封印少女 かぎね!

ばってんがー森

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鍵とゲート

鍵とゲート

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小学生の僕には「鍵」がとても魅力的に思えた。中でも学年には数人いる鍵っ子に少し憧れを抱いていた。何故かと言われると「扉」という固く閉ざされた門に「鍵」という突起物を鍵穴に差し込むだけでこじ開けてしまうからだ。僕には堪らなく魅力的だった。さらに、性に目覚めてはいなかったが、胸元からスルリと紐を引っ張り出し、鍵を取り出す姿はなんとも言えなかった。しかしながら例外もいた。ハナタレ小僧は常に鍵を出しているのは、なんとも下品で品がなく、度々紐を木に引っ掛けている様は首吊り寸前のサラリーマンのようだった。

それはさておき、ある日、とある女子と帰り道、彼女は寂しそうにこう呟いた。

「鍵っ子なんてそう良いものでもないよ」

確かに、家帰れば「ただいま」の返事もなく、両親が帰って来るまで一人だ。思い返してみると、ハナタレ小僧は毎日放課後の遅くまで遊んで家に帰りたがらなかったような……。


でも!鍵が欲しい!!


そこで母に頼んでみることに。

「ねぇ、そろそろ鍵が欲しいなぁ……なんつって」

「私が家にいるからいらんて」

「いや~、みんな持ってるし、もしテロとかに巻き込まれたら俺家に入れなくない??」

「……ぶっ飛ばすよ??」

「ジョ……ジョークジョーク!でも鍵があればお母さんが時間を気にせずショッピングできるじゃん?」

「……あんた、この前ショッピングセンターの個室トイレでカバン置き忘れてゲーム●ーイアドバンス取られたばかりじゃん」

「いや……その……」

「に、か、い、も!」

「あ、あれは取る方がいかんたい!!」

「起き忘れなきゃとられなかったのでは??」

「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」



その日以降、鍵の話はしませんでした。



数ヶ月後、母から呼び出しが。

「はい」

「ほら、鍵。ぜっっっっっっっっっっっ対に無くさないこと。無くしたら………」

「アイアイサー!!」 

(ね、念願の鍵だわ~!!!かーぎっ!かーぎっ!かー……なんだこの一つだけ水色のは)

「ああそれね、無地の方が上の鍵穴。水色の方が下の鍵穴!ね?分かりやすいでしょ!(満面の笑み)」

「Noooooooo!!!!!!嘘でしょう!?嘘だよね?嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!こんなのってありかよ畜生。友達にも見せられねぇよ。なんだよ、なんなんだよ!どうしてかーちゃんはいつも余計な事をするんだよ!!パンツのごむ裏にフルネームで名前書いたり、鉛筆一本一本名前書いたり、運動靴の踵に名前書いたり。うわぁぁぁぁぁん(今ではいい思い出です。所有物が誰なのかを明確にするためには大事なことですよ、ハイ)」



ここから僕の「鍵」と後々関わって来る「ゲート」と「恋愛」が関わって来るとは、未来の僕にしか分からなかった。
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