老竜と子猫

赤眉鷲羽-washusekibi-

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老竜と子猫

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 古い火山の火口に翼を怪我して飛べなくなった誇り高い老竜が伏せていました。
 そこへ迷い込んだのは一匹の金色の目をした小さな野良猫でした。
 竜は

「お前のような矮小な生き物に何ができる」

と鼻で笑いましたが子猫は黙って毎日ふもとの森から不思議な光を放つ薬草をくわえて運びました。

 子猫は凍える夜にはその体温で竜を温め、退屈な昼には地上で見つけた宝石のような石を並べて見せました。

 数ヶ月後、竜の傷は癒え再び空へ舞い上がる時が来ました。
 竜は子猫を背中に乗せ雲の上まで駆け上がりました。

「我の背に乗った猫は、お前が最初だ」

 それ以来、嵐の夜に雷が鳴ると人々は語り出す。
 雲の上で金色の目をした猫が竜の手綱を握り夜空を飛び回っているんだと⋯⋯。
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