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廻・最終話
トモちゃんのお土産 2
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家族が「トモちゃん」と離れてから3年。
自宅宛てに、小包が届く・・・。
両親はその送り主を見た時、言葉を失ったという。
送り主の欄には「トモちゃん」の本名が書かれていた。
どんな恨み節の籠った品が送られてきたのか。
想像するだけでも恐ろしかったという。
しかし、小包の中の物は
両親の懸念とは裏腹に、小さな招き猫の貯金箱だった。
そして、添えられた手紙にはこう綴られていた。
「この貯金箱は、施設のイベントで日帰り旅行に行った時に買いました。
家族みんなを守ってくれるように、中にはお守りが入っています。
貯金箱だけど・・・お金は入れちゃダメよ?
また家族みんなに会える日を楽しみにしています。」
この手紙をみた両親は、先ほどまで抱いていた不信感に
大きな罪悪感を持ったという。
自分たちの教育が至らなかったばかりに、娘を手放し
剰え、送られてきた品物に嫌悪を抱くなど・・・。
トモちゃんが送ってきたという「招き猫」は玄関に飾られる事となる。
・・・その凡そ一か月後の事だった・・・。
父親が、原因不明の体調不良により急逝した。
医師の調べで、心不全で亡くなっていた事は分かったものの・・・。
その兆候などは一切見られなかった。
休日、家族で出かけたショッピング。
その最中に、父親は貧血の様な症状を訴え、顔面蒼白のままベンチで休んでいた。
母とユウちゃんが買い物を終え、父の居るベンチへ戻るが
父はその時・・・すでに亡くなっていた。
その事を悔やんだ母は、自身を責め続け
とうとう「鬱」を発症し、自宅から一歩も出なくなった。
「あの時、救急車を呼んでいれば・・・。」
それが母の口癖になってしまった。
そして、その言葉は
まるで自分も責められて居るかのように感じたユウちゃんは
母との時間を極力避け、兄を頼り連絡をするようになっていた。
実家の惨状を聞きつけた兄は、すぐに様子を見に来てくれたそうだ。
「うわ!なんだこの家!気持ちわりぃな!」
玄関扉を開けて開口一番に出た言葉がソレだったという。
見慣れたはずの実家。
居心地は良い場所のはず・・・。
にも拘らず、玄関から漏れる「湿った空気」が喉元を締め付けるような感覚に襲われた。
機能しなくなった家庭。
奥に進むにつれ、明るみになるゴミ屋敷と化した我が家。
「お兄ちゃん、ゴメンネ。私一人じゃもう、限界・・・。」
今にも消え入りそうな、妹の慟哭を聞き
彼はひどく後悔した。
父の葬儀に参列した際
彼は、薄々気付いていたのだ。
落ち込み、やつれて居る母と
その横で、何かを言いたげだった妹の顔。
だが、彼は知らなかった。
自身が恐れ「実家」から逃げる様に飛び出した理由の「トモちゃん」が
更生施設に預けられたことを・・・。
それ故に、葬儀の場で「気付いていた」にも拘わらず「見ないフリ」を決め込んだ。
・・・その結果が・・・「惨状」である。
彼はきっと、人生でこの上ない程の絶望感に襲われた事だろう・・・。
自宅宛てに、小包が届く・・・。
両親はその送り主を見た時、言葉を失ったという。
送り主の欄には「トモちゃん」の本名が書かれていた。
どんな恨み節の籠った品が送られてきたのか。
想像するだけでも恐ろしかったという。
しかし、小包の中の物は
両親の懸念とは裏腹に、小さな招き猫の貯金箱だった。
そして、添えられた手紙にはこう綴られていた。
「この貯金箱は、施設のイベントで日帰り旅行に行った時に買いました。
家族みんなを守ってくれるように、中にはお守りが入っています。
貯金箱だけど・・・お金は入れちゃダメよ?
また家族みんなに会える日を楽しみにしています。」
この手紙をみた両親は、先ほどまで抱いていた不信感に
大きな罪悪感を持ったという。
自分たちの教育が至らなかったばかりに、娘を手放し
剰え、送られてきた品物に嫌悪を抱くなど・・・。
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・・・その凡そ一か月後の事だった・・・。
父親が、原因不明の体調不良により急逝した。
医師の調べで、心不全で亡くなっていた事は分かったものの・・・。
その兆候などは一切見られなかった。
休日、家族で出かけたショッピング。
その最中に、父親は貧血の様な症状を訴え、顔面蒼白のままベンチで休んでいた。
母とユウちゃんが買い物を終え、父の居るベンチへ戻るが
父はその時・・・すでに亡くなっていた。
その事を悔やんだ母は、自身を責め続け
とうとう「鬱」を発症し、自宅から一歩も出なくなった。
「あの時、救急車を呼んでいれば・・・。」
それが母の口癖になってしまった。
そして、その言葉は
まるで自分も責められて居るかのように感じたユウちゃんは
母との時間を極力避け、兄を頼り連絡をするようになっていた。
実家の惨状を聞きつけた兄は、すぐに様子を見に来てくれたそうだ。
「うわ!なんだこの家!気持ちわりぃな!」
玄関扉を開けて開口一番に出た言葉がソレだったという。
見慣れたはずの実家。
居心地は良い場所のはず・・・。
にも拘らず、玄関から漏れる「湿った空気」が喉元を締め付けるような感覚に襲われた。
機能しなくなった家庭。
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「お兄ちゃん、ゴメンネ。私一人じゃもう、限界・・・。」
今にも消え入りそうな、妹の慟哭を聞き
彼はひどく後悔した。
父の葬儀に参列した際
彼は、薄々気付いていたのだ。
落ち込み、やつれて居る母と
その横で、何かを言いたげだった妹の顔。
だが、彼は知らなかった。
自身が恐れ「実家」から逃げる様に飛び出した理由の「トモちゃん」が
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それ故に、葬儀の場で「気付いていた」にも拘わらず「見ないフリ」を決め込んだ。
・・・その結果が・・・「惨状」である。
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