
「待ってました!もー俺、働き過ぎてペコペコなんだよな!」
「貴方は、何もしてないじゃありませんか!」
「いや、したよ。ちょこっとは。うん。」
「この、隅にたまる埃はなんなのですか!?ちょっと!家具も退けずにしましたね!椅子の下にも埃が!!」
「…たまちゃん。」
「なんじゃ?」
「小姑怖い。」
「誰が小姑ですか、誰が…」
「アル…お主は、一言も二言も余計じゃと思うぞ?」
◇◇◇
その日の夜。
儂の枕元には、サターンさんから新しい手編みの手袋とマフラーが届けられた。
アルには…その…恐怖が降臨したらしい。
翌日の朝、いつも騒がしいアルが
「怖い…サターン…無理…怖い…やめて…すね毛…アゴヒゲ…」
っとぶつくさ呟いておったからな…。
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うん。メリークルシミマス!なのじゃ。
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