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Chapter1:「タイトルコール」
Part1:「TS&ゲーム世界転移なオチの無い話」
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彼の名は未知 星図。
べつに特筆した所はない、そろそろ三十路のおっさんの年齢の成人男性。
趣味はゲーム実況動画、特に音声合成ソフトを用いたゲーム実況やTRPGリプレイ動画が好みだ。
それまでは見る専門であった星図だが、しかし好きな動画投稿者の方々に影響されて、日に日に沸いて来る欲求を抑えらなくなり。
ついに自分でも動画作成に挑戦する事にしたのだ。
実況プレイに選んだゲームは。今も夢中の、海外製であるファーストパーソン形式を取るロールプレイングゲーム。
――〝ザ・ダウンワールド・レジェンドⅤ〟。
科学と魔法が交錯し、しかし荒廃してしまった世界を旅するゲームだ。
そして実況に使用するのは、最推しの音声合成ソフトキャラクター。
――〝路宵郷 もか〟。
イメージキャラクターの姿は、茶髪の長めのショートカットの映える、少し一匹狼気質のような雰囲気の美少女。
そしてそのソフトにより調整されて紡ぎ奏でられる声は、大変にパワフルでそして人を魅了するもの。
その最推しキャラクターのソフトが先日手元に届き。同時に環境も整えた。
そして迎えた、明日明後日は休日となる仕事上がりの夜。
いよいよ星図は、自身も音声合成ソフトの実況動画投稿者となるべく。その作業の一歩を始めようと――
おもてたんだが――
「――気づいたら、そのゲーム世界に入り込んでしまっていた」
それは星図の言葉。
何を言っているんだと皆思うだろう。
分かっている。しかしそう思っているのは彼自身も同じだ。
そしてしかし、驚くべきはそれに留まらなかった。
「これ……マジか……?」
星図の視線と意識は目の前に向いている。
目の前は何か半透明のスクリーンが、大きな姿鏡のサイズでSFチックに投影されている。
そこに映るは――一人の美少女だ。
少し長めの、鮮やかな青髪が眩しい大変な美少女。
格好は女学生の制服を模したような、しかし同時にアイドルのようなイメージを受ける服装。
言ってしまうと、お胸は少しつつましい……
そしてだ。
星図が自分の体を動かしてみれば、スクリーンに映る美少女はそれを反映してか、まったく同じ動きをするではないか。
さらに、星図が自身の身体に視線を落とせば。
そこに見えるはその美少女と同じ衣装、いや同じ身体。そして自身の意思によって動く手足は、しかし自身のものではなくそのスクリーンの美少女と同一のもの。
そう、その美少女は――星図自身であったのだ。
「やっぱり俺自身なのか――」
訝しみながらも、その事実を漠然とだが確認して言葉を零す星図。
その声は、その紡がれ聞こえる声色は。何人をも魅了してしまいそうな大変な美麗なものだ。
「――〝美惑 星宇宙〟……これがこの子、いや俺の名前か」
そしてまた投影されるスクリーンに目を移せば、その端にそんな名称が記述されている。他にはステータスのような記述や数値も一緒に見える。
どうにもそれこそがこの美少女――いや星図自身らしい。
そしてそのステータス画面も、気づけばよく見知ったもの。
それは他でもない実況しようとしていた洋ゲー、ザ・ダウンワールド・レジェンドⅤのウィンドウであった。
「――どぅひひ。マスターかわいいねぇっ♡」
そんな諸々に気づきつつある星図――以降は星宇宙――に向けて。
背後横より透る美麗な声で、しかし反した気持ち悪い台詞が寄越されたのはその時。
星宇宙が振り向きそこに見えたのは、茶髪が映え。青色ブレザーの女子高生制服姿に身を纏う、一見は一匹狼風の美少女。
その美少女こそ、星宇宙の最も推し合成音声ソフトキャラクターの――路宵郷 もか、だ。
その、もか――以降見やすさの関係上、モカと表記――は。
しかし一匹狼系美少女の容姿に反した、いやらしさ丸出しの顔で星宇宙を見ているではないか。
「……モカ……それよりマジなんだな?ここが、TDWL5(ザ・ダウンワールド・レジェンドⅤ)の世界だって――?」
その見た目美少女のモカする、しかしヤラしいおっさんムーヴを白い目で見つつ。
