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第捌話
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手術は無事終了した。
手術は結果的に成功した。
だが、藍が目を覚まさないで、約五日経った。
毎日のように、李逵都はお見舞いに来ていた。同じく大翔も。なぜだか、二人はバッタリと会うことはなかった。
目を覚まさないで約六日経ち、五時過ぎぐらいになった。
藍の手がピクッと動いた気がした。
その時、ちょうど李逵都がいた。李逵都は驚き、藍の手を握った。
「藍!」
藍の目がゆっくりとまぶたを持ち上げた。
「り…き…と…くん?」
「あぁ。大丈夫か?藍のお兄さんから手術の事は聞いた。」
「そっか…」
「もう、行くね。また、来る。」
帰ろうとした時に藍が目覚めたから帰る時間が遅くなってしまった。
李逵都が帰ると大翔が藍の病室を訪れた。
「藍!」
藍が目を覚ました事に病室に入ると、気づき、藍の近くに急いで行った。
「ひろちゃん。」
「藍!」
「お兄ちゃんとか奏也先生を呼んでほしいんだけど…」
「分かった!今、呼んでくる!」
大翔が真登と奏也を呼んできた。
奏也は藍の首を触ったり聴診器を使ったりして藍に異常がないか調べた。
「大丈夫そうだね。頭痛がしたり…どこか痛かったり…するところはない?体調はどんな?」
「大丈夫…だと思う。」
「分かった。今度、ちょっとした検査を行おうかな。その結果によって、一時退院の始まりを早めたりしようかな。」
「やったー!後さ、奏也先生、花火大会というか、祭りの日、その日だけでいいから一時退院、させて!お願い。」
藍以外の病室にいる三人が驚いた。なんせ、祭りの日は藍が目覚めた日。つまり、今日なのだ。奏也が対応に少しばかり困っていたから、真登が答えた。
「藍。祭りの日は今日だ。藍が楽しみにしていたのは知っている。だが、藍は今日目覚めたばかりで、体も不安定な状態なんだ。だから、ニ・三日は安静にしていなければならない。」
「そっか…。今年が最後のみんなと見れる花火大会だと思ったんだけどな…。あはは。」
大翔は藍を見てて、無理して笑っているようにしか見えなかった。
「じゃあな。また、来る。」
「また、診察に来るね。」
真登と奏也は藍の病室を出ていった。
「藍。」
「みんなで、楽しんできてね。」
大翔が言った言葉と重なり、大翔が言おうとしたことは何かは分からなかった。藍は泣きそうになりながらもその言葉を言うと、布団の中にもぐりこんでしまった。
大翔は帰って行った。
こうして、最後(?)の夏祭りは行けないまま静かに終わってしまった。
ときは過ぎ、検査も良い結果で、一時退院をできる事になった。だが、一時退院をするときの条件みたいなものがあった。それは、二つあり、一つ目が毎週月曜日に診察しに病院に行くこと。二つ目が診察した日に藍の兄、つまり、真登の家に泊まりに行く。予備知識として言っておくと、真登は結婚しており、息子がいる。
藍はその条件を了承した。
萌香・大翔・綾・日向の四人が一時退院ということで、迎えに来てくれた。
帰る途中で、海の家に寄って、バイトを辞めるということを伝え、李逵都とも話をした。けど、話すことが多すぎて全部は話しきれず、また来ることを約束した。メールのやり取りもすることを伝えた。
藍はまた、電車に乗って自宅へと向かった。他愛もない会話をしながら。
あっという間に藍の自宅に着いた。
「また、連絡する!」
と四人に言われた。
藍は一人になり、静まり返った部屋を見た。思わず、ため息が出てしまった。
(せっかく、一時退院なんだし、最後にやってみたい事でも書き出してみようかな~?)
