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しおりを挟むマーミルが旧街に住むらしい。
マーミル»「この街に住むには、どこに行けば良いのでしょうか?部屋を借りるにしても仕事が無さそうで家賃とか高いと払えないかもなので…」
ユーリ»「あ、それね、旧街に住むんなら、ある程度の制限はあるけど、空いてる所なら何処に住んでも良い事にしてるの。新街と違って旧街は衛兵なんかが巡回しないんで気に入った場所に勝手に住めるよ?」
マーミル»「えッ!?じゃ今 寝泊まりしてる部屋そのまま住んで良いって事ですかッ!?」
ユーリ»「国が指定してある建物以外なら良いよ?」
マーミル»「友人にロズグランデは宿屋が無いから、その辺の空き家で寝泊まりしたって聞いて驚いてたんですが、それで良かったんですね、ドキドキしてたんですよ、勝手に寝泊まりしてるので。」
ユーリ»「旧街に居る人達は、今の所みんな家賃や税なんか払ってないよ、お肉も勝手に食べていいしね。」
マーミル»「この肉は無料支給なんですか?」
ユーリ»「これね、毎日ロズの兵士が魔獣を狩ってきて食べてるのよ、食糧難対策の延長?みたいな?」
マーミル»「これ魔獣なんですか?さっき食べさせてもらいましたけど、凄く美味しかったです、魔獣って美味しいんですね。」
ユーリ»「ロズの魔獣だけらしいよ?私は他のを食べた事ないから知らないけど、好んで食べない味らしい。」
ブリギット»「死ぬより食べる感じです、ですがロズの肉はステリアラ王都で売っている肉より美味しいです。」
マーミル»「そんなに違うものなんですか?」
アンゼリカ»「ステリアラ王都の肉は食用に育てられた家畜なので食べられますが、以前に食べた魔獣は泣きながら食べる感じでした。」
ユーリ»「そんなに?」
ラナ»「魔獣なんて普通は食べようと思わないですよ、誰かさんのムチャぶりから始まった焼肉ですが、反響は凄かったです。」
ユーリ»「あれは、みんなが不味いって言うんで、ソースの味で誤魔化せないかと思ってやってみたのよ。お肉そのものが変わるとは思ってなかったわよ。」
ラナ»「たまには突発性無計画病も役に立ちますね。」
ユーリ»「お…おぉ…。」
確かに無計画で思い付きだったから何も言えない…。
ユーリ»「人も増えてきたし、そろそろ商会の店をだそうかな?」
ラナ»「まさかイリエ衆に店番させないでしょうね?」
ユーリ»「うッ ダメか…。」
ラナ»「騎士に店番とかアホですか?既に1軒任せてるのに、もう1軒はさすがに。」
マーミル»「店番する人が居ないなら、私したいです。」
ユーリ»「あんま売れないと思うよ?暇だよ多分?」
マーミル»「私ロズ商会で働きたかたったんですよ、でも競争率が激しくて店も1軒しかないので雇ってもらえなかったんですよ。」
ユーリ»「給金あんま良くないよ?むしろ本店に比べたら悪いかも…。」
マーミル»「それって、ステリアラ王都に住む為の物価がロズグランデより高いのと、税金を払わないと街から追い出されるから給金が良いんですよ、それ差し引いたら変わらないと思いますよ?夜には肉も食べられますし。」
けっこうグイグイ自分を売り込んでくるな、ならば採用してやろうじゃないの?
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