ヴァーチャル美少女キャラにTSおっさん 世紀末なゲーム世界をタクティカルに攻略(&実況)して乗り切ります!

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Chapter2:「ガン&バニー」

Part19:「属性特盛TS装甲騎士団」

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「キャプテン・ファース!」

 星宇宙の会話の苦切れに丁度割り込むように、向こうよりまた別の声が聞こえ届いたのはその時だ。
 三人がそれぞれ向いて見れば着陸したSV機の方向より。
 一名のPA装備メカ娘の美女と。また一名のぴっちりスカウトスーツの美少女が向かってくる姿が見えた。

 メカ娘美女の方は。厳ついPA装備の内で競泳水着型のインナースーツ姿を見せる、綺麗な茶髪の映える端麗な容姿の美女。。
 そしてスカウトスーツ美少女は。ツーサイドアップにした金髪が眩しい、15歳程の可憐で気の強そうな美少女。
 今の声は、その内の金髪美少女のほうのものだ。

「オックス、君か!それにクラウレーまでっ!?」

 そんな向かってくる二人に向けて。ファースはその二人それぞれの物であろう名を発し上げた。

(うん?――あ、マジで?)

 その二名の名を聞いた星宇宙が、内心で何か若干の驚きの色を浮かべた尾はその時。

「キャプテン!ご無事でッ!?」

 その星宇宙は一旦置き。
 二人のうちのオックスと呼ばれたスカウトスーツ金髪美少女の方が、先んじて大分急いた様子で駆け寄って来てファースの前に立ち。そしてなかなかの血相でファースに開口一番、無事を尋ねる旨を発し上げた。

「あぁ、私は大丈夫だ――君のほう、ユニットは大丈夫だったのか?」

 金髪美少女のそれにまず回答したファースは、次にはそんな質問の言葉を返す。
 ユニットとは、ここまでの脱出の間にファースの話に合った。彼女(彼)の率いていた小部隊の事。そして現れた金髪美少女のオックスは、そのユニットの所属でありファースの部下なのだ。

「えぇッ、キャプテンが守り逃がしてくれたおかげです――だから、こうして応援を連れて駆け付けました」

 答え、続けて尋ねたファースの尋ねの言葉に。オックスは胸を撫で降ろす姿でそう返す。
 ユニットを逃がすために囮となり、オータントたち囚われてしまったファースを救うために。オックスは増援を引き連れて戻って来たのであった。

「ベーシック・オックスの寄越した救援要請の通信は、それは凄い迫力のそれだったよ。君を救おうと必死のそれだった」

 そこへオックスに続いてその場に追い付いてきた、今にクラウレーと呼ばれたメカ娘の茶髪美女が言葉を重ねる。
 クラウレーは到着した増援救出部隊側の指揮官であり、そしてファースのToBでの友人のキャラクターだ。

「ともあれ、無事でよかったよファース」
「あぁ、すまない。駆けつけてくれた事に感謝するよ」

 ここまでの事を説明した後に、クラウレーはファースの無事を喜ぶ言葉を紡ぎ。ファースもそれに例の言葉で返した。

 明かすと救援登場のこの流れ、イベント自体にあっては本来(バニラ)も同じであり。星宇宙もプレイ経験から知っていた。
 しかし違いとして。バニラにあってはオックスとクラウレーを含む小部隊が、脱出を果たした所で迎えに現れ合流するだけの、ささやかな締めくくりのイベントであるはずであった。
 しかし今程にあって繰り広げられたのは、SV機の二機による騎兵隊の如き登場からの、大盤振る舞いの火力投射によるヘリボーン。
 まるで映画の見せ場の如き、ワンシーンであった。

 星宇宙はファースたちのやり取りを傍より聞きつつも。
 やはりこの世界がただゲームの筋書きをなぞるだけでなく、イレギュラーを多分に含み。
 何より、確かな自我を持つ人々の意思行動によって、物事が運ばれ世界は進んでいる事を。改めて認識していた。


(――しかし)

