公爵令嬢に転生した…俺…。

真條 沙織

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6 お友達

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学院の授業は、一般教養がメインで、レベルは小学校か?

算数とかダリィと思っていたら、ちょこちょこ間違ってたりするw

授業の合間の休憩時間に、仲の良い令嬢が集まってキャッキャしているのを見て、前世の学校と大差ないなと思った。

教室は映画やらで良く見る、生徒の席が扇形に並んでおり、教師を見下ろす感じ、大学の教室ってイメージかな。

貴族の子が通う場所で、生徒数は少ないのでフロア自体は広く作られてないが、無駄に豪華に見える。

そして、王子の婚約者であり、公爵家の者が特定の令嬢達と仲良くしていると、いつの間にか派党とか言われてたりする。
そんな理由もあり、周囲から常に1歩引いた付き合いをしてきた。
早い話がゼクシアには貴族令嬢の友達が1人も居ないのだ。


「アーレンツ様、お時間宜しいでしょうか?」

「どぅなさいました?ガイゼル様。」


(ビビったぁ、俺に話しかけるとか度胸あるな、この子たしか、男爵家のマシル・ガイゼル…だったかな?小柄でマロンブラウン?の髪に薄いブラウンの瞳、茶色推しか?)


「あ、私などがお声掛けをして不快になられましたよね、申し訳ございませんでした。」


(おい、話しかけといて何それw ゼクシアって皆からどう見られてんだ?)


「あの…もしかして私、皆様に嫌われているのでしょうか…。」

「いえ!!けしてそのようなことは!!(>_<)」

「…では、どうぞ。」


(なんでビビってんの?顔は超絶美人だけど怖くないと思うのだが?)


「はい、では失礼して。以前、アーレンツ様のお店へ伺ってみたのですが、とても素敵なお店でした、お値段も高くなく、私でも買えるのが嬉しかったです(。>▽<。)」

「あの店は、街の人をターゲットにしていますので、あまりに高いと売れないんですよね。少し高目ですけど。」

「さすがに皆様のようにドレスまでは買えないのですが、店で売っている服が可愛いので大好きなんです - ̗̀ (˶ 'ᵕ'˶)  ̖́-」


(ホントに好きそうだな、この子は良い子なのかな?)


「有難うございます、あれは私がデザインしたのをベースに、店の針子達がアレンジした物なんですよ。」

「アーレンツ様がデザインされたのですか?(〇o〇)」

「元は私ですが、もう原型も残してない物も有りますかね(^‐^)」


(前世の記憶から俺好みの服を再現してるだけなんだがw)


「生地や針子に拘らなければ、価格を抑えたドレスも作れるのではないでしょうか。」

「針子、ですか?」

「要相談で、熟練の針子ではなく、見習いが作る事で、お客様のオーダーしたドレスで経験を積ませて頂く代わりに価格を抑える。もちろん熟練針子が指導しながらですので、ドレスを裏返さなければ分かりませんよ。」

「見た目は熟練の針子が作った物と変わらないのでしょうか?」

「じっくり見れば違う部分は有るでしょうが、ちゃんとしたドレスですよ?私も見習いが作った服やドレスを着ますしね。」

「そぅなんですか!?」

「この学院の制服がそうですよ、分からないでしょ?」


(めっちゃ見てるw)


「確かに見習いが作ったとは思えない仕上がりですね。」

「練習で作った制服ですので、裏返せばホラ。」

「あ、なんだか…雑?」

「型紙から上手く切るのが難しいらしいですよ(^^)」

「見た目は綺麗なので、裏を気にしなければ問題ありませんね。」

「制作過程で裏生地は修正してますし、あまり服の裏って気にならないですよ?」

「今度お店に行ってみます(๑•̀ㅂ•́)و」

「実験台になりに来ましたって言ってあげて下さいw」


なかなか楽しい時間を過せたとご機嫌なゼクシアさんです。

その後もマシルとは話すようになり、お互い名前で呼び合うぐらいに仲良くなった。

休日には2人で店へ行って、熟練針子の着せ替え人形になったり、見習い針子の作った奇抜な服を着て、針が残ってて刺さったりと、楽しい日々を送っていた。

そんなある日、マシルが全身ずぶ濡れで教室に入ってきた。


「マシル様!?」

「…ごきげんよう…ゼクシア様。」

「ごきげんようぢゃねぇよ、着替えるから来て!!」


ゼクシアの部屋へ連れて行き、マシルを着替えさせ、シャンテにお茶を出してもらった。


「少しは落ち着いたかな?」

「お見苦しい所をお見せして申し訳ございません…。」

「何があった?」

「…私が…ゼクシア様とお近付きになるのが気に入らないと、何か企んでるのではと…言われまして…。」


(前世のイジメから考えたら、まだ水ぶっかけるだけで可愛いもんだが、ゼクシアと仲良くしたら気に入らないのか、そうか。)


「それは誰かな?」

「それは、もう良いです。」

「言うなって言われたんだな?」

「…。」

「そうか、次にマシルを狙う時まで待てって事か、確実に潰してやるよ。」

「あ、あの、ゼクシア様…。」

「ごめんねマシル、ちょっと囮になってもらうからね。」

「え…。」

「ゼクシア様、お怒りなのは分かりますが、言葉をお気を付け下さい。それと、ガイゼル様を名前で呼び捨てにされてますよ。」

「あ。ごめん。」

「いえ、むしろソレでお願いします(>▽<)♪」

「そうなん?じゃ、遠慮なく。」



━━━━━━━━━━━


ゼクシアさん、キレたら素の男が出ましたよ~。




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