骸行進

メカ

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視える友人「絢女」の話

長い一軒家 2

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絢女が「件の一軒家調査」の依頼を受け、現地へ向かう。

話には聞いていたものの、十数年以上放置されていた家は
無残な老朽化が目立つ形となっていた。

だが、山の一部に建つその家は
私有地でもあった事から、人為的に荒らされている様な形跡はなかったそうだ。

まず初めに、彼女は米山さんから借りた鍵で自宅の中へ入った。

文字通りの「古民家」というべきか
玄関は土間の様に、一団高く造られ、奥にキッチンが見える。
廊下の右側に扉があり、そこがリビングだ。
メインとなるリビングには、掘り炬燵があり
その奥に襖、和室という造りだ。

玄関から一本通った廊下の左側には
物置のスペースとトイレ、脱衣所・風呂が並ぶ。
最奥の暖簾をくぐり、キッチンに入ると
やや高めの位置に小窓があり、そこから光が入る造りだ。

・・・それ以外には「なにも無い」のだ。

外側から見ると、建物は正面から見て左へと延びているにも関わらず
其処へ通じる扉、通路は一切ない。

米山さんの弟は、裏手の枯れ井戸から地下を通り入る事が出来ると確認したそうだが
この時、絢女は直ぐには枯れ井戸に近付けなかったそうだ。

というのも、今回の調査は一人で行っていたそうだ。

本来であれば、米山さんと共に調査を行うハズだったのだが
実家を前にして、土壇場で米山さんは同行を拒否。
帰りの車の中で待つ事になったそうだ。

絢女も、玄関の前で10分程
裏手に行くかを迷っていた。

仮に「何かがあった場合」
助けを呼べない可能性もある。

そこで、絢女は一度
米山さんの待つ車まで戻り
これから枯れ井戸を調査する旨を伝え、20分で戻らなければ警察へ。
そう告げ、来た道を戻った。

「・・・あった。アレだ・・・。」

枯れ井戸は、厚さ5センチほどの板で蓋をされていた・・・。
幸い、そこまでの重さは感じず、女性一人の力でも開ける事は出来た。

井戸の一部から、竹で出来た簡易的な梯子が下ろされていたそうだ。

梯子を下りると深さは約5メートル程だったそうだ。
懐中電灯なしには先に進む事すらできない。
人一人がやっと通れるほどの小さな洞穴をゆっくりと進むと
またしても、竹の梯子が見えて来た。

・・・その梯子の上こそ、件のポイントである。
梯子の上には、四角い蓋の様な物が見え、押し上げて開く感じの造りだったそうだ。

ここまでの感想は、ただ一言
「気味が悪い」それに尽きるという。

「作為的な恐怖というか、誘導された感情と言うか。
とにかく、そのお爺ちゃんがなんでこんな事をしたのかって考えると
凄くもやもやする。」

後に絢女もそう語った。
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