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23話 灰の街
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「そこのコンビニに入れ!・・・急げぇ!」
ヤマさんの号令で皆一様に駆け足で手近なコンビニに逃げ込んだ。
それから間もなく、コンビニの窓から見える景色は一変した。
一面に広がったモヤ。
その色は灰色だ。
だが、その色も次第に光を失い闇へと変わる。
続いて、一行を恐怖させたのは
窓に打ち付けるゴルフボール大の噴石だった。
「おいおい、こんな所にまでこの規模の石が・・・。」
「ジョージ君!下がりなさい!窓が割れでもしたら一大事だぞ!」
「でも、ヤマさん!これ・・・あまりにも。」
「良いから!早く離れなさいって!」
ヤマさんは、後ろから強引にジョージの服を引き、下がらせた。
その噴石も、物の数分で大きさが小さくなり収まりを見せて来た。
だが、相変わらず灰のせいで視界は不良だった。
「あのぉ・・・。」
声を掛けて来たのはコンビニの店員であった。
「どうしたね、ニーチャン。」
「一体、何が・・・それに皆さんは・・・。」
「・・・富士山が噴火した。」
「・・・は?」
「聞こえんかったのか!富士山が噴火だ!」
「え・・・それでこんな事に・・・?」
店員も呆然の表情だ。
無理もない、富士山は静岡・山梨などに挟まれ埼玉からも距離は遠い。
ソレがこの有り様だ。
近場の県であればいざ知らず。
距離の離れた埼玉が噴煙に巻き込まれるなど、誰が想像できようか。
「噴火が一過性の物であれば、ここまで噴煙が酷い事にならず
上空に霧散するはずだった。だが、この状況から察するに
富士山の火山は・・・まだ噴火している!」
「そ、それで・・・皆さんは一体・・・。」
「なに、ただのホームレス集団だ。」
「・・・。」
その言葉を聞いた瞬間、店員の顔色は変わった。
状況を問いたい困惑顔から、別の生き物を見る様な顔色に・・・。
『またか。』
俺はそう心の中で呟きながら、ジョージの横に並んだ。
「どうした?航君。」
「・・・いえ。別に。」
「まぁ、言いたい事は察してるが・・・。」
「おい、ニーチャン。バイトか?」
「え・・・えぇ、そうですが。」
「店長は?」
「今日は居ません。」
「ほかに責任者は?」
「バイトリーダーが奥に・・・。」
「呼んでくれ。」
ジョージと航が外を眺めている間に、ヤマさんはレジカウンターで店員と話す。
恐らくは今後についての話し合いをするのだろう。
「藤崎さ~ん。」
「どしたー、三村君。」
「外、スゲェ事になってます。で、責任者呼んでくれって言われてるんですけど。」
「分かった。すぐ行く。」
パソコン作業を中断し、男がレジカウンターに姿を現した。
「自分が、今日の現場監督の藤崎です。どうされましたか?」
「藤崎さん?よろしく。折り入って相談があってね。まずはホレ。外見てくれよ。」
ヤマさんが指さした窓の外。
男はその変貌に口を開けたまま放心していた。
ヤマさんの号令で皆一様に駆け足で手近なコンビニに逃げ込んだ。
それから間もなく、コンビニの窓から見える景色は一変した。
一面に広がったモヤ。
その色は灰色だ。
だが、その色も次第に光を失い闇へと変わる。
続いて、一行を恐怖させたのは
窓に打ち付けるゴルフボール大の噴石だった。
「おいおい、こんな所にまでこの規模の石が・・・。」
「ジョージ君!下がりなさい!窓が割れでもしたら一大事だぞ!」
「でも、ヤマさん!これ・・・あまりにも。」
「良いから!早く離れなさいって!」
ヤマさんは、後ろから強引にジョージの服を引き、下がらせた。
その噴石も、物の数分で大きさが小さくなり収まりを見せて来た。
だが、相変わらず灰のせいで視界は不良だった。
「あのぉ・・・。」
声を掛けて来たのはコンビニの店員であった。
「どうしたね、ニーチャン。」
「一体、何が・・・それに皆さんは・・・。」
「・・・富士山が噴火した。」
「・・・は?」
「聞こえんかったのか!富士山が噴火だ!」
「え・・・それでこんな事に・・・?」
店員も呆然の表情だ。
無理もない、富士山は静岡・山梨などに挟まれ埼玉からも距離は遠い。
ソレがこの有り様だ。
近場の県であればいざ知らず。
距離の離れた埼玉が噴煙に巻き込まれるなど、誰が想像できようか。
「噴火が一過性の物であれば、ここまで噴煙が酷い事にならず
上空に霧散するはずだった。だが、この状況から察するに
富士山の火山は・・・まだ噴火している!」
「そ、それで・・・皆さんは一体・・・。」
「なに、ただのホームレス集団だ。」
「・・・。」
その言葉を聞いた瞬間、店員の顔色は変わった。
状況を問いたい困惑顔から、別の生き物を見る様な顔色に・・・。
『またか。』
俺はそう心の中で呟きながら、ジョージの横に並んだ。
「どうした?航君。」
「・・・いえ。別に。」
「まぁ、言いたい事は察してるが・・・。」
「おい、ニーチャン。バイトか?」
「え・・・えぇ、そうですが。」
「店長は?」
「今日は居ません。」
「ほかに責任者は?」
「バイトリーダーが奥に・・・。」
「呼んでくれ。」
ジョージと航が外を眺めている間に、ヤマさんはレジカウンターで店員と話す。
恐らくは今後についての話し合いをするのだろう。
「藤崎さ~ん。」
「どしたー、三村君。」
「外、スゲェ事になってます。で、責任者呼んでくれって言われてるんですけど。」
「分かった。すぐ行く。」
パソコン作業を中断し、男がレジカウンターに姿を現した。
「自分が、今日の現場監督の藤崎です。どうされましたか?」
「藤崎さん?よろしく。折り入って相談があってね。まずはホレ。外見てくれよ。」
ヤマさんが指さした窓の外。
男はその変貌に口を開けたまま放心していた。
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