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最果ての森編
17. 魔力属性
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賑やかな夜ご飯を終え、みんなでまったりとした時間を過ごす。
「ふふ、ウィル君はすごいねえ。一日で二つもスキルを取得できるなんて」
むふふ。褒められるのはすごく嬉しい。
「これから色んな魔法が使えるようになるといいねー!ウィルくんは、どんな魔法を使ってみたい?回復なら、ぼくが教えるよー!」
「オレも!オレも教えるぜ!」
僕はもう学んだんだ。
きっと、きゅーっとか、ほわーっとか、ドバーンとか、教えてくれるのだろう。
「そうそう、属性について説明するのを忘れてたよ」
属性?
「魔法には属性というものがあるんだ。基本属性は七種類。火、水、土、風、光、闇、それから無属性だよ。更に複数の属性を組み合わせる事も可能なんだ。これは複合属性と呼ばれていて、難易度は高くなるけどその分威力も高くなるよ」
おお!複合属性ってかっこいい。
「人によって得意な属性は異なっていて、その人の性格や性質で決まるとか、親からの遺伝だとか、完全なランダムだとか、色んな説があるんだ」
得意不得意があるのか。僕はどうなんだろう。
「ふふ、ウィル君の得意属性、気になるよね?調べてみようか!」
知りたい!
「ということで、これ!」
とライが取り出したのは、直径十センチくらいの透明な球体。
「この水晶は魔道具になっていてね、魔力を流すとそれに反応して光るんだ。魔力と一番相性のいい属性の色で光るから、それで得意属性を判断するんだよ」
ほえー、便利だな!
「こんな感じだよ」
ライが水晶に手を置き、魔力を流す。すると水晶の中心がほわんと緑色に光り出した。
「私の得意属性は風だからね、緑色に光るんだ。ただ、他の属性魔法が使えないという訳ではないんだよ。得意でなくてもある程度までは使えるし、努力をすれば複合属性にだって昇華出来る」
ライは相当努力したんだろうな。
「ふふふ、感覚的には出来なくても、勉強して理解して、必死に練習すれば出来るようになるんだよ」
笑顔に迫力がある。
「それじゃあ、早速やってみようか。魔力操作で体内の魔力を水晶に流してごらん。ウィル君の魔力は多いから、ほんの少しだけ流すイメージだよ」
水晶に手を置いて、魔力操作で魔力を出す。指先からちょこっと流すイメージだ。
水晶の中心が光り出す。んん?なんか複雑な色だ。色んな色が光った後、最終的に水色になった。
「これは・・・」
ライが難しい顔をしている。水色だから、水属性じゃないのか?
「ウィル君、さっき魔力を『流す』イメージをしたよね?」
「あう」
そうです。
「次はさ、魔力でこの水晶を光らせるイメージでやってみて」
ん?よく分からないが、とりあえず言われたようにやってみよう。
水晶に手を置いて、光れ~と思いながら魔力を送る。
すると、水晶が光った。今度は白い光だ。
「やっぱり!」
何がやっぱりなんだろう。
「じゃあ今度は、魔力を燃やして光らせるイメージで!」
ライのテンションが上がっている。
再び水晶に手を置き、今度は魔力を燃料に燃えるイメージをしてみる。
水晶が赤く光った。
「これはすごい!」
ライの頬が紅潮している。鼻息が荒くてもイケメンだなんて、ズルい。
その後もライの言う通りにイメージしながら水晶を光らせる。
「ふふふ、ウィル君。君はどの属性も得意なようだよ!」
おお!
「だいたいの人が、一つか二つ、多くて四つの属性を得意とするんだ。でもウィル君の場合、どの属性も高いレベルで使えるんだよ!全属性!すごいじゃないか!」
「あはは、ライ、嬉しそうだねー!ウィルくん、ライはね、属性研究の第一人者なんだよ。ライの研究に付き合わされるかもねー!」
だから異常にテンションが高くなったのか。
僕、研究対象?
一瞬、マッドなサイエンティストのライに僕が震える図が頭に浮かぶが、必死でかき消す。
「ライ、こいつに無理はさせるなよ」
「当然だよ!色んな魔法を使えるようになってもらうだけだよ!ウィル君にとってもいい話だよね?ね?」
笑顔で凄まれるという経験を初めてした。
コクコクと高速で頷いた。
まあ、魔法を教えてもらえるのはありがたいことだ。それに、ライが暴走しそうになったら、ジルが止めてくれるだろう。
「今日はここまでだ。子供はもう寝る時間だ」
ほら、やはり頼りになるイケメンだ。
ジルに抱えられ、リビングを出る。
「うーん、そっかあ。じゃあ、ウィル君、また今度たくさん話そうね!」
ライはまだ話し足りなそうだったが、諦めてくれたようだ。別れ際の言葉に、ロックオンされた獲物のような気分になったがきっと気のせいだ。
部屋のベッドに僕を横たえたジルが、僕の頭を撫でる。
「今日は朝から騒がしくして、すまなかった。疲れなかったか?」
「あうあう」
全然。
「ライは今度と言っていたが、あの様子だと明日にもまた来そうだ」
「···あう」
嘘です。正直、ちょっと疲れました。
「俺も一緒にいるから、疲れたらすぐに知らせろよ?」
「あう」
その優しさで疲れなんて吹っ飛びます。
「また明日。おやすみ」
ジルが最後にまた優しく頭を撫でて、部屋を出た。
昨日ジルと出会って、転生したことが分かって、今日ジルの仲間に会って、ジルが父親になって、魔法のこととか色々聞いて、スキルの練習をして。
中々に濃い二日間だった。
明日からも、毎日色んなことがあるのだろう。
刺激に満ちた世界に転生して、ジルと出会えて良かったと、そう思った。
「ふふ、ウィル君はすごいねえ。一日で二つもスキルを取得できるなんて」
むふふ。褒められるのはすごく嬉しい。
「これから色んな魔法が使えるようになるといいねー!ウィルくんは、どんな魔法を使ってみたい?回復なら、ぼくが教えるよー!」
「オレも!オレも教えるぜ!」
僕はもう学んだんだ。
きっと、きゅーっとか、ほわーっとか、ドバーンとか、教えてくれるのだろう。
「そうそう、属性について説明するのを忘れてたよ」
属性?