その自分をマスターと呼ぶモカに向けて、星宇宙はそんな尋ねる言葉を紡いだ――
べつに特筆した所はない、そろそろ三十路のおっさんの年齢の成人男性。
趣味はゲーム実況動画、特に音声合成ソフトを用いたゲーム実況やTRPGリプレイ動画が好みだ。
それまでは見る専門であった星図だが、しかし好きな動画投稿者の方々に影響されて、日に日に沸いて来る欲求を抑えらなくなり。
ついに自分でも動画作成に挑戦する事にしたのだ。
実況プレイに選んだゲームは。今も夢中の、海外製であるファーストパーソン形式を取るロールプレイングゲーム。
――〝ザ・ダウンワールド・レジェンドⅤ〟。
科学と魔法が交錯し、しかし荒廃してしまった世界を旅するゲームだ。
そして実況に使用するのは、最推しの音声合成ソフトキャラクター。
――〝路宵郷 もか〟。
イメージキャラクターの姿は、茶髪の長めのショートカットの映える、少し一匹狼気質のような雰囲気の美少女。
そしてそのソフトにより調整されて紡ぎ奏でられる声は、大変にパワフルでそして人を魅了するもの。
その最推しキャラクターのソフトが先日手元に届き。同時に環境も整えた。
そして迎えた、明日明後日は休日となる仕事上がりの夜。
いよいよ星図は、自身も音声合成ソフトの実況動画投稿者となるべく。その作業の一歩を始めようと――
おもてたんだが――
「――気づいたら、そのゲーム世界に入り込んでしまっていた」
それは星図の言葉。
何を言っているんだと皆思うだろう。
分かっている。しかしそう思っているのは彼自身も同じだ。
そしてしかし、驚くべきはそれに留まらなかった。
「これ……マジか……?」
星図の視線と意識は目の前に向いている。
目の前は何か半透明のスクリーンが、大きな姿鏡のサイズでSFチックに投影されている。
そこに映るは――一人の美少女だ。
少し長めの、鮮やかな青髪が眩しい大変な美少女。
格好は女学生の制服を模したような、しかし同時にアイドルのようなイメージを受ける服装。
言ってしまうと、お胸は少しつつましい……
そしてだ。
星図が自分の体を動かしてみれば、スクリーンに映る美少女はそれを反映してか、まったく同じ動きをするではないか。
さらに、星図が自身の身体に視線を落とせば。
そこに見えるはその美少女と同じ衣装、いや同じ身体。そして自身の意思によって動く手足は、しかし自身のものではなくそのスクリーンの美少女と同一のもの。
そう、その美少女は――星図自身であったのだ。
「やっぱり俺自身なのか――」
訝しみながらも、その事実を漠然とだが確認して言葉を零す星図。
その声は、その紡がれ聞こえる声色は。何人をも魅了してしまいそうな大変な美麗なものだ。
「――〝美惑 星宇宙〟……これがこの子、いや俺の名前か」
そしてまた投影されるスクリーンに目を移せば、その端にそんな名称が記述されている。他にはステータスのような記述や数値も一緒に見える。
どうにもそれこそがこの美少女――いや星図自身らしい。
そしてそのステータス画面も、気づけばよく見知ったもの。
それは他でもない実況しようとしていた洋ゲー、ザ・ダウンワールド・レジェンドⅤのウィンドウであった。
「――どぅひひ。マスターかわいいねぇっ♡」
そんな諸々に気づきつつある星図――以降は星宇宙――に向けて。
背後横より透る美麗な声で、しかし反した気持ち悪い台詞が寄越されたのはその時。
星宇宙が振り向きそこに見えたのは、茶髪が映え。青色ブレザーの女子高生制服姿に身を纏う、一見は一匹狼風の美少女。
その美少女こそ、星宇宙の最も推し合成音声ソフトキャラクターの――路宵郷 もか、だ。
その、もか――以降見やすさの関係上、モカと表記――は。
しかし一匹狼系美少女の容姿に反した、いやらしさ丸出しの顔で星宇宙を見ているではないか。
「……モカ……それよりマジなんだな?ここが、TDWL5(ザ・ダウンワールド・レジェンドⅤ)の世界だって――?」
その見た目美少女のモカする、しかしヤラしいおっさんムーヴを白い目で見つつ。
その自分をマスターと呼ぶモカに向けて、星宇宙はそんな尋ねる言葉を紡いだ――
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