オオカミ双子と男装執事

希彗まゆ

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●プロローグ

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「俺さ、ずっと男にしか反応しないと思ってた」

 耳元で甘くささやかれ、ゾクリと肌が粟立つ。
 なんだろう、この感覚。寒気のようなのに、身体のどこかがゾクゾクする。心臓がドキドキして、

「だけど、おまえは別みたいだ。おまえ、──女だろ」

 ──まるで、恋みたいだ。
 わたしの主(あるじ)である双子のうちのひとり、鬼(き)龍院(りゅういん)玲(れい)の瞳の奥が、熱い灯をたたえている。

 わたしはそれを見上げながら、なぜだか身体が一ミリも動かなかった。
 動けなかった。
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