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第四章 光魔法と闇魔法
スランプ
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リアムの見解では、ジェラルドに敵意剥き出しの黒龍は夫婦の刻印が関与しているらしい。
「まだ憶測でしかないけどね。オリヴァー、あの龍に謝罪とメレディスを愛してるみたいなこと言ってみて」
「あ、愛……」
羞恥のあまり、顔がみるみる赤くなった。
「嘘でも良いから言ってみて」
「ごめんなさい……メ、メレディスを愛してます」
俺は羞恥のあまり脱力し、その場にしゃがみ込んだ。すると、龍は刻印に吸い込まれるように消えた。
ジェラルドは龍が消えても警戒していたが、暫くしても龍が出てこない為、シールドを解除した。
「何だったんだ?」
リアムは自身の考えが合っていたようで満足げに言った。
「定期的な夜伽の為だけに刻印を付ける意味が分からなかったんだけど、さっきので納得したよ」
「納得?」
「この刻印を付ける本来の目的は浮気防止なんだよ」
「浮気防止であんなの出るの?」
「メレディスもオリヴァーに噛み付く前に言ってたでしょ。『王に横取りされる前に付けておくか』って」
言ってたかな? 殺されるとばかり思っていたからメレディスの発言など覚えていない。
「でも、教会の前で俺、ジェラルドやリアムにしがみついてメレディスに浮気を疑われたけど何も無かったよ」
「きっと本人同士がいる時は出てこないんだよ。龍に制裁を下してもらわなくても自分で対処できるから」
「なるほど」
「今回はオリヴァーがジェラルドの首筋を噛むって行為が浮気と勘違いされたんだろうね」
「だけどそれって……」
この先、一生メレディス以外の誰とも愛を育むことが出来ないということだ。
俺だって恋愛に興味がないわけではない。恋愛結婚か政略結婚かそれは分からないが、その相手はメレディスではなく普通に女性が良い。
ただ、刻印を消すつもりではいるが、消すことは不可能なのではないかという考えも心の隅にあったりする。
万が一にも刻印を消すことが出来なければ、最悪、本当に最悪の場合だが、愛人としてメレディスと年に一度夜伽をしながら本妻と本物の愛を育む。そんな安易な考えもぶち壊されてしまった。
絶望を感じていると、ノエルとショーンも青い顔をしていた。
「お兄様、これは非常にまずいですわ。メレディス様もあの容姿ですから満足は出来るとは思います。しかしながら、お兄様は皆様を諦めることなんてできませんでしょう?」
「僕の呪いなんてどうでも良いから、そっちを優先的に解決しよう。でないと兄ちゃんの幸せが……」
俺と、この二人が考えていることは多少……大いに違うが、向かう先は一緒だ。
「魔王を倒して、必ず刻印の消し方を探し出す!」
「そして、ハッピーエンドを迎え、皆様と幸せになりましょう!」
◇
今まではノエルに言われて、のらりくらりとその場をやり過ごしていた。しかし、初めて自分の意思で魔王に立ち向かうことを決めた。
他人に言われてやるのと自分で決めてやるのでは、随分と成長のスピードも……変わりそうになかった。
「今は光魔法を出そうとしたんだ。何で闇が出てくるんだ」
「お前、光魔法も扱えなくなってきたんじゃねーか?」
「そんなはずは……」
決意表明をしてから二週間。俺は闇の球を出すことが出来るようになっただけ。それ以上の進歩がない。むしろ、光魔法を出そうとしているのに闇魔法が発動する。いわゆるスランプ状態に陥っている。
俺はスランプなのに他三名はどんどん新しいことが出来るようになっている。
ジェラルドは無詠唱で魔法を発動出来るようになったおかげで、いつもは一つずつ詠唱しながら出していた魔法を二つ同時に出すことができるようになった。
キースも魔石入りの短剣の振り方で炎を自在に操れるようになった。更には魔石のおかげか、キース自身が攻撃を受けなくても、短剣が攻撃を受ければカウンターが出せるらしい。
そして、エドワードもキースの熱い炎に対抗して、水魔法を剣に付与することに成功。今は、その水を変幻自在に操りながら、新たな戦い方を模索中。
「何で俺だけ……」
自身の将来の為、奮闘する日々は続く——。
「まだ憶測でしかないけどね。オリヴァー、あの龍に謝罪とメレディスを愛してるみたいなこと言ってみて」
「あ、愛……」
羞恥のあまり、顔がみるみる赤くなった。
「嘘でも良いから言ってみて」
「ごめんなさい……メ、メレディスを愛してます」
俺は羞恥のあまり脱力し、その場にしゃがみ込んだ。すると、龍は刻印に吸い込まれるように消えた。
ジェラルドは龍が消えても警戒していたが、暫くしても龍が出てこない為、シールドを解除した。
「何だったんだ?」
リアムは自身の考えが合っていたようで満足げに言った。
「定期的な夜伽の為だけに刻印を付ける意味が分からなかったんだけど、さっきので納得したよ」
「納得?」
「この刻印を付ける本来の目的は浮気防止なんだよ」
「浮気防止であんなの出るの?」
「メレディスもオリヴァーに噛み付く前に言ってたでしょ。『王に横取りされる前に付けておくか』って」
言ってたかな? 殺されるとばかり思っていたからメレディスの発言など覚えていない。
「でも、教会の前で俺、ジェラルドやリアムにしがみついてメレディスに浮気を疑われたけど何も無かったよ」
「きっと本人同士がいる時は出てこないんだよ。龍に制裁を下してもらわなくても自分で対処できるから」
「なるほど」
「今回はオリヴァーがジェラルドの首筋を噛むって行為が浮気と勘違いされたんだろうね」
「だけどそれって……」
この先、一生メレディス以外の誰とも愛を育むことが出来ないということだ。
俺だって恋愛に興味がないわけではない。恋愛結婚か政略結婚かそれは分からないが、その相手はメレディスではなく普通に女性が良い。
ただ、刻印を消すつもりではいるが、消すことは不可能なのではないかという考えも心の隅にあったりする。
万が一にