バンパイアガール

秋月

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*真実

真実#10

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依月「きゃあぁ!」

ズキンと微かに左腕から痛みが走る
良く見えないけど生暖かい血が流れ出ているのを感じる
もう既にまた闇の中に姿を隠したバンパイア
目も鼻も使えないで全神経研ぎ澄ませて、バンパイアの位置を把握しているけど…
黙視出来た時には早すぎて狙いがちゃんと定まらない
今の1発も外してしまった
私の血の匂いが次第に漂っていく
純血で無くなったとしてもバンパイアの好物は血に代わりはない
この匂いが更にバンパイアを興奮状態にさせてしまう…
ここまで不利な状況に追い込まれたのは初めて
頭を回転させても良い打開案が思い浮かばない
リーダーの姿もはぐれてから分からない
銃声は聞こえるけど、山に反響するように聞こえて確実な位置まで分からない
兎に角リーダーと合流したいところだけど、集中を切らしては一瞬で殺られそうで…
こいつを始末してからじゃないと、安心してリーダーの所に向かえない
でもリーダー大丈夫かな…
1番危ないのはリーダーだから…

その時、微かにそよ風が流れ始め、自分の影が微かに地面に映っていく
パッと空を見上げると雲が流れ始め月が姿を現し始めた
雲が晴れて月明かりが射し込んでくる!
微かでも視界が広がればこっちのもんよ!
月明かりがサァーと辺りを照らした次の瞬間、私はしまったと思った

依月「…!!?」

バンパイアは既にすぐ目の前まで接近していた
月明かりがもう少し早く照らしていたら、ここまで接近を許さなかった
すぐに引き金を引いた
だけどやっぱり気付くのが遅すぎた
私の銃弾はバンパイアの髪を掠めただけで、もう一度引き金を引こうとしたけど、ゴッ…と鈍い音と痛みが走り私の意識はそこで薄れた

ーー…依月の悲鳴が聞こえたのはこの辺りだったと思うが…
全く息が上がりっぱなしだ
バンパイアの攻撃を交わしながらここまで来るのも楽じゃなかった
また何処かに隠れ潜んでるのか…
ここの地形…生い茂った木々の中で少しだけ空間がある
これで月明かりでも射し込んでくれたら、結構有利な地形なんだけどな…
そう思ってると本当に月明かりが射し込み始めた

リーダー「マジかよ…俺ってやっぱりついてるのかな」

たかが月明かりでも暗闇に慣れていた俺からすると充分すぎるくらい良く見える
次少しでも姿を見せた瞬間、撃ち抜いてやる
月明かりが辺りを照らすと同時に周囲に目を凝らした
だけど最初に見えたのは、俺と戦っていたバンパイアではなく、バンパイアに襲われ気を失っている依月の姿だった

リーダー「依月!!」

ここからでも依月の額から血が流れているのが確認できる
近くに居るバンパイアが依月の元に近付いていく
このままじゃ血を吸い付くされるか山下の外道な実験の餌食にされる!
陽香と約束したんだ
依月を死なせるわけにはいかない!
ここからじゃ走っても間に合わないと思った俺は、銃口を依月を狙うバンパイアの方に変えて、連続で引き金を引いた

バンパイア「おっと…あぶねぇ、純血の男か」

ちっ、全部避けやがった
純血種…リュクの魔力をちょっと手に入れただけでこれかよっ
全く自信失くすよ

リーダー「依月にそれ以上近付くな!」

だけど依月に気をとられていた俺は背後から近付くバンパイアに気付くのが遅れた

バンパイア「私の前で余所見をするなんて…貴方の相手は私よ坊や?」

しまった…!
バンパイアはまるで蛇が絡み付く様に俺に触れて、両腕を塞がれてしまった

リーダー「離せ!!」

これじゃ銃もナイフも使えない…!
当然力で敵うはずもない

バンパイア「うふふ…純血の良いで血の匂い…
山下?この子は頂いていいのでしょ?」

山下「そうだな
その代わり金の用意は忘れるなよ」

バンパイア「悪い男…
でもこれで私も力を手に入れられる」

バンパイアが指で俺の首筋をなぞる
マジでやばいかもしれない

リーダー「…く!!離せ!!」

――…依月「ん…?」

目を覚ますと頭に微かにズキズキして、混濁こんだくしていた
私…気を失っていたの…?

リーダー「離せ!!」

その時聞こえたリーダーの声に漸く意識がハッキリした
バッと起き上がると、目の前でバンパイアに捕まって身動き取れないリーダーの姿が映った
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