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第四章 二人の結婚式
【第43話:セシリア、ドレス選びの裏側】
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「……はあああああああああああ……」
わたくしは、誰もいない部屋でため息をついておりました。
目の前には、ずらりと並んだドレスの下絵と生地の見本。
それは、それはもう、どれも素晴らしい品ばかりで――
それだけに、どれも決め手に欠けてしまうという、苦しさ。
「白一色といっても、こんなに種類があるなんて……」
その時、下地を持って来てくださったアン・ミカエラ・ド・ブランシュ様の言葉を思い出しました。
「白って1色やと思ってへん? ちゃうねん、
白にも200色あんねんで!!」
「ミルクホワイトにパールホワイト、アイボリーホワイトにスノーホワイト…」
「ほんで、ベールホワイトに、オフホワイト、シャイニーホワイトやろ?」
「せやから、“ただの白”なんて、ありえへんのよ!!」
「人も同じ、同じように見えて、それぞれの“白さ”があるんやから」
とおっしゃっておりましたが確かにミルキーホワイトにスノーホワイト、シャンパンホワイトにパールホワイト。
どれも少しずつ色が違って、素材が違って、光の当たり方まで違って……。
(しかも、デザインの雰囲気もバラバラで……)
ロイヤル系、クラシック系、フェアリー系、モダン系――
着る人の雰囲気を引き出す魔法のようなドレスたち。
でも、わたくしは、そこで立ち止まってしまった。
(……わたくしは、いったい、どの“わたくし”を選びたいのかしら?)
公爵夫人としての威厳を持った姿?
格式ある式にふさわしい、重厚なドレス?
カイル様の隣に立つにふさわしい、誇り高き者としての一着?
それとも――
ふと、視線の端に、ひときわ繊細なレースが施されたドレスが映る。
背中に流れるようなリボンと、軽やかなシフォンの袖。
少しだけ肩が出る、けれどいやらしくはない、優しいライン。
それは、クラリスが一度だけ「これはセシリア様の雰囲気にぴったりです」と勧めてくれたドレスだった。
――“あの人が見たら、なんて言うかしら”と、最初に思ったドレス。
(……そうですわ。わたくし、“彼に見せたい”と思ったのは、これでしたわ)
胸の奥で、ふわりと何かがほどけた気がした。
わたくしは、そっと立ち上がり、そのドレスの前に歩み寄った。
そして、決意するように――その布に、そっと触れた。
―試着室の鏡の前に、そっと立つ。
少し冷たい床の上、裾を引くドレスがふわりと広がって――
わたくしは、ゆっくりと自分の姿を見つめた。
(……これが、わたくし?)
淡くきらめくレース。
肌の色を引き立てるような、ほんのりとした艶。
動くたびにふわりと揺れる袖と、軽やかなシルエット。
派手ではないけれど、やさしい雰囲気を持つ一着。
「……綺麗……ですわ」
誰に言うでもなく、ぽつりとつぶやく。
「……それは、セシリア様が美しいからですわよ」
鏡越しに、クラリスがそっと微笑んだ。
「このドレス、最初にお見せした時から思っておりました。きっと“閣下の隣に立ちたい”という気持ちを、誰よりも素直に映してくれる一着だと」
「……わたくし、そんなに分かりやすいかしら?」
「ええ、分かりやすいくらい、素直ですわ」
その言葉に、思わず笑ってしまった。
(そうですわね……きっと、わたくしは、彼の前では“わかりやすい”女なのかもしれませんわ)
クラリスが、ハンカチで目元を押さえながら言う。
「……閣下も、きっと息を飲まれるでしょうね」
その言葉が、まっすぐ胸に届いて――
わたくしは、そっと鏡の中の“彼に見せたいわたくし”に微笑みかけた。
「……そうだったら、嬉しいですわね」
◇
「――閣下、セシリア様から書類のお届けです」
クラリスの声に応じて、扉の向こうから低く「通せ」という返答が返る。
わたくしは、いつものように静かに執務室の扉を開けた。
けれど、今日は――ほんの少し、特別だった。
なぜなら今、わたくしは式で着る予定のドレスと同じ型の仮縫いドレスをまとっている。
本命の一着は、式当日まで“秘密”にしておくと決めたのだけれどドレス姿を見て頂きたくて。
「書類をお持ちしましたわ。式場への追加の招待状についてです」
カイル様は視線を処理中の書類から外さずわたくしの処理を受け取られました。
いつものように淡々と手を伸ばして黙ってページをめくる。
だけど――彼の目が、途中でふと止まった気がした。
(……あら?)