「魔法には属性というものがあるんだ。基本属性は七種類。火、水、土、風、光、闇、それから無属性だよ。更に複数の属性を組み合わせる事も可能なんだ。これは複合属性と呼ばれていて、難易度は高くなるけどその分威力も高くなるよ」
おお!複合属性ってかっこいい。
「人によって得意な属性は異なっていて、その人の性格や性質で決まるとか、親からの遺伝だとか、完全なランダムだとか、色んな説があるんだ」
得意不得意があるのか。僕はどうなんだろう。
「ふふ、ウィル君の得意属性、気になるよね?調べてみようか!」
知りたい!
「ということで、これ!」
とライが取り出したのは、直径十センチくらいの透明な球体。
「この水晶は魔道具になっていてね、魔力を流すとそれに反応して光るんだ。魔力と一番相性のいい属性の色で光るから、それで得意属性を判断するんだよ」
ほえー、便利だな!
「こんな感じだよ」
ライが水晶に手を置き、魔力を流す。すると水晶の中心がほわんと緑色に光り出した。
「私の得意属性は風だからね、緑色に光るんだ。ただ、他の属性魔法が使えないという訳ではないんだよ。得意でなくてもある程度までは使えるし、努力をすれば複合属性にだって昇華出来る」
ライは相当努力したんだろうな。
「ふふふ、感覚的には出来なくても、勉強して理解して、必死に練習すれば出来るようになるんだよ」
笑顔に迫力がある。
「それじゃあ、早速やってみようか。魔力操作で体内の魔力を水晶に流してごらん。ウィル君の魔力は多いから、ほんの少しだけ流すイメージだよ」
水晶に手を置いて、魔力操作で魔力を出す。指先からちょこっと流すイメージだ。
水晶の中心が光り出す。んん?なんか複雑な色だ。色んな色が光った後、最終的に水色になった。
「これは・・・」
ライが難しい顔をしている。水色だから、水属性じゃないのか?
「ウィル君、さっき魔力を『流す』イメージをしたよね?」
「あう」
そうです。
「次はさ、魔力でこの水晶を光らせるイメージでやってみて」
ん?よく分からないが、とりあえず言われたようにやってみよう。
水晶に手を置いて、光れ~と思いながら魔力を送る。
すると、水晶が光った。今度は白い光だ。
「やっぱり!」
何がやっぱりなんだろう。
「じゃあ今度は、魔力を燃やして光らせるイメージで!」
ライのテンションが上がっている。
再び水晶に手を置き、今度は魔力を燃料に燃えるイメージをしてみる。
水晶が赤く光った。
「これはすごい!」
ライの頬が紅潮している。鼻息が荒くてもイケメンだなんて、ズルい。
その後もライの言う通りにイメージしながら水晶を光らせる。
「ふふふ、ウィル君。君はどの属性も得意なようだよ!」
おお!
「だいたいの人が、一つか二つ、多くて四つの属性を得意とするんだ。でもウィル君の場合、どの属性も高いレベルで使えるんだよ!全属性!すごいじゃないか!」
「あはは、ライ、嬉しそうだねー!ウィルくん、ライはね、属性研究の第一人者なんだよ。ライの研究に付き合わされるかもねー!」
だから異常にテンションが高くなったのか。
僕、研究対象?
一瞬、マッドなサイエンティストのライに僕が震える図が頭に浮かぶが、必死でかき消す。
「ライ、こいつに無理はさせるなよ」
「当然だよ!色んな魔法を使えるようになってもらうだけだよ!ウィル君にとってもいい話だよね?ね?」
笑顔で凄まれるという経験を初めてした。
コクコクと高速で頷いた。
まあ、魔法を教えてもらえるのはありがたいことだ。それに、ライが暴走しそうになったら、ジルが止めてくれるだろう。
「今日はここまでだ。子供はもう寝る時間だ」
ほら、やはり頼りになるイケメンだ。
ジルに抱えられ、リビングを出る。
「うーん、そっかあ。じゃあ、ウィル君、また今度たくさん話そうね!」
ライはまだ話し足りなそうだったが、諦めてくれたようだ。別れ際の言葉に、ロックオンされた獲物のような気分になったがきっと気のせいだ。
部屋のベッドに僕を横たえたジルが、僕の頭を撫でる。
「今日は朝から騒がしくして、すまなかった。疲れなかったか?」
「あうあう」
全然。
「ライは今度と言っていたが、あの様子だと明日にもまた来そうだ」
「···あう」
嘘です。正直、ちょっと疲れました。
「俺も一緒にいるから、疲れたらすぐに知らせろよ?」
「あう」
その優しさで疲れなんて吹っ飛びます。
「また明日。おやすみ」
ジルが最後にまた優しく頭を撫でて、部屋を出た。
昨日ジルと出会って、転生したことが分かって、今日ジルの仲間に会って、ジルが父親になって、魔法のこととか色々聞いて、スキルの練習をして。
中々に濃い二日間だった。
明日からも、毎日色んなことがあるのだろう。
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