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葬儀業者「島さん(仮名)」の話。
避雷針
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これは、ある一家の話だそうだ。
葬儀屋の島さんから、私宛に一通の茶封筒が届いた。
封筒の中には便箋が三枚。
・私に、ある「一軒家」を共に訪ねて欲しい。という事。
・その一軒家に関わる切っ掛けとなった事故
・そして、その一軒家で覚えた違和感
などの内容が細かく記されていた。
その日、葬儀屋に一本の電話が届いた。
「実家の兄弟とその妻が亡くなってしまった。」というものであったそうだ。
依頼者は、亡くなった男性の弟であったという。
彼が言うには、実家が火事になったと連絡が入り駆けつけた所
家は全焼。家からは兄と兄嫁の遺体が見つかったという。
早速、葬儀の段取りについて話し合いとなったようだが
彼は「火葬はしない」との要望を出してきた。
無理もない。
火事で兄が亡くなっているのだ。
そこへ、追い打ちをかける様に火を扱うなど・・・心苦しい部分もある。
しかし、改めて葬儀の為、ご遺体に会わせて欲しい。と頼み
司法解剖がなされている病院へ。
そこで遺体と面会した島さんは絶句した。
殆ど原形を留めていない。
残っているのは骨だけだったそうだ。
これでは、火葬など行っても無駄だ。島さんもそう思わざるを得なかったそうだ。
だが、ここで島さんは一つの違和感を覚えた。
それを確かめる為、彼の実家を訪れたそうだ。
そして、その違和感は確信へと変わった。
島さんは、私に手紙を送り、その確信が本当に正しいのかを知りたかったそうだ。
家の跡地には、無数の声が響いていた。
慟哭・嗚咽・怒り・嘆き・憎悪
最早、誰一人の言葉すら、正確には聞き取れなかった事を覚えている。
島さんが違和感に思った事は、遺体にあった。
そもそも、家が全焼したとはいえ
火事で亡くなった人など、島さんは何度も対面している。
その殆どは、生前の面影を見る事ができるらしい。
だが、島さんが会った遺体は、ほとんど骨であり
生前の面影など辿れないものだったという。
しかも、肝心の実家の基礎は燃え残っていた。
最初は殺人を疑ったそうだが
警察の調べで、放火の線はないと判断が下った。
そして、その一家について調べた所。
言えは以前は、墓地の一部だったそうだ。
更に、亡くなった男女には
高校生になる娘が居た。
島さんが疑っていたのは、この家の立地。
つまり「墓地だったのでは?」と思ったのだそうだ。
島さんと共に、その娘に会い・・・私も確信した。
娘は、高校生になると同時に両親と反りが合わなくなり
半ば、勘当のような形で一人暮らしを始めたという。
その娘の周囲からも・・・聞こえるのだ。
あの無数の声が。
娘は小さな頃から、定期的に病気やケガなどで入院などを繰り返していたそうだ。
それを心配した母親は、定期的に安全祈願のお祓いに行かせていたという。
だが、まるで宗教一家のようなその体制に娘は嫌気が指していたのだという。
私の考える限り
この娘は憑依体質であり、あの家に居座っている者の念を吸い上げていたのだろう。
結果、娘が家に居る間は、家族に対しては何の被害も出なかった。
しかし、「避雷針」とも言えるこの娘が家を出てしまった事。
それが今回の被害を招いたのだろう。
私は、引き続き定期的にお祓いを受ける様、助言し
島さんと共に、彼女の元を後にした・・・。
葬儀屋の島さんから、私宛に一通の茶封筒が届いた。
封筒の中には便箋が三枚。
・私に、ある「一軒家」を共に訪ねて欲しい。という事。
・その一軒家に関わる切っ掛けとなった事故
・そして、その一軒家で覚えた違和感
などの内容が細かく記されていた。
その日、葬儀屋に一本の電話が届いた。
「実家の兄弟とその妻が亡くなってしまった。」というものであったそうだ。
依頼者は、亡くなった男性の弟であったという。
彼が言うには、実家が火事になったと連絡が入り駆けつけた所
家は全焼。家からは兄と兄嫁の遺体が見つかったという。
早速、葬儀の段取りについて話し合いとなったようだが
彼は「火葬はしない」との要望を出してきた。
無理もない。
火事で兄が亡くなっているのだ。
そこへ、追い打ちをかける様に火を扱うなど・・・心苦しい部分もある。
しかし、改めて葬儀の為、ご遺体に会わせて欲しい。と頼み
司法解剖がなされている病院へ。
そこで遺体と面会した島さんは絶句した。
殆ど原形を留めていない。
残っているのは骨だけだったそうだ。
これでは、火葬など行っても無駄だ。島さんもそう思わざるを得なかったそうだ。
だが、ここで島さんは一つの違和感を覚えた。
それを確かめる為、彼の実家を訪れたそうだ。
そして、その違和感は確信へと変わった。
島さんは、私に手紙を送り、その確信が本当に正しいのかを知りたかったそうだ。
家の跡地には、無数の声が響いていた。
慟哭・嗚咽・怒り・嘆き・憎悪
最早、誰一人の言葉すら、正確には聞き取れなかった事を覚えている。
島さんが違和感に思った事は、遺体にあった。
そもそも、家が全焼したとはいえ
火事で亡くなった人など、島さんは何度も対面している。
その殆どは、生前の面影を見る事ができるらしい。
だが、島さんが会った遺体は、ほとんど骨であり
生前の面影など辿れないものだったという。
しかも、肝心の実家の基礎は燃え残っていた。
最初は殺人を疑ったそうだが
警察の調べで、放火の線はないと判断が下った。
そして、その一家について調べた所。
言えは以前は、墓地の一部だったそうだ。
更に、亡くなった男女には
高校生になる娘が居た。
島さんが疑っていたのは、この家の立地。
つまり「墓地だったのでは?」と思ったのだそうだ。
島さんと共に、その娘に会い・・・私も確信した。
娘は、高校生になると同時に両親と反りが合わなくなり
半ば、勘当のような形で一人暮らしを始めたという。
その娘の周囲からも・・・聞こえるのだ。
あの無数の声が。
娘は小さな頃から、定期的に病気やケガなどで入院などを繰り返していたそうだ。
それを心配した母親は、定期的に安全祈願のお祓いに行かせていたという。
だが、まるで宗教一家のようなその体制に娘は嫌気が指していたのだという。
私の考える限り
この娘は憑依体質であり、あの家に居座っている者の念を吸い上げていたのだろう。
結果、娘が家に居る間は、家族に対しては何の被害も出なかった。
しかし、「避雷針」とも言えるこの娘が家を出てしまった事。
それが今回の被害を招いたのだろう。
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