心枯らし

井津 馨

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木枯らしの風が吹く頃に

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 木枯らしの風が吹く頃、私は一枚の紙を受け取った。


 私はまだ十分に世間様を知らない若人である。
(世間様の悪い顔は十二分に見てきたのだけれども。)
 ゛妄想疾患゛゛鬱゛なんて告げられた言葉に「嗚呼、左様ですか。」と何だか他人事の様な言葉を吐いて受け取った紙。
 そんな重苦しい病名が書かれた紙を手に木枯らしの風が吹く町を歩いた。
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