星の海を泳ぐ空飛ぶ金魚

赤眉鷲羽-washusekibi-

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星の海を泳ぐ空飛ぶ金魚

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 街の古い噴水に住む一匹の赤い金魚には、ひそかな願いがありました。
 それは、空を泳ぐ「雲のクジラ」に会うこと。

 ある満月の夜、街中が深い眠りにつくと、重力がふわりと消え、噴水の水が宝石のように空へと舞い上がりました。
 金魚はひれを大きく動かし、夜の空気の中をスイスイと泳ぎ始めました。
 時計台を越え、煙突を抜け、たどり着いた雲の上。
 そこには、真珠色に光る巨大なクジラが待っていました。

「小さな友よ、よく来たね」

 金魚はクジラの背中に乗り、夜明けが来るまで星の海を旅しました。
 朝になり、再び噴水の中に戻った金魚の鱗には、今もほんの少しだけ、宇宙の銀河の砂がキラキラと付いているのです。
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