転生したらドラゴンに拾われた

hiro

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最果ての森編

2. 状況整理

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 食欲をそそるいい匂いで目が覚める。

 あー、そういえばイケメンに拾われて訳が分からないまま寝落ちしたんだっけ···。

 とりあえず現状を把握しよう。

 ここは僕を拾った男の家だ。
 今、この部屋には僕一人。

 最小限の家具しかないが、木の温かみが感じられるシンプルな部屋で、考える。

 僕は確かに死んだよな?
 その後不思議な白い空間にいた気がする。あれは死後の世界だったのか?
 じゃあ今は?
 体が赤ん坊ってことは生まれ変わったのか?

 あの人が空を飛んだのって、もしかして魔法なのか?
 だとすると、ここは地球ではない別の世界?

 学校の友達から借りて読んだライトノベルを思い出し、期待で気分が高揚してくる。

 僕にも、魔法は使えるのかな···!

 そうだ!こういう時は!

うえーあうステータス!」

 目の前にブォンッと画面の様なものが現れた。


 名前:
 種族:人族ヒューマン
 年齢:1
 レベル:0

 スキル:成長力促進、言語理解
 魔法:
 耐性:

 加護:リインの加護
 称号:異世界からの転生者


 出たーーー!
 ブランクは、まだ無しってことでいいのか?

 年齢が1歳なのは何故だろう。考えられるのは、転生して1年経って前世の記憶を思い出したとか?この体の持ち主が亡くなって魂が抜けたところに僕の魂が入り込んだとか?
 まあ、今は判断できないし大した問題ではない。

 そんなことより!
 やはり、僕は転生したようだ!

 リインというのは、あの白い空間で聞いた綺麗な声の持ち主だろうか?
 いつか話せる機会が来るだろうか。
 加護をくれたことに対する感謝を伝えたいし、色々と聞きたいこともある。
 成長力促進と言語理解のスキルは加護の効果なのだろうか。そうだとすると、本当にありがたい。



「起きたか?」

 ガチャリと部屋のドアが開き、男が入って来た。

「食事だ。食べて体力をつけろ」

 簡素な言葉だが、優しさを感じる。

 僕は男に抱えられ、部屋を出た。

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