藍はやりたい事リストを作った。紙にやりたい事を書いていった。
あっという間に寝る時間まで書いていた。書いては消して、書いては消しての繰り返しをしていたためであった。書き終わるとそのまま寝てしまった。
手術は結果的に成功した。
だが、藍が目を覚まさないで、約五日経った。
毎日のように、李逵都はお見舞いに来ていた。同じく大翔も。なぜだか、二人はバッタリと会うことはなかった。
目を覚まさないで約六日経ち、五時過ぎぐらいになった。
藍の手がピクッと動いた気がした。
その時、ちょうど李逵都がいた。李逵都は驚き、藍の手を握った。
「藍!」
藍の目がゆっくりとまぶたを持ち上げた。
「り…き…と…くん?」
「あぁ。大丈夫か?藍のお兄さんから手術の事は聞いた。」
「そっか…」
「もう、行くね。また、来る。」
帰ろうとした時に藍が目覚めたから帰る時間が遅くなってしまった。
李逵都が帰ると大翔が藍の病室を訪れた。
「藍!」
藍が目を覚ました事に病室に入ると、気づき、藍の近くに急いで行った。
「ひろちゃん。」
「藍!」
「お兄ちゃんとか奏也先生を呼んでほしいんだけど…」
「分かった!今、呼んでくる!」
大翔が真登と奏也を呼んできた。
奏也は藍の首を触ったり聴診器を使ったりして藍に異常がないか調べた。
「大丈夫そうだね。頭痛がしたり…どこか痛かったり…するところはない?体調はどんな?」
「大丈夫…だと思う。」
「分かった。今度、ちょっとした検査を行おうかな。その結果によって、一時退院の始まりを早めたりしようかな。」
「やったー!後さ、奏也先生、花火大会というか、祭りの日、その日だけでいいから一時退院、させて!お願い。」
藍以外の病室にいる三人が驚いた。なんせ、祭りの日は藍が目覚めた日。つまり、今日なのだ。奏也が対応に少しばかり困っていたから、真登が答えた。
「藍。祭りの日は今日だ。藍が楽しみにしていたのは知っている。だが、藍は今日目覚めたばかりで、体も不安定な状態なんだ。だから、ニ・三日は安静にしていなければならない。」
「そっか…。今年が最後のみんなと見れる花火大会だと思ったんだけどな…。あはは。」
大翔は藍を見てて、無理して笑っているようにしか見えなかった。
「じゃあな。また、来る。」
「また、診察に来るね。」
真登と奏也は藍の病室を出ていった。
「藍。」
「みんなで、楽しんできてね。」
大翔が言った言葉と重なり、大翔が言おうとしたことは何かは分からなかった。藍は泣きそうになりながらもその言葉を言うと、布団の中にもぐりこんでしまった。
大翔は帰って行った。
こうして、最後(?)の夏祭りは行けないまま静かに終わってしまった。
ときは過ぎ、検査も良い結果で、一時退院をできる事になった。だが、一時退院をするときの条件みたいなものがあった。それは、二つあり、一つ目が毎週月曜日に診察しに病院に行くこと。二つ目が診察した日に藍の兄、つまり、真登の家に泊まりに行く。予備知識として言っておくと、真登は結婚しており、息子がいる。
藍はその条件を了承した。
萌香・大翔・綾・日向の四人が一時退院ということで、迎えに来てくれた。
帰る途中で、海の家に寄って、バイトを辞めるということを伝え、李逵都とも話をした。けど、話すことが多すぎて全部は話しきれず、また来ることを約束した。メールのやり取りもすることを伝えた。
藍はまた、電車に乗って自宅へと向かった。他愛もない会話をしながら。
あっという間に藍の自宅に着いた。
「また、連絡する!」
と四人に言われた。
藍は一人になり、静まり返った部屋を見た。思わず、ため息が出てしまった。
(せっかく、一時退院なんだし、最後にやってみたい事でも書き出してみようかな~?)
藍はやりたい事リストを作った。紙にやりたい事を書いていった。
あっという間に寝る時間まで書いていた。書いては消して、書いては消しての繰り返しをしていたためであった。書き終わるとそのまま寝てしまった。
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