フェアリーリング

雛乃飛成

文字の大きさ
上 下
3 / 26

第3話 動き出した絶望

しおりを挟む

なぎさ「。。。。。。どうなんだよ」
りゅう「な。。。なにが?」
なぎさ「お前は普通の地球人じゃねえってことだよ」
りゅう「。。。。。」チラ
竜の左右には壁があった
りゅう「あの。。なにを根拠にわいのことを地球人じゃないと?」
なぎさ「はぁ!?しらばっくれんな!昨日飛鳥と雅人が話してるの聞いたんだよ!」
りゅう「き。。。きのせいちゃう?わいは正真正銘の地球人やで?、そんな非科学的なことが起こるわけがないやん」
なぎさ「今現在進行形で非科学的なことが起こってんだよ!妖精とか!」
りゅう「あぁ、ファミラちゃんな」
なぎさ「あ?」
りゅう「あ。。。。」
なぎさ「竜さんよ、ファミラって妖精のことか?ならなんでおめぇがしってんだ?」
りゅう「え。。えと。。。そうや!飛鳥ちゃんが話してたのを聞いたんや」
なぎさ「ふぅーん。。。」
りゅう「も。。。もういいかな、授業始まるし」
なぎさ「おぅ」
なぎさは竜の前から退いた
---------------------------------
りゅう「ということがあったんや」
あすか「渚ちゃんも感がいいところはあるからね」
りゅう「うん、だからいつまで持つか。。。」
あすか「。。。。竜君達が魔族ってバレると何かまずいことでもあるの?」
竜は驚いた顔をした
りゅう「。。。。。君のお母さんはマザーに殺されたんやで?」
あすか「そんなこと言っても」
ファミラ「無駄よ、その子は母親のことなんて覚えてないし」
ファミラが指輪から出てきた
ファミラ「恐らくマザーに三姉妹とも偽の記憶にすり替えられてるわ」
あすか「私には春姉しかいないよ?」
ファミラ「ほらね」
ファミラは呆れた顔をした
りゅう「なるほど。。。」
あすか「??」
ファミラ「まぁ、飛鳥の記憶をどうやって戻すのかは後々考えるとして」
りゅう「わいらがすることはマザーの仲間になってない者の保護」
ファミラ「飛鳥、あのとんがり男からノートを受け取ったでしょ?」
りゅう「おっとぉのことな」
あすか「これのこと?」
飛鳥は先ほど雅人から貰ったノートをカバンから出した
りゅう「そうそれや」
ファミラ「その3ページにいるマサキ・ファルマーテ・ジャダイとカナト・ファルマーテ・ジャダイの足取りがつかめたわ」
りゅう「本当!?」
ファミラ「ええ、小さな狐を抱えた黒いフードをかぶった男がいたという目撃情報を聞いたの」
あすか「マサキさんって人は確かマザーの仲間になってない者なんだよね?」
ファミラ「そう、だから早めに保護しないといけないの」
あすか「やってやりますか!」
飛鳥は気合を入れた
ファミラ「話が早くて助かるわ、目撃情報があったのは。。。」
-------------------------------------------------------
『この学校から数メートルある森の中にいるって噂を猟師がしていたって噂よ』
『だったらすぐ行かないと!』
『なんでや?』
『あそこの森には大きい熊が出るらしいの』
『だったら早く行かなあかんな』
『授業は?』
『おっとぉに早退するってつたえてある』
ジジ。。。。
なぎさ「。。。。な、言った通りだろ?あいつら俺たちに隠れてこんなこともやってたんだよ、ボイレコをセットしといて正解だったぜ!」
まなみ「でも、竜さんが魔族って本当なんでしょうか?ファンタジーしかありえないんですよ」
なぎさ「愛美は頭が固いなぁ、お前も2日前に空が急に暗くなったの覚えてるだろ?」
まなみ「はい、最初雨かと思いましたがそんな暗さではなく。。。闇に包まれたような暗さでした」
なぎさ「だろ?そしてその後の飛鳥が妖精に出会った発言とこの時期(5月)には普通ありえねぇ転校生。。。そしてその次の竜の飛鳥に対する急変。。。。そしてこのボイレコ。。。明らかにあの空が真っ暗な時からこの世界に何かが起きている。。。この世界はファンタジーになってるんだよ」
まなみ「。。。。そんな」
なぎさ「とりあえず森に行くぞ」
まなみ「危険ですよ!やめたほうが」
なぎさ「あいつが俺に隠し事してるのが気に食わねえ、捕まえて尋問してやる!」
渚は教室の窓から出た
まなみ「渚さん!!授業。。。。。。っていない」
-------------------------------------------------
あすか「薄暗い。。。」
りゅう「森やからな。。。迷子になるといかんし手繋いで?」
あすか「うん」
ギュッ
あすか(竜君の手あったかい。。。)
ファミラ「あの子達はここにいるって噂よ」
りゅう「。。。。奥か」
竜はどんどん進んだ
あすか「ま。。まって!」
飛鳥が後を追った
ガサガサ
なぎさ「。。。。。」
--------------------------------------------
りゅう「まさきさんは動物の話してることがわかるんや」
あすか「そうなんだ」
