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四葉のクローバー
大御所登場
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「ピーンポーン」
来た!いや、久しぶりに祖父母が来た!!遥々熊本から来てくれたのだ!素直に嬉しい!
「あ~ビックリ!まーちゃん!まぁ~大きくなって、お相撲さんかと思ったたい、ふふふふ~」
(身長が伸びるとお相撲さんになるんかいな)
「お久しぶりです!遠い所お疲れでしょうから、ささっ、家へ!荷物持ちますよ!」
ああ、何と出来た孫なのだろう。この時ばかりは自画自賛した。
「お~、ま~くぅんねぇ。大きくなったったからじぇんじぇん気づかんもんねぇ~」
「おじいちゃん!ご無沙汰しております!ささっ、暑かでしょう。」
二人を招き入れ、母と親父に会わせた。正直二木家としてはお二人がどういう反応するか心配だった。が、祖父母の性格を知っているせいか、物凄く深刻には捉えていなかった。しかし、表情を出さないだけで心情は分からない。事前の家族会議で、心労をかけないように「自宅介護でも問題なくやってます!」感を出すよう決まっていた。
親父は流石大人の対応、慣れている。素晴らしい。んなことはどうでもいい。僕自身はどうなのか、これが重要なのだ。
「まーちゃん、せんばこ狸と陣太鼓。お土産!」
「うわ~、食べたいと思ってたんですよ!これでもっと介護がんばれますよ!!」
(何で五箱も……いや、嬉しいのだけれども……)
部屋では祖父母より母の方が嬉しそうだった。そのことを見れる僕も自然と笑みが溢れた。すると親父からの視線を感じた。なので2階に行くことにした。
(おむすびだけだもんなぁ、せんばこと陣太鼓でも持っていってやるか)
親父にそれぞれ二個ずつ持っていくことを告げ、自分の部屋に持っていった。するとザシコはそれらを見て、一瞬表情が優しくなった。
「おむすびだけじゃさ、たまには甘い物も欲しかろ」
するとザシコはプイと首を横に向け
「食べ……とうない!」
と意地を張った。だから僕はそれぞれ二つずつ袋と容器を開け、
「じゃあ食べるね!頂きま~す」
と言って食べた。美味しそうに、とても美味しそうに食べた。と言っても美味しいのだが。
ザシコの視線がチラチラこっちを見てるのはバレバレなので、僕から誘った。
「一緒に食べたいなぁ」
するとザシコは
「し、仕方のにゃいやつじゃ、食べてやる」
という割にはとてもニコニコしながら食べている。こういう時間が幸せだ。あっという間に食べ終わったので、
「後でまた持ってきてやるから」
「い、い~らなくはないが、持ってきてマコトが食べるなら一緒に食べてやらなくもないぞよ?」
「ハイハイ、一緒に食べよう」
一階に降りると親父に
「食材買いに行ってくるばいね~」
と買い出しに行ってしまった。
ばーちゃんとは色々お話をした。というのもじーちゃんは耳の聞こえが悪く、母に付きっきりだからだ。
「んも~、ま~ちゃんはあっという間に5メートルくらい伸びたのかと思ったけん。ビックリしたとよ」
「あはははは、そんなことなっとーたら今頃バスケ選手たい」
「お相撲さんになりゃよかよ」
(う~ん、何故お相撲さん??)
「た~君はどうなの?」
「ん?ああ、た~くんは一人暮らしで頑張っとーよ!」
たわいも無い話に盛り上がっていたが、2日目、気がかりなことをばーちゃんから聞くことになる。
来た!いや、久しぶりに祖父母が来た!!遥々熊本から来てくれたのだ!素直に嬉しい!
「あ~ビックリ!まーちゃん!まぁ~大きくなって、お相撲さんかと思ったたい、ふふふふ~」
(身長が伸びるとお相撲さんになるんかいな)
「お久しぶりです!遠い所お疲れでしょうから、ささっ、家へ!荷物持ちますよ!」
ああ、何と出来た孫なのだろう。この時ばかりは自画自賛した。
「お~、ま~くぅんねぇ。大きくなったったからじぇんじぇん気づかんもんねぇ~」
「おじいちゃん!ご無沙汰しております!ささっ、暑かでしょう。」
二人を招き入れ、母と親父に会わせた。正直二木家としてはお二人がどういう反応するか心配だった。が、祖父母の性格を知っているせいか、物凄く深刻には捉えていなかった。しかし、表情を出さないだけで心情は分からない。事前の家族会議で、心労をかけないように「自宅介護でも問題なくやってます!」感を出すよう決まっていた。
親父は流石大人の対応、慣れている。素晴らしい。んなことはどうでもいい。僕自身はどうなのか、これが重要なのだ。
「まーちゃん、せんばこ狸と陣太鼓。お土産!」
「うわ~、食べたいと思ってたんですよ!これでもっと介護がんばれますよ!!」
(何で五箱も……いや、嬉しいのだけれども……)
部屋では祖父母より母の方が嬉しそうだった。そのことを見れる僕も自然と笑みが溢れた。すると親父からの視線を感じた。なので2階に行くことにした。
(おむすびだけだもんなぁ、せんばこと陣太鼓でも持っていってやるか)
親父にそれぞれ二個ずつ持っていくことを告げ、自分の部屋に持っていった。するとザシコはそれらを見て、一瞬表情が優しくなった。
「おむすびだけじゃさ、たまには甘い物も欲しかろ」
するとザシコはプイと首を横に向け
「食べ……とうない!」
と意地を張った。だから僕はそれぞれ二つずつ袋と容器を開け、
「じゃあ食べるね!頂きま~す」
と言って食べた。美味しそうに、とても美味しそうに食べた。と言っても美味しいのだが。
ザシコの視線がチラチラこっちを見てるのはバレバレなので、僕から誘った。
「一緒に食べたいなぁ」
するとザシコは
「し、仕方のにゃいやつじゃ、食べてやる」
という割にはとてもニコニコしながら食べている。こういう時間が幸せだ。あっという間に食べ終わったので、
「後でまた持ってきてやるから」
「い、い~らなくはないが、持ってきてマコトが食べるなら一緒に食べてやらなくもないぞよ?」
「ハイハイ、一緒に食べよう」
一階に降りると親父に
「食材買いに行ってくるばいね~」
と買い出しに行ってしまった。
ばーちゃんとは色々お話をした。というのもじーちゃんは耳の聞こえが悪く、母に付きっきりだからだ。
「んも~、ま~ちゃんはあっという間に5メートルくらい伸びたのかと思ったけん。ビックリしたとよ」
「あはははは、そんなことなっとーたら今頃バスケ選手たい」
「お相撲さんになりゃよかよ」
(う~ん、何故お相撲さん??)
「た~君はどうなの?」
「ん?ああ、た~くんは一人暮らしで頑張っとーよ!」
たわいも無い話に盛り上がっていたが、2日目、気がかりなことをばーちゃんから聞くことになる。
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