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攻防
(8)
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「お風呂上がったよ」
「了解、じゃあ俺も入ってくる」
「はーい」
滝本が部屋から去っていった。
あっという間の一日だったな…。
今日はいつもより集中できて勉強捗ったからよかった。
滝本の家で過ごして二日目にして、もうすっかりこの生活に慣れてしまったようだ。
部屋に一人になった途端、心に余裕が生まれたからか一つの疑問が頭をよぎる。
『男子高生は本当にベッドの下にエロ本を隠すのだろうか』
正直、高校二年生の青春真っ盛りな女子高生が考えることではないだろう。
だが今まで恋愛経験が殆どなく、漫画やアニメを見て恋愛を知ることが多かったのでそのようなことを考えてしまったのだ。
泊まらせてもらってる身だし勝手に見たり触ったりするのはよくない!!
でも…気になる……!!!!
暫く葛藤していたが結局理性が負けてしまった。
何か物があるか確認するだけだから…。
自分の中で言い訳をしてからベッドに近づいて覗き込むが、何も見つからない。
どこかほっとしたような残念な気持ちになった。
やっぱり滝本は普段女子に囲まれてるからそういう本は必要ないんだろうな。
そんなことを考えていると扉が開いた。
「…清水何やってるの?」
「っ!!!」
驚きで心臓が一瞬止まった。
慌てて起き上がり滝本の方を向く。
「た、滝本…早かったね」
「あ、ああ…」
「「………………」」
き、気まずい…!何か言わないと…!
「…えっと…何となく床を近くで見たくなってさ」
「床?」
「う、うん…綺麗な床だなって思って」
「そう、なんだ」
「うん…あ、そういえば滝本は何時に起きるの?」
「俺は五時くらいだけど清水は?」
「早すぎる…。
私は多分六時くらいに起きると思う! 」
「了解、じゃあもう寝るか」
「だね!おやすみ」
「おやすみ」
自室に戻り扉を閉める。
そしてそのままずるずると床に座り込んだ。
「……………」
見られた!どうしよう!
何していたかまではバレてないよね?
バレてたら人生詰むんだけど!
気づいてないと思いたいけど滝本は洞察力あるから怖い…!!
多分反応的にはバレてないはず…!
こんな小学生の男子みたいなことやってるなんて思われたくない…!!
心の中は寝る前と思えないくらい大騒ぎである。
…………もう寝よう……。
十分程頭を抱えたあと、諦めてベッドに入り睡魔に身を委ねた。
「……ず…きて………、…みず…」
「………ん………」
「清水、もう六時半だよ」
「あと一分だけ……」
「そのセリフ三回目」
くすっと笑う声が聞こえる。
「えー…いじわる……」
「そんなこと言うならさ…俺が着替えさせてあげようか?」
眠気が一気に吹っ飛び完全に目が覚める。
「あ、起きた、おはよう」
「え!?あ、え、滝本おはよう…?」
「うん、もう六時半だから起きて」
「嘘!?あ!アラームかけ忘れてた!起こしてくれてありがとね!」
「大丈夫だよ、ご飯用意するから清水は着替えとか済ませてて」
「ありがとうございます…!」
「ん、じゃあまた後で」
そう言って滝本は去って行った。
同い年の男子に起こされるとか私っていったい…。
そんなことを思いながら急いで用意を済ませた。
「了解、じゃあ俺も入ってくる」
「はーい」
滝本が部屋から去っていった。
あっという間の一日だったな…。
今日はいつもより集中できて勉強捗ったからよかった。
滝本の家で過ごして二日目にして、もうすっかりこの生活に慣れてしまったようだ。
部屋に一人になった途端、心に余裕が生まれたからか一つの疑問が頭をよぎる。
『男子高生は本当にベッドの下にエロ本を隠すのだろうか』
正直、高校二年生の青春真っ盛りな女子高生が考えることではないだろう。
だが今まで恋愛経験が殆どなく、漫画やアニメを見て恋愛を知ることが多かったのでそのようなことを考えてしまったのだ。
泊まらせてもらってる身だし勝手に見たり触ったりするのはよくない!!
でも…気になる……!!!!
暫く葛藤していたが結局理性が負けてしまった。
何か物があるか確認するだけだから…。
自分の中で言い訳をしてからベッドに近づいて覗き込むが、何も見つからない。
どこかほっとしたような残念な気持ちになった。
やっぱり滝本は普段女子に囲まれてるからそういう本は必要ないんだろうな。
そんなことを考えていると扉が開いた。
「…清水何やってるの?」
「っ!!!」
驚きで心臓が一瞬止まった。
慌てて起き上がり滝本の方を向く。
「た、滝本…早かったね」
「あ、ああ…」
「「………………」」
き、気まずい…!何か言わないと…!
「…えっと…何となく床を近くで見たくなってさ」
「床?」
「う、うん…綺麗な床だなって思って」
「そう、なんだ」
「うん…あ、そういえば滝本は何時に起きるの?」
「俺は五時くらいだけど清水は?」
「早すぎる…。
私は多分六時くらいに起きると思う! 」
「了解、じゃあもう寝るか」
「だね!おやすみ」
「おやすみ」
自室に戻り扉を閉める。
そしてそのままずるずると床に座り込んだ。
「……………」
見られた!どうしよう!
何していたかまではバレてないよね?
バレてたら人生詰むんだけど!
気づいてないと思いたいけど滝本は洞察力あるから怖い…!!
多分反応的にはバレてないはず…!
こんな小学生の男子みたいなことやってるなんて思われたくない…!!
心の中は寝る前と思えないくらい大騒ぎである。
…………もう寝よう……。
十分程頭を抱えたあと、諦めてベッドに入り睡魔に身を委ねた。
「……ず…きて………、…みず…」
「………ん………」
「清水、もう六時半だよ」
「あと一分だけ……」
「そのセリフ三回目」
くすっと笑う声が聞こえる。
「えー…いじわる……」
「そんなこと言うならさ…俺が着替えさせてあげようか?」
眠気が一気に吹っ飛び完全に目が覚める。
「あ、起きた、おはよう」
「え!?あ、え、滝本おはよう…?」
「うん、もう六時半だから起きて」
「嘘!?あ!アラームかけ忘れてた!起こしてくれてありがとね!」
「大丈夫だよ、ご飯用意するから清水は着替えとか済ませてて」
「ありがとうございます…!」
「ん、じゃあまた後で」
そう言って滝本は去って行った。
同い年の男子に起こされるとか私っていったい…。
そんなことを思いながら急いで用意を済ませた。
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