母の全てを送るまで

くろすけ

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ばあばとの楽しい?同居生活始まり始まりー🎵

我が家の末っ子、くろのすけ

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くろのすけとの出会いは、私がホルモン注射に通っている新宿で、たまたま通ったペットショップだった。

当時本当まだ小さくて頭とおしりぐらいしかない、まっくろくろすけ。
一緒のゲージに入れられた元気いっぱいなソマリちゃんにやや追いやられながら、口元にトイレ砂をつけていると言うなんとも言えない子だった。

私はその子が何故だか無性に気になり、ホルモン注射の度にそのペットショップに通う事になる。
店頭にその子がいないと店員さんを捕まえては
「あの子は幸せになったんですか?!」
と聞いてしまう始末。

小さかった事もあり、風邪や皮膚病をくろのすけは患っており、店頭ではなく奥で療養していた。

何だか色々といたたまれない気持ちになり、
「この子、うちの子にします!!」
と言ったのは出逢ってから1ヶ月後くらいだったかな?

療養中も近くを通る度に何度もペットショップに顔を出し、なんだかんだと店員さんとも仲良くなった。

正式契約をしてお迎えに行く日も、くろのすけは体調が悪く、更に皮膚病も患っていてこのままでは出せないとの事で、わかりました…となる。
その後も中々体調が良くならず、その間もちょいちょいお店に顔を出してはくろのすけと戯れた。

だがその後も体調が優れずに時は経ち、とうがとたまきはすぐに家の子になったけれども、もしかしたらくろのすけは我が家に来るのが嫌なのかな?うちに縁がない子なのかな?と思うようになり、一度契約を白紙にして貰った。
寂しいけれども人間側だけのエゴではなく、くろのすけにも人を選ぶ権利はあるもんね。と思ったからだ。

白紙にした後にくろのすけはどんどん元気になり、店頭に出れるようにまで回復した。
その時に懇意にしていた店員さんから、一報があった。

「くろのすけを一番大事にしてくれるのはY家だと思うのでご連絡させて頂きました。あの子可愛いので、すぐにどこかに決まってしまうと思います。もしまだくろのすけの事を思ってくれているなら来てください。」

もう、我が家からすると、はい、イエス!喜んで!!の案件である。

出逢ってから3か月の月日は経った。
そして一度は契約を白紙にした事もあり、新しい契約で最初に契約した金額のほぼ半額の金額で我が家に来る事になる。

本当我が家の子達は親孝行で、とうがはブログで稼ぎ、たまきはとうがの療養に付き合い更にはばあばの機能訓練や寝かしつけもしてくれ、くろのすけは色々なアクシデントはあったが裕福ではない我が家に合わせてくれた?かは???だが、とっても自然かつリーズナブルな形で我が家の末っ子になった。

生体販売の色々な意見はあると思う。
私もその件については色々思う事はあるが、店員さんが情をわかってくれる良い人であった事。更には我々の事を信用してくれたからこそ、くろのすけは我が家に来た。

くろのすけをキャリーに入れて電車を乗り継ぎ家に入れた。
世話焼きなたまきは興味津々でキャリーに近づき、とうがはまさか…また猫ですか?!と言う顔をしていた。

さすがペットショップ上がりと言うか、キャリーから出したくろのすけはポヤっとしており、とうがとたまきに対しても「あらー、どうも!」
ぐらいのライトな感じだった。

ばあばは自由に跳ね回るくろのすけに対し、
「もう!この子は本当にマメったいね!!」
と言いつつも満更でもなさそうだった。

ばあばが亡くなるまで、たまきと共にくろのすけはばあばにマメったく付き纏い、ばあばが家で1人の時間もあったが猫達に凄く救われた部分はあったと思う。

くろのすけ、家に来てくれてありがとう。
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