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ゲームはクリアを待っている
ゲロ臭い犬は焼却処分。あとほかのプレイヤーも
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さあ任務開始だお仕事の時間だ労働するぞ!
宇宙から地上に向けて投棄されたこの箱は当然ながら大半が土に大地に埋まっている。
なら上層に向かえばたぶん地上に出られるはず。
私と同じ考えに至ったプレイヤー達と一緒に軽く事項紹介しながら上に向かう。
「私はMt.Dew、ミトって呼んで!エンジニアだよ」
「俺はバル3だ。ウォリアーだ」
すっげえ虫を殲滅しそうな名前だな。
「俺はルドルフ。プロフェッサーを選択した」
「僕はニワ。メディックだよ」
奇しくも初期四職がそろった。これはいい風吹いてるかもしれない。
最上階層にはすでに抉じ開けられた跡があり、人の数も少なくなっていた。
先を歩いていた奴らもみな外にでたのかな。
明らかに入り口ではない作られた穴を潜るとそこは外。まあどっかよくわからない洞窟とかじゃなくてよかった。
「さて、どこに向かって歩こうかなー」
「あぁそうだな。何を調査するのかも考えなくてはいかんな」
「とりあえず迷わないように目印でも立てておきたいね」
目印、目印ね。
「コンパスと地図が欲しいですなあと六分儀とか」
そんなもんあっても使い方わかんねえから私はもっとわかりやすそうなやつを所望する!
いったいどこの一般的な現代人が六分儀の使い方とか知ってるのよ。
どうせ初期装備当たりにあるでしょ。
HUD(ヘッドアップディスプレイ)を起動。
そこからヘルプを呼び出して熟読開始。
私の行動を見ていたほかのプレイヤー達も一斉に己の道具の使い方を読み始めた。
read me は読まなきゃね。道具の仕様の把握は冒険の鉄則。
さて取り出したるは両利き用の手袋。
片手分しかないこの手袋はどうやら色を自由に変えられるらしい。取り合ず緑の迷彩にしてっと。
主な機能は、アイテムを保存するアイテムボックス機能。
五つまで場所の位置情報を保存することが出来るマーキング機能ね。
マーキングしとけば迷わないやろ!っていう事かな?とりあえず地面を触って一つ位置をマーキング。気分は電柱におしっこまき散らすワン公の気分。ここは私の領域だぞうおおお。
目印を設置したので速ダッシュ!森の中に全力で突っ込む。
こんなところに私はいられるか!の一言を忘れずに告げておくことにより、周囲の人間も私の意図を理解。一人二人とどんどん森に入っていく。
なぁにHPがなくなったところで死ぬだけだから死んで覚えようぜ!
どこに復活するかわからないけどね!
体がキチン質な甲殻に包まれた犬っぽい第一村人ならぬ第一生物を発見!さっそくコンタクトしまぁす!
「こんにちわあ」
もしかしたら知的生物かもしれないと声をかけてみたけど返ってきたのはくっそ汚いゲロ玉。
「うわっ汚っ」
しゃがみ、避けた木にゲロが当たり、飛び散った。
鼻を突く刺激臭に思わず後ろを振り向くと溶けてグズグズになった木が白い煙を上げていた。
「嘘ぉ…」
視線を戻し、犬もどきを注視。
「えほっ、ゴポッ!グルロロ!」
刺激臭を放つ粘液を口から垂らし、暗い口腔を私に向けた。
「カァオ!」
「くっさ!」
思わず顔を歪めるくらい強い臭いを被りたくないとできるだけ大げさに転がった。何から何まで不快な生物に初期装備である銃を向け、引き金を引いた。
BLAM!
「ケプッ!」
水風船を割るような音が鳴り、頭部をなくした犬は2,3歩動いたのち、力無く寝転がった。
「まさか臭いまで感じるなんて」
いらんことしやがって。
これまさかとは思うけど味覚とかまで再現されてないだろうね?
いちいち回復するために口に放り込む必要があってさらにそれに味が付いているとか勘弁してほしい。
よりリアルに近づけるのはわかるけどくっそ苦い回復薬とか飲まされないか心配になってきたなぁ。まあその時が来たら考えよか」
今はとりあえず目の前の死骸から何か使えるものがないか剥ぎ取らな、きゃ……。
「まさか自分のゲロで溶けるとは」
ぐずぐずじゃあ剥ぎ取りも無理そうだ。
臭いが嫌だしとっととここを離れよう。
マーキング機能を使ってどれだけ着弾地点から離れているのかとみればたった25mしか離れていない。森と起伏のある地形は距離感をおかしくするのがよくわかるね。
そういえば弾薬の補給と武器の劣化も考えないといけないね。
弾丸は初期に配られている奴が96発、今一発使ったから95発、どこかで弾丸製造設備の入手か近接武器の取得をしたいね。
簡単なのは近接武器の入手だろうねー。
「む」
足音が聞こえる。
たぶん人間のもの。
とりあえず一発撃ってみよ。
えい☆
音の下方向に向かって発砲。
当たるわけない。そんなことはわかっているけど“お前の存在に気付いているぞアピール”はしておくべきだと思うの。
そしたらアンブッシュをあきらめて正面から出てくるか、こっそり離れていくか、どっちの行動をとるかな~?
「うん。反応なしね」
じゃあ私から近づいてみよっかな。
「幸せは~歩いてこない~だ~から歩いてゆくんだね~………“幸せ”みぃつけたぁ!!!!!!!!!!」
隠れて様子を伺うなんて感心しないなぁ…
ひぃふぅみぃー…三人か!なるほど安全で確実に狩りたいなら数をそろえるのはいい作戦だね!
「でもここは森だよ?整理整頓キレイな道じゃないんだよ」
あっちこちに木があるから遮蔽物はいっぱいだよ。それは向こうも同じか。
でもまあ木なんですよ“木”。この木はたぶん抜ける。
では試しにいっちょ景気づけにぶちかましますか。
「もーしもーし。聞こえますかあ~?あ、返事はしなくていいです。もう場所分かったんで」
いやーちょっと揺さぶっただけで反応してくれるなんて可愛いなぁ。
落ち葉を踏みしめる音が、息を、つばを飲み込む音が丸聞こえだよ。
うん。動かない。なるほどね。なるほどなるほどー……。
「ばーん」
うん。まあ一発では抜けないよね。じゃもう一発。
「どーんどーん」
「うあ”っ!」
「まず一匹~喧嘩売る相手間違えたね」
「ま、待ってくれ!」
「なんで始めたばっかりなのに私と同じデザインの銃を二挺もってるの?」
「そ、それは」
「あー言わなくていいよもうわかってるからさ」
頭に弾を一発あげて次を探そう。ほい静かになった。やっぱイケメンは静かに黙っているのが一番だね。ネトゲ民は口を開けば残念な事ばっかり言うもんね。
うん?おぉ、まっすぐ逃げてる奴が一名。あれは追いかけられないなぁ。でもあと一人はどこだろう?
すぐに逃げられず、残る一人も手助けをあきらめる場所。
「上かな?」
「ッ!」
私の声に焦って照準がブレたのか銃弾が頬を掠めて私の後ろへと飛んでいく。
「そうかーあってたかぁそして今の銃撃で完全にばれっちゃったね」
銃口を向け、引き金をカチリ。
日本ではVR空間以外では滅多に聞くことが出来ない轟音が鳴り響き、小さな悲鳴が聞こえた。
どうやら体のどこかに当たったみたいだ。やったあ。
ガサガサと木の葉が擦れる音と共に小さな体付きの少女が転がり落ちてきた。
手に私と同じ拳銃を握っているが、握っている腕ごと振るえていて狙いが定まっていない。
そして、その少女の腰にも同じデザインの銃が下がっていた。
やっぱり君もか。
「今度はもっと数をそろえるといいんじゃないかな」
収穫は銃四丁、弾薬360発、いい収入だ。弾薬がおいしいね。
でも職業を選んだ時に渡されたメイクツールは手に入ってない。
まぁ、いいか。そういうところは協力しろってことなんだろうね。
さて、このまま着弾地点に戻ったらたぶんヤバイな。
態勢を整えた三人に囲んで穴だらけにされるかもしれないし。
それは嫌だ。
ってなわけで、もう拠点には近づかない方針でいこう。
こんな場所にいられるか!ってね。
木に登るのはいい発想だね。
少なくとも地上の敵に見つかりにくくなるのはいい。
木の上に登ったことでわかったことがある。
ここら辺は見渡す限り樹海だけど遠くに人工物っぽいものがある。
そこを目指そうかな。
できるだけ急ごう。
他のプレイヤーも気が付いているかもしれない。
道中にいるプレイヤーは顔を見せないように一瞬で刈取ろうかな。
どうやら名前が赤くなるとかは無いっぽいし。
どんどん狩ろう。
他のプレイヤーは弾薬箱だと思ったほうがいいね。
木から木へ、ぴょいぴょいっとね。
こうしてみると樹上はいいね。
Mobも頭上は索敵してないみたいだし。楽でいいわあ。
「お、ゲロ犬じゃん。敵対状態じゃないとかわいい…くないね。うん。臭そう」
だがここで無駄弾は使わない。敵対しているなら話は別だけどね。
道は長い。
ゆっくりいこか。
宇宙から地上に向けて投棄されたこの箱は当然ながら大半が土に大地に埋まっている。
なら上層に向かえばたぶん地上に出られるはず。
私と同じ考えに至ったプレイヤー達と一緒に軽く事項紹介しながら上に向かう。
「私はMt.Dew、ミトって呼んで!エンジニアだよ」
「俺はバル3だ。ウォリアーだ」
すっげえ虫を殲滅しそうな名前だな。
「俺はルドルフ。プロフェッサーを選択した」
「僕はニワ。メディックだよ」
奇しくも初期四職がそろった。これはいい風吹いてるかもしれない。
最上階層にはすでに抉じ開けられた跡があり、人の数も少なくなっていた。
先を歩いていた奴らもみな外にでたのかな。
明らかに入り口ではない作られた穴を潜るとそこは外。まあどっかよくわからない洞窟とかじゃなくてよかった。
「さて、どこに向かって歩こうかなー」
「あぁそうだな。何を調査するのかも考えなくてはいかんな」
「とりあえず迷わないように目印でも立てておきたいね」
目印、目印ね。
「コンパスと地図が欲しいですなあと六分儀とか」
そんなもんあっても使い方わかんねえから私はもっとわかりやすそうなやつを所望する!
いったいどこの一般的な現代人が六分儀の使い方とか知ってるのよ。
どうせ初期装備当たりにあるでしょ。
HUD(ヘッドアップディスプレイ)を起動。
そこからヘルプを呼び出して熟読開始。
私の行動を見ていたほかのプレイヤー達も一斉に己の道具の使い方を読み始めた。
read me は読まなきゃね。道具の仕様の把握は冒険の鉄則。
さて取り出したるは両利き用の手袋。
片手分しかないこの手袋はどうやら色を自由に変えられるらしい。取り合ず緑の迷彩にしてっと。
主な機能は、アイテムを保存するアイテムボックス機能。
五つまで場所の位置情報を保存することが出来るマーキング機能ね。
マーキングしとけば迷わないやろ!っていう事かな?とりあえず地面を触って一つ位置をマーキング。気分は電柱におしっこまき散らすワン公の気分。ここは私の領域だぞうおおお。
目印を設置したので速ダッシュ!森の中に全力で突っ込む。
こんなところに私はいられるか!の一言を忘れずに告げておくことにより、周囲の人間も私の意図を理解。一人二人とどんどん森に入っていく。
なぁにHPがなくなったところで死ぬだけだから死んで覚えようぜ!
どこに復活するかわからないけどね!
体がキチン質な甲殻に包まれた犬っぽい第一村人ならぬ第一生物を発見!さっそくコンタクトしまぁす!
「こんにちわあ」
もしかしたら知的生物かもしれないと声をかけてみたけど返ってきたのはくっそ汚いゲロ玉。
「うわっ汚っ」
しゃがみ、避けた木にゲロが当たり、飛び散った。
鼻を突く刺激臭に思わず後ろを振り向くと溶けてグズグズになった木が白い煙を上げていた。
「嘘ぉ…」
視線を戻し、犬もどきを注視。
「えほっ、ゴポッ!グルロロ!」
刺激臭を放つ粘液を口から垂らし、暗い口腔を私に向けた。
「カァオ!」
「くっさ!」
思わず顔を歪めるくらい強い臭いを被りたくないとできるだけ大げさに転がった。何から何まで不快な生物に初期装備である銃を向け、引き金を引いた。
BLAM!
「ケプッ!」
水風船を割るような音が鳴り、頭部をなくした犬は2,3歩動いたのち、力無く寝転がった。
「まさか臭いまで感じるなんて」
いらんことしやがって。
これまさかとは思うけど味覚とかまで再現されてないだろうね?
いちいち回復するために口に放り込む必要があってさらにそれに味が付いているとか勘弁してほしい。
よりリアルに近づけるのはわかるけどくっそ苦い回復薬とか飲まされないか心配になってきたなぁ。まあその時が来たら考えよか」
今はとりあえず目の前の死骸から何か使えるものがないか剥ぎ取らな、きゃ……。
「まさか自分のゲロで溶けるとは」
ぐずぐずじゃあ剥ぎ取りも無理そうだ。
臭いが嫌だしとっととここを離れよう。
マーキング機能を使ってどれだけ着弾地点から離れているのかとみればたった25mしか離れていない。森と起伏のある地形は距離感をおかしくするのがよくわかるね。
そういえば弾薬の補給と武器の劣化も考えないといけないね。
弾丸は初期に配られている奴が96発、今一発使ったから95発、どこかで弾丸製造設備の入手か近接武器の取得をしたいね。
簡単なのは近接武器の入手だろうねー。
「む」
足音が聞こえる。
たぶん人間のもの。
とりあえず一発撃ってみよ。
えい☆
音の下方向に向かって発砲。
当たるわけない。そんなことはわかっているけど“お前の存在に気付いているぞアピール”はしておくべきだと思うの。
そしたらアンブッシュをあきらめて正面から出てくるか、こっそり離れていくか、どっちの行動をとるかな~?
「うん。反応なしね」
じゃあ私から近づいてみよっかな。
「幸せは~歩いてこない~だ~から歩いてゆくんだね~………“幸せ”みぃつけたぁ!!!!!!!!!!」
隠れて様子を伺うなんて感心しないなぁ…
ひぃふぅみぃー…三人か!なるほど安全で確実に狩りたいなら数をそろえるのはいい作戦だね!
「でもここは森だよ?整理整頓キレイな道じゃないんだよ」
あっちこちに木があるから遮蔽物はいっぱいだよ。それは向こうも同じか。
でもまあ木なんですよ“木”。この木はたぶん抜ける。
では試しにいっちょ景気づけにぶちかましますか。
「もーしもーし。聞こえますかあ~?あ、返事はしなくていいです。もう場所分かったんで」
いやーちょっと揺さぶっただけで反応してくれるなんて可愛いなぁ。
落ち葉を踏みしめる音が、息を、つばを飲み込む音が丸聞こえだよ。
うん。動かない。なるほどね。なるほどなるほどー……。
「ばーん」
うん。まあ一発では抜けないよね。じゃもう一発。
「どーんどーん」
「うあ”っ!」
「まず一匹~喧嘩売る相手間違えたね」
「ま、待ってくれ!」
「なんで始めたばっかりなのに私と同じデザインの銃を二挺もってるの?」
「そ、それは」
「あー言わなくていいよもうわかってるからさ」
頭に弾を一発あげて次を探そう。ほい静かになった。やっぱイケメンは静かに黙っているのが一番だね。ネトゲ民は口を開けば残念な事ばっかり言うもんね。
うん?おぉ、まっすぐ逃げてる奴が一名。あれは追いかけられないなぁ。でもあと一人はどこだろう?
すぐに逃げられず、残る一人も手助けをあきらめる場所。
「上かな?」
「ッ!」
私の声に焦って照準がブレたのか銃弾が頬を掠めて私の後ろへと飛んでいく。
「そうかーあってたかぁそして今の銃撃で完全にばれっちゃったね」
銃口を向け、引き金をカチリ。
日本ではVR空間以外では滅多に聞くことが出来ない轟音が鳴り響き、小さな悲鳴が聞こえた。
どうやら体のどこかに当たったみたいだ。やったあ。
ガサガサと木の葉が擦れる音と共に小さな体付きの少女が転がり落ちてきた。
手に私と同じ拳銃を握っているが、握っている腕ごと振るえていて狙いが定まっていない。
そして、その少女の腰にも同じデザインの銃が下がっていた。
やっぱり君もか。
「今度はもっと数をそろえるといいんじゃないかな」
収穫は銃四丁、弾薬360発、いい収入だ。弾薬がおいしいね。
でも職業を選んだ時に渡されたメイクツールは手に入ってない。
まぁ、いいか。そういうところは協力しろってことなんだろうね。
さて、このまま着弾地点に戻ったらたぶんヤバイな。
態勢を整えた三人に囲んで穴だらけにされるかもしれないし。
それは嫌だ。
ってなわけで、もう拠点には近づかない方針でいこう。
こんな場所にいられるか!ってね。
木に登るのはいい発想だね。
少なくとも地上の敵に見つかりにくくなるのはいい。
木の上に登ったことでわかったことがある。
ここら辺は見渡す限り樹海だけど遠くに人工物っぽいものがある。
そこを目指そうかな。
できるだけ急ごう。
他のプレイヤーも気が付いているかもしれない。
道中にいるプレイヤーは顔を見せないように一瞬で刈取ろうかな。
どうやら名前が赤くなるとかは無いっぽいし。
どんどん狩ろう。
他のプレイヤーは弾薬箱だと思ったほうがいいね。
木から木へ、ぴょいぴょいっとね。
こうしてみると樹上はいいね。
Mobも頭上は索敵してないみたいだし。楽でいいわあ。
「お、ゲロ犬じゃん。敵対状態じゃないとかわいい…くないね。うん。臭そう」
だがここで無駄弾は使わない。敵対しているなら話は別だけどね。
道は長い。
ゆっくりいこか。
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