りゅう「まさきさんは戦えないんやけどケルベロスという幻獣を使って戦うんや」
あすか「凄いね」
りゅう「うん、だから強さで言ったら本当はおっとぉより2番めに強いことになってるねん」
あすか「物知りだね」
りゅう「まさきさんとは仲が良かったしな」
竜は照れながら飛鳥の手を繋いで奥に進んでいった
なぎさ「。。。。」
--------------------------------------------
ファミラ「ここよ」
あすか「大きな家が建ってる。。。」
りゅう「恐らくここにあったものをまさきさんが使ってる感じかな」
あすか「でも、昔はなかったよ?」
ファミラ「そりゃそうよ、昔からあるものじゃなく最近できたものだもの」
りゅう「でも、まさきさんもかなとさんもそんな能力は持ってないはず」
?「。。。。。だってあたしのやつを持ち出したんだもの」
竜が驚いて後ろを振り向く
?「。。。こんにちは、魔王子と希望の子さん」
あすか「この顔。。。」
飛鳥がノートをペラペラとめくる
あすか「ミナ・サーシャン・シルフィア。。。。Aランク。。。」
...........................Eランク以降はなるべく逃げたほうがいい---------特にミナには絶対に近づくな---------
あすか「竜くん!!」
飛鳥が竜の腕を掴むが竜は逃げることを拒んだ
りゅう「そこ、通してください」
みな「。。。。。いやよ、あたしの指輪を返してもらいにきたもの」
りゅう「本当にそれだけですか。。。。?貴方はおっとぉの調べだと数百年前にまさきさんを奴隷生活から逃がしたあと自分はマザーの手下になった。。。。ちがいますか?」
みな「はぁ。。。これだから勘のいい糞ガキは嫌いよ」
みなは小型のナイフを取り出すと竜達に向けた
みな「これは忠告よ、私の気が変わらないうちに目の前から失せなさい」
あすか「竜君!いこ!ねぇ!?」
飛鳥が竜を引っ張るが竜は動かなかった
りゅう「もし、わいが逃げたら貴方はまさきさんをマザーに渡す。。。。そうですよね?」
みな「。。。。。どこまで勘がいい子供なのかしら」
りゅう「だから逃げません」
みな「わかったわ、リュウ・デビル・シュリーム。。。貴方はマザー様の裏切り者として首を持っていくことにするわ」
みなはナイフの先を竜に向けた
ガサガサ
なぎさ「。。。。やべぇ。。これ雅人に知らせたほうがいいんじゃね?」
渚はゆっくりと森を抜けた
------------------------------------------------------
まさと「では、午後の授業を。。」
ガララ
なぎさ「雅人!!」
まさと「黒澤凪乃、5分35秒の遅刻や」
なぎさ「俺は渚だ!!っじゃなくて森に行ったら竜がメンヘラの女にナイフを向けられてた!!」
まさと「お前勝手に森に。。。ってメンヘラの女?」
雅人は渚を連れていった
まなみ「。。。。」
---------------------------------
まさと「んで、メンヘラの女ってのは?」
なぎさ「髪の毛が紫色の女だ!」
まさと「。。。。。なるほど、黒澤凪乃少し学校を出る。。お前は自習しとけ」
雅人は早足で廊下を走った
なぎさ「おい、ちょまて」
---------------------------------
みな「これで終わりかしら?」
りゅう「はぁ。。はぁ。。」
あすか「竜君!」
飛鳥は竜の前に立った
あすか「これ以上はやめてください!!」
りゅう「あす。。かちゃ。。」
みな「だったら貴方の指輪を頂戴」
あすか「は。。。外れないので」
みな「だったらその指を貰うわ」
あすか「。。。。。」
みなが飛鳥に近づいた
りゅう「やめ。。ろ。。」
ハシュン
みな「!?」
まさと「はぁ。。はぁ。。やっぱお前かみな。。。」
みな「チッ」
みなは大きく舌打ちをした
まさと「マザーに体を委ねたお前にまさきは渡さない」
みな「黙れ!!」
みなのナイフが雅人の髪をすり抜けた
まさと「真実を言って何が悪い、お前はマザーの精神攻撃に負けマザーに体を委ねた汚れたやつや」
みな「五月蝿い!去れ!」
まさと「。。。最後に一つだけ聞く、お前は何千何百人の人に売られ。。。何をされたやろうなぁ?」
みな「。。。。!?」
まさと「そういうことも全部調べ済みや、いつ売られどこのやつに売られ何をされたのも全部。。。な」
みな「めて。。。。やめて!!」
みなは黒いブラックホールの中に消えた
まさと「。。。竜、薄々気づいてたが勝手な行動はするな」
りゅう「ごめんなさい、でもなんでおっとぉが」
まさと「黒澤凪乃が森にお前が頭のおかしなメンヘラ女に襲われてるって報告に来たんや」
あすか「渚ちゃん。。。」
飛鳥は呆れた顔をした
まさと「黒澤凪乃にわいらのことがバレるのも時間の問題やけどそれよりも。。。。」
雅人は扉を開けた
そこには手足を縛られたクリーム色の髪の男と濃い青色の髪の男がいた
まさと「なるほど、みなは先にまさき達を縛り上げてまさき達を探しにきたお前らを始末するつもりやったんやろ」
雅人は縄を切った
?「ま゛さ゛と゛ち゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ん゛!゛!゛」
クリーム色の髪の男は泣きじゃくりながら雅人に抱きついた
まさと「離れろ、まさき」
?「さっさと助けに来いよ糞野郎」
まさと「おい、口の聞き方には注意しろかなと」
まさき「怖かった。。こわかったぁぁぁぁぁ!!」
かなと「まさと、みなはもうダメなのか?」
まさと「ああ、恐らくな」
かなと「。。。。みな」
まさと「あいつの精神状態は正常とは言えん。。。。マザーに恐怖で支配されてる感じや」
まさき「みな、僕の言葉聞こえてなかった」
かなと「二人で何度が訴えたんだけど。。。聞く耳持たず」
まさと「やろうな、取り敢えずみなは後ほど対処するとして。。。。まさき」
まさき「ふぇ?」
まさと「黒澤凪乃について聞きたい」
まさき「。。。。なぎ。。の?」
...........................なぁ、今あたしのお腹の中に赤ん坊がいるんだ、名前は決めてるんだぜ。。。。波のように穏やかに育って欲しいから凪乃って名前なんだ-----------でも、私じゃ育てられそうもないな-----------
----------------------
まさき「。。。。。でも、黒澤っていう苗字じゃ。。。」
まさと「黒澤シュウン。。。本名シュウン・アルビ・ヤザーヌって男や」
まさき「その子って」
まさと「お前を過去にいじめていたいじめっ子やな」
............おめえ女みたいで気持ち悪りぃんだよ!.........
まさき「なんていうか。。。」
まさと「自業自得やな、人にやったことは自分にもいつかやられる。。。あいつはお前を脅して10万の金を手に入れた、それが××年後マザーに脅されて殺された。。。いじめっ子にはふさわしい運命や」 
まさき「そうやな。。」
かなと「ねえ」
かなとが口を開いた
かなと「僕は一刻も早くみなを助けたい」
まさと「まて、焦るな」
かなと「やだね」
かなとは窓から飛び降りた
まさき「まって!かなと一人じゃむりや!!」
かなと「まさき、僕はみなを助ける。。。。。こいつの言ったように焦らずにゆっくりしてたらダメだ」
まさと「かなと、一人行動はするな」
かなと「黙れ!あの日のことを僕は忘れてない。。。。。みなをあの日助けなかったからみなはマザーのせいで精神を病んで洗脳された。。。。まさき、お前も同罪だ」
かなとはその場を去った
まさき「。。。。かなとのいう通りや、僕はみなを見捨てた」
まさと「ああしなかったら全員やられてたところや、仕方がない」
まさき「うん。。。」
------------ ------------------
まなみ「。。。で、森に行ったご感想はなんですか?」
なぎさ「竜が変なメンヘラ女に襲われてた」
まなみ「会話は?」
なぎさ「遠くからだったし聞こえにくかった、聞こえたのは指輪がどうたらとか裏切り者とか。。。。」 
まなみ「そうですか」
なぎさ「まっ、これで飛鳥達を尋問するネタが出来たってわけだ」
なぎさがガッツポーズをすると放送が流れた
--黒澤凪乃--黒澤凪乃--至急職員室に--来てください--繰り返します
まなみ「。。やばいんじゃないですか?」
なぎさ「。。。。。」




しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

箱庭のマーガレット

キャラ文芸 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:1

夢を喰む魔女の白い結婚

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:20

魔法少女のアニメ世界に転生した目隠れ男が実は最強

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:95

エントランスホール(短編)

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:2

女神墜落~あなたがわたしを好きになるまで~

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:5

【完結】真実の愛はおいしいですか?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:202

異世界迷宮のスナイパー《転生弓士》アルファ版

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:156pt お気に入り:584

暇つぶしのために王子は、ようせいを育てる。

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:5

処理中です...