 ところでさておき。
 星宇宙はそのファースを助けに来たオックスやクラウレーの姿を、色々考えつつも同時にしげしげと観察していた。
 それは、やはりプレイの経験からすでに知っていた、オックスやクラウレーというキャラクターの姿に関わってのもの。

 最早お約束。
 その二人もまた、本来(バニラ)であるならばその正体は男性キャラクターであるのだ。

 可憐なワガママお嬢様のような金髪美少女姿のオックスは、本来ならば少し粗暴な印象を受ける細マッチョな若い男性。

 ファースとはまたコンセプトの異なる、ボンキュボンな美人女騎士と言った感じのクラウレーは。本来は鍛え上げられた肉体に荘厳で理性的で完成された精神を持つ、マッチョなイケオジだ。

 もちろんこれはTS、キャラクター女体化MODの効果。
 そんな姿の変わった二人に星宇宙は。見た目に華やかかつ艶やかなそれを嬉しく思う気持ちと、馴染みのある姿から変わってしまった事に寂しさを覚える気持ちで揺れていたのであった。


「所で、キャプテン。この〝現地人〟は?」

 星宇宙がそう、勝手に気持ちを揺らしていたところに。
 その星宇宙に言及する言葉がオックスから飛んだのは、その時であった。

「っと」

 気づき、視線を上げる星宇宙。
 すると、オックスがその可憐な顔をしかし顰め、隠す気配すらない訝しみと警戒の色でこちらを視線で刺している姿が映った。
 現地人とは。ToBの一部の者が、この世界地域に住む自分等以外の者を示す際に使う言葉。ToBは正義と救済を掲げる組織ではあるが、その内には少し排他的で、選民思想を有するところがあった。
 実際、オックスの寄越す眼はその気配が探らずとも見て取れた。

「あぁ、そうだ大事なことを――彼女等は、私の恩人さ」

 そこへしかし次には、ファースがその間に入る様にして。そして説き宥めるような口調で、そう星宇宙とモカを紹介する一言を紡いで見せた。

「オータント共に捕らえられ、連中に甚振られていた所を私は二人に助けられた。さらにいくつもの危機に晒されたが、全て彼女等と一緒だったから乗り越えられたよ」

 続け、ファースはここまでの出来事を要所を選んで説明。二人が警戒の対象では無く、そして敬意を持って接するべき相手である事を含ませて伝えた。

「あぁ、私も先程に見て居たよ。フォート級が私たちのSV機を撃とうとした時、君がフォート級を撃ち仕留めてそれを防いでくれたね。あれは見事だった」

 そのファースの言葉から、引き継ぎ続けたのはクラウレー。
 どうやら今先の戦いにて。SV機を最後の足掻きで撃とうとしたオータント・フォートを、僅差で星宇宙が撃ち仕留め阻止して見せた一連の流れを。
 クラウレーはそのSV機上から見止め気づいていたようで、それを評する言葉を星宇宙に紡ぎ伝える。

「あの苛烈な状況下で戦い立ち回った上で無事であったのだ。ただのスカベンジャーや火事場泥棒ではあるまい。君たちは何者だい?」

 続け状況から鑑みてのまた評する言葉を零し。合わせてクラウレーは、星宇宙等にむけてその身分を尋ねる言葉を紡ぐ。

「別にそんな大げさな身分じゃない、ただのフリーの仕事屋だよ。さっきも、たまたま上手く事が運んだだけだ」
「むしろヤバかったくらいだったもんねー……っ」

 しかし尋ねられた星宇宙にあっては、現状自分が名乗れる限りの身分を。合わせて正直に感じている事を答えるまでであり。
 モカが、ホワっとした色でまた正直な言葉を添えた。

「この誰もが飢え窮する地で、力を持ちながらも謙遜を心得る者は貴重だ」

 それにクラウレーはしかし、星宇宙等の見せたその姿勢をまた好評に値すると受け取ったのだろう。そんな言葉評価を紡ぎ寄越してくれる。

「――そいつは、どーですかねぇッ?」

 しかし、そんな所へ。
 様相のまるで異なる、陰険のお手本のような声色と台詞が割り込んだ――
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