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第二部
発端 ⑨
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「ああ……!」
藤原のものが引き抜かれた瞬間、小百合は思わず声を上げてしまう。すぐに腹の上に、生温かい精液が垂れ落ちたのがわかる。三度目だったため、量は少なく感じられた。
顔は熱く上気していた。目を閉じたまま行為の余韻に浸っていると、腹部に視線を感じた。腹には少したるみがあるため、あまり見ないでほしいと思った。部屋が薄暗いことに感謝する。ティッシュが腹の上をなぞっていく。藤原が自身の精液を拭き取ったのだ。
小百合は細く目を開け、ベッドの上から薄暗い室内をぼんやりと観察する。室内は藤原が何度か煙草を吸ったため、その匂いがまだ残っている。広さは六畳ほどだろうか。学習机と衣装箪笥、他に小さな棚があるだけの平凡な部屋だ。棚には漫画本が隙間なく収まり、白っぽい壁には何着か服が掛けられている。床にはカーペットが敷かれていたが、その下は畳っぽい雰囲気だ。
藤原がベッドから下りて、円筒形のゴミ箱にティッシュを捨てる。それからカーペットの上に落ちていたトランクスを拾って履くと、白シャツと学生ズボンを拾い上げて部屋から出ていった。すぐに、階段を下る足音が聞こえてくる。小百合は肌寒さを少し覚えて布団を胸まで引き上げた。
三度も求められたことで、身体は心地よいダルさに包まれていた。これまで味わったことのない満ち足りた気分だ。女としての悦びを存分に味わうことができた。行為の余韻はいまだ冷めず、下腹部に触れると内側から淫らな熱がジンジンと伝わってくるようだ。
今日は時間の許す限り、彼の体温を感じていたかった。さすがに四度目はないだろうと思われたが、さらに求められた場合は迷うところだ。膣内が痛くなっていたからだ。そのため、残りの時間は挿入抜きで愛してもらいたいと願った。
小百合はスイッチが入った瞬間を思い出す。自我が陰をひそめ、本能が身体を支配した瞬間だ。それは初めての体験で、女に生まれたことを魂で歓喜した。藤原が肩に手を回してきたとき、最初は抵抗する素振りを見せたものの、強引にキスをされ、耳たぶを舐められ、首筋を攻められたところでスイッチが入った。気づけば自ら相手の股間に手を伸ばしていて、学生服の上から硬くなったものをさすりはじめていた。そこからは女性ならではと思われるフロー状態に突入し、夢見心地のまま抱かれ続けた。欲望に身を委ねて我を忘れて乱れてしまったことを思い出すと、今さらながら羞恥心が湧き起こり顔がカッと熱くなった。同時に、下腹部が再び熱を帯びてきた。優等生の自分が裏でこんなに乱れてることを知ったら、家族や友人たちはどう思うだろうか。背徳的な思いが、今日という日をさらに特別なものにする——。
藤原はまだ戻ってきそうにない。彼の体温がもう恋しくなっている。引き締まった筋肉の感触を思い浮かべながら、手のひらを胸元に這わせる。乳房を何度か揉んでから、指先を乳首の先端にもっていく。指の腹を使い、触れるか触れないかくらいのタッチで乳頭を優しくさする。やがて、突起が硬く膨張する。硬くなったそれを、二本の指で軽くつまんで引っぱる。つまんで、引っぱる。つまんで、引っぱる——。
「ああ……!」
乳首から広がっていく快感が上半身を震わせ、官能の吐息が漏れる。今度は人差し指で弾く。振動による快感は下腹部にまで伝わっていき、またも小さな吐息が漏れる。指先に唾液をつけて乳首を触り、藤原に舐められているところを想像する。乳房の二つの突起は、長年の自慰行為により充分に熟れていたから、それが彼の口に含まれたとき、ひときわ高い声を上げてのけぞってしまった。彼の舌使いに骨の髄までとことん痺れ、思わず反対の乳房をつかみ、こっちも舐めてえ、と懇願したほどだ。
彼のテクニックは、とても高校生のものとは思えなかった。当然、田島とは比較にもならない。いったい、どうやってあれほどのテクニックを身につけたのか。これまで何人の女を抱いてきたのだろうか。嫉妬混じりの疑問が浮かんでは消える。田島と別れて藤原と付き合おうか、という考えが頭に浮かぶ。あれほど気持ち良くされたあとでは当然だったろう。過去、田島との二度に渡る行為では気持ちも乗らず、何となく始まって何となく終わるという不完全燃焼なものだった。交際を申し込んだら、藤原は今の彼女と別れてくれるだろうか、などと考えながら両手を下腹部に置いて夢想にふける。
少しうとうとしていたのだろう。からだを覆っていた掛け布団が勢いよく剥ぎ取られるまで、男たちの存在に気づかなかったのだから。自分に向けてカメラのシャッターが幾度となく押されていることに気づくと、小百合は慌てて胸と股間を隠して壁際に退避した。