視線が、わたくしに戻る。
そして、じっと、しばらく見つめられる。
「……ドレスか?」
「ええ。けれどこれは仮のものですわ。本番までは、カイル様にも見せません。――わたくしの、ささやかな“わがまま”でございます」
そう言うと、カイル様の目が一瞬、わずかに細められた。
「……理由は?」
「だって――」
微笑んで、わたくしはそっと言った。
「そのとき、“本当の花嫁”として、あなたの前に立ちたいのですもの」
少しだけ沈黙が流れた後、カイル様は目を伏せて静かに頷いた。
「……わかった。そのとき、ちゃんと見よう」
その声が、なんだかとても、優しかった。
ふと手元に視線を戻すと、彼の指がほんの少しだけ震えている気がして――
わたくしは思わず、くすっと笑ってしまった。
(本番まで、どうぞ楽しみにしていてくださいませね、カイル様)
約束のその日まで、あと少し。
わたくしの心は、そっと踊っていた。
わたくしは、誰もいない部屋でため息をついておりました。
目の前には、ずらりと並んだドレスの下絵と生地の見本。
それは、それはもう、どれも素晴らしい品ばかりで――
それだけに、どれも決め手に欠けてしまうという、苦しさ。
「白一色といっても、こんなに種類があるなんて……」
その時、下地を持って来てくださったアン・ミカエラ・ド・ブランシュ様の言葉を思い出しました。
「白って1色やと思ってへん? ちゃうねん、
白にも200色あんねんで!!」
「ミルクホワイトにパールホワイト、アイボリーホワイトにスノーホワイト…」
「ほんで、ベールホワイトに、オフホワイト、シャイニーホワイトやろ?」
「せやから、“ただの白”なんて、ありえへんのよ!!」
「人も同じ、同じように見えて、それぞれの“白さ”があるんやから」
とおっしゃっておりましたが確かにミルキーホワイトにスノーホワイト、シャンパンホワイトにパールホワイト。
どれも少しずつ色が違って、素材が違って、光の当たり方まで違って……。
(しかも、デザインの雰囲気もバラバラで……)
ロイヤル系、クラシック系、フェアリー系、モダン系――
着る人の雰囲気を引き出す魔法のようなドレスたち。
でも、わたくしは、そこで立ち止まってしまった。
(……わたくしは、いったい、どの“わたくし”を選びたいのかしら?)
公爵夫人としての威厳を持った姿?
格式ある式にふさわしい、重厚なドレス?
カイル様の隣に立つにふさわしい、誇り高き者としての一着?
それとも――
ふと、視線の端に、ひときわ繊細なレースが施されたドレスが映る。
背中に流れるようなリボンと、軽やかなシフォンの袖。
少しだけ肩が出る、けれどいやらしくはない、優しいライン。
それは、クラリスが一度だけ「これはセシリア様の雰囲気にぴったりです」と勧めてくれたドレスだった。
――“あの人が見たら、なんて言うかしら”と、最初に思ったドレス。
(……そうですわ。わたくし、“彼に見せたい”と思ったのは、これでしたわ)
胸の奥で、ふわりと何かがほどけた気がした。
わたくしは、そっと立ち上がり、そのドレスの前に歩み寄った。
そして、決意するように――その布に、そっと触れた。
―試着室の鏡の前に、そっと立つ。
少し冷たい床の上、裾を引くドレスがふわりと広がって――
わたくしは、ゆっくりと自分の姿を見つめた。
(……これが、わたくし?)
淡くきらめくレース。
肌の色を引き立てるような、ほんのりとした艶。
動くたびにふわりと揺れる袖と、軽やかなシルエット。
派手ではないけれど、やさしい雰囲気を持つ一着。
「……綺麗……ですわ」
誰に言うでもなく、ぽつりとつぶやく。
「……それは、セシリア様が美しいからですわよ」
鏡越しに、クラリスがそっと微笑んだ。
「このドレス、最初にお見せした時から思っておりました。きっと“閣下の隣に立ちたい”という気持ちを、誰よりも素直に映してくれる一着だと」
「……わたくし、そんなに分かりやすいかしら?」
「ええ、分かりやすいくらい、素直ですわ」
その言葉に、思わず笑ってしまった。
(そうですわね……きっと、わたくしは、彼の前では“わかりやすい”女なのかもしれませんわ)
クラリスが、ハンカチで目元を押さえながら言う。
「……閣下も、きっと息を飲まれるでしょうね」
その言葉が、まっすぐ胸に届いて――
わたくしは、そっと鏡の中の“彼に見せたいわたくし”に微笑みかけた。
「……そうだったら、嬉しいですわね」
◇
「――閣下、セシリア様から書類のお届けです」
クラリスの声に応じて、扉の向こうから低く「通せ」という返答が返る。
わたくしは、いつものように静かに執務室の扉を開けた。
けれど、今日は――ほんの少し、特別だった。
なぜなら今、わたくしは式で着る予定のドレスと同じ型の仮縫いドレスをまとっている。
本命の一着は、式当日まで“秘密”にしておくと決めたのだけれどドレス姿を見て頂きたくて。
「書類をお持ちしましたわ。式場への追加の招待状についてです」
カイル様は視線を処理中の書類から外さずわたくしの処理を受け取られました。
いつものように淡々と手を伸ばして黙ってページをめくる。
だけど――彼の目が、途中でふと止まった気がした。
(……あら?)
視線が、わたくしに戻る。
そして、じっと、しばらく見つめられる。
「……ドレスか?」
「ええ。けれどこれは仮のものですわ。本番までは、カイル様にも見せません。――わたくしの、ささやかな“わがまま”でございます」
そう言うと、カイル様の目が一瞬、わずかに細められた。
「……理由は?」
「だって――」
微笑んで、わたくしはそっと言った。
「そのとき、“本当の花嫁”として、あなたの前に立ちたいのですもの」
少しだけ沈黙が流れた後、カイル様は目を伏せて静かに頷いた。
「……わかった。そのとき、ちゃんと見よう」
その声が、なんだかとても、優しかった。
ふと手元に視線を戻すと、彼の指がほんの少しだけ震えている気がして――
わたくしは思わず、くすっと笑ってしまった。
(本番まで、どうぞ楽しみにしていてくださいませね、カイル様)
約束のその日まで、あと少し。
わたくしの心は、そっと踊っていた。
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