レインの店へようこそ!

泡沫 呉羽

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2話 盗み聞き

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「また、来たのかい?まぁ、商品買ってくれるわけだし、いいんだけどね。ほんと武器好きだね?」
「ああ。俺は珍しい武器をコレクションしてるからな。」
「ふーん。……今日は他のお客が来るから大人しくしてなよ。」
「客?俺以外に居たのか!?」
「ん?なんでそこで驚くんだい?お店なんだから。」
「見たことねぇよ。」

 そう、実際フェルトラはお店に出入りしているお客を毎日来てるのに見たことがなかったのだ。

「そりゃ、入店は1人づつで、誰かがいると見えなくなるんだよ。だから、見たことなくて当然だよ。」
「ん?じゃあ俺がいるから見えねぇんじゃね?」
「君が毎日来るから設定いじったんだよ。しかも長居だし。」
「ほぅ。すげーなこの店。」
「これを聞いて帰るという選択はしないんだね…。」

 店を褒めてくれるのは嬉しいが長居を辞める気はないらしいフェルトラにレインは呆れ、苦笑した。

 カラン、カラン。

「いらっしゃい。レインの店へようこそ!」
「あ、え、王太子殿下!?」
「ん?…あ、フェルトラって王太子なのかい!?」
「ん?…あ。知ってると思って言ってなかったな。すまん、すまん。」
「え、じゃあ、税の回収と商売無許可と商売法違反を取り締まりに来たのかい!?」
「ちげー!…つーか想定外に違反多くね!?」
「ふむ。違うならいいかな。内緒だよ?言ったらお仕置きするからね。」
「いや、どうやって言ったのが分かるっつーんだよ。興味ねぇーから言う気もないけども!」
「感。そっちの君も言っちゃ駄目だからね?」
「は、はい……。」
「じゃあ…こっちで話そうか。フェルトラ、そこら辺の武器試し斬りしてきていいよー。」
「よっしゃーーー!」

 試し斬りの許可がでてフェルトラはご機嫌で商品の武器を持って外に出たのだった。

「元気だねぇ…。」

 そのいきなりのテンションについて行けず思わずポツリとレインは呟いた。

「あ、あの…。」
「どんな商品にするかい?」
「い、依頼も…受けてくれると聞いたのですが…。」
「内容によるね。」

 カラン、カラン。

 どうやら、フェルトラが戻ってきたらしいが気にすることもないかと思いレインは商談を続けた。

「えーと、ですね、子供が欲しくて…ただ僕の妻は同性なので…出来ず…子育てはしたいので…も、勿論血の繋がりはなくていいんです!」
「ふむ。同性愛で結ばれた仲、ね。それだったら1度子供達と顔合わせするかい?君たち夫婦でも大丈夫って子集めておくからどうだい?」
「う、売ってくださるんですか!?」
「いいよ。」

 ガタン。
 
 扉の付近で音が聞こえたのでフェルトラが気になって我慢できず耳を澄まして会話を聞いていたのだろう。

「鳥の日に2人でおいで。場所は…そうだね、王立図書館前3番広場で。」

「はい。よろしくお願いします。」

「当日は買うかもしれないなら同価値交換の方をおすすめするよー。」

「はい。」

 レインは部屋をお客と出てそのまま入り口まで見送った。

「盗み聞きは良くないね。フェルトラ。」
「気になっちまって…。すまん。……人身売買とか救いようねぇな…………。」
「褒めても何もでなーいぞ☆」
「褒めてねぇぇぇぇ。」

 レインの性格は一体どうなってんだろとフェルトラは思ってしまったがそれを言うとまた、照れる気がするので黙っておくことにフェルトラはしたようだ。

「鳥の日、ねぇ……。」

 フェルトラはこの日疲れたように帰って行ったのだった。
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