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藤原のものが引き抜かれた瞬間、小百合は思わず声を上げてしまう。すぐに腹の上に、生温かい精液が垂れ落ちたのがわかる。三度目だったため、量は少なく感じられた。
顔は熱く上気していた。目を閉じたまま行為の余韻に浸っていると、腹部に視線を感じた。腹には少したるみがあるため、あまり見ないでほしいと思った。部屋が薄暗いことに感謝する。ティッシュが腹の上をなぞっていく。藤原が自身の精液を拭き取ったのだ。
小百合は細く目を開け、ベッドの上から薄暗い室内をぼんやりと観察する。室内は藤原が何度か煙草を吸ったため、その匂いがまだ残っている。広さは六畳ほどだろうか。学習机と衣装箪笥、他に小さな棚があるだけの平凡な部屋だ。棚には漫画本が隙間なく収まり、白っぽい壁には何着か服が掛けられている。床にはカーペットが敷かれていたが、その下は畳っぽい雰囲気だ。
藤原がベッドから下りて、円筒形のゴミ箱にティッシュを捨てる。それからカーペットの上に落ちていたトランクスを拾って履くと、白シャツと学生ズボンを拾い上げて部屋から出ていった。すぐに、階段を下る足音が聞こえてくる。小百合は肌寒さを少し覚えて布団を胸まで引き上げた。
三度も求められたことで、身体は心地よいダルさに包まれていた。これまで味わったことのない満ち足りた気分だ。女としての悦びを存分に味わうことができた。行為の余韻はいまだ冷めず、下腹部に触れると内側から淫らな熱がジンジンと伝わってくるようだ。
今日は時間の許す限り、彼の体温を感じていたかった。さすがに四度目はないだろうと思われたが、さらに求められた場合は迷うところだ。膣内が痛くなっていたからだ。そのため、残りの時間は挿入抜きで愛してもらいたいと願った。
小百合はスイッチが入った瞬間を思い出す。自我が陰をひそめ、本能が身体を支配した瞬間だ。それは初めての体験で、女に生まれたことを魂で歓喜した。藤原が肩に手を回してきたとき、最初は抵抗する素振りを見せたものの、強引にキスをされ、耳たぶを舐められ、首筋を攻められたところでスイッチが入った。気づけば自ら相手の股間に手を伸ばしていて、学生服の上から硬くなったものをさすりはじめていた。そこからは女性ならではと思われるフロー状態に突入し、夢見心地のまま抱かれ続けた。欲望に身を委ねて我を忘れて乱れてしまったことを思い出すと、今さらながら羞恥心が湧き起こり顔がカッと熱くなった。同時に、下腹部が再び熱を帯びてきた。優等生の自分が裏でこんなに乱れてることを知ったら、家族や友人たちはどう思うだろうか。背徳的な思いが、今日という日をさらに特別なものにする——。
藤原はまだ戻ってきそうにない。彼の体温がもう恋しくなっている。引き締まった筋肉の感触を思い浮かべながら、手のひらを胸元に這わせる。乳房を何度か揉んでから、指先を乳首の先端にもっていく。指の腹を使い、触れるか触れないかくらいのタッチで乳頭を優しくさする。やがて、突起が硬く膨張する。硬くなったそれを、二本の指で軽くつまんで引っぱる。つまんで、引っぱる。つまんで、引っぱる——。
「ああ……!」
乳首から広がっていく快感が上半身を震わせ、官能の吐息が漏れる。今度は人差し指で弾く。振動による快感は下腹部にまで伝わっていき、またも小さな吐息が漏れる。指先に唾液をつけて乳首を触り、藤原に舐められているところを想像する。乳房の二つの突起は、長年の自慰行為により充分に熟れていたから、それが彼の口に含まれたとき、ひときわ高い声を上げてのけぞってしまった。彼の舌使いに骨の髄までとことん痺れ、思わず反対の乳房をつかみ、こっちも舐めてえ、と懇願したほどだ。
彼のテクニックは、とても高校生のものとは思えなかった。当然、田島とは比較にもならない。いったい、どうやってあれほどのテクニックを身につけたのか。これまで何人の女を抱いてきたのだろうか。嫉妬混じりの疑問が浮かんでは消える。田島と別れて藤原と付き合おうか、という考えが頭に浮かぶ。あれほど気持ち良くされたあとでは当然だったろう。過去、田島との二度に渡る行為では気持ちも乗らず、何となく始まって何となく終わるという不完全燃焼なものだった。交際を申し込んだら、藤原は今の彼女と別れてくれるだろうか、などと考えながら両手を下腹部に置いて夢想にふける。
少しうとうとしていたのだろう。からだを覆っていた掛け布団が勢いよく剥ぎ取られるまで、男たちの存在に気づかなかったのだから。自分に向けてカメラのシャッターが幾度となく押されていることに気づくと、小百合は慌てて胸と股間を隠して壁際に退避した。
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