骸行進

メカ

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警官の友人「荻野(仮名)」の話

年末特集 「めでたいはずが・・・。」

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これは、私の友人「荻野」の元に、自首してきた男の話だそうです。

話は4年前。
年末、荻野は署での勤務でした。
署内でも、年明けムード一色となり
何事も無ければ、定時で上がれるだろう。と皆で話していたそうです。
所が、年末に警官が税金泥棒。とはいかず
お昼を越えた辺りから、通報などが入り署内は慌ただしく動き始めたそうです。

荻野の元にも、一本の電話が・・・。
それが「自首をしたがる男」の電話だったそうです。

その男は、少しの間を置いて、署に出頭し、話を伺う事に・・・。

「数か月前、自宅近くのスーパーで万引きをした。」

男はそう語ったそうです。
この時、荻野は不思議に思ったそうです。
警官と言う立場もあり、不謹慎ではありますが「万引き程度で出頭?」と疑問に思ったそうです。

所が・・・
男の本当の出頭理由は

「夢枕にある老婆が立つようになった。」

事が切っ掛けだそうです。

男は、最初
その老婆には見覚えが無かったと言います。
しかし、日を越えるごとに、老婆の出現頻度は数を増し
最初は一月に一回程度だった老婆の出現が
出頭当初には、二日に一回の頻度まで増えていたそうです。

そして、男はとうとう睡眠不足などがたたり、我慢できず出頭した。との事でした。

・・・ですが、皆さん。
不思議に思いませんか?
この時点で、夢枕に立つ老婆と万引きの因果関係ははっきりしません。
なのに、男は出頭してきた・・・。

荻野はその点について、直球で男に聞いたそうです。
すると、男はこう語りました。

「なぜかは、分からない。でも、老婆の夢を見た後決まって万引きを思い出し後悔するようになった。」

しかし、そんな些細な事を気にしていては、事が進まない為
男は、その時点で「窃盗」で送検されました。

きっと、神様、仏様が
年明け前の懺悔を、最後のチャンスとして与えてくれたのだろう。
男にもそう諭し、安堵から涙する男を宥めていたそうです。

この時は、荻野も
「こんな奇跡みたいな事、あるんだなぁ。」程度の認識だったそうです。

この話を聞いて、私も
「良い話で終わりそうだな。」と感心していました。

が・・・しかし・・・。

実は、そのスーパーでは、老婆が亡くなっていました。
しかも・・・
男が万引きをしたその日に。

もっと最悪なのは、老婆の死因が、脳挫傷。
頭を打った事が原因でした。
ではなぜ、老婆がそんな亡くなり方をしたのか・・・。

万引きをした男が逃げる際に、老婆を突き飛ばしていた事が
後から発覚したのです。
それは、目撃者・監視カメラ共々、証拠が残っていたそうです。

改めて、男には「窃盗」に加え、更なる刑罰が加わったそうです。

しかし・・・未だに男は老婆の夢に苦しまされているそうです・・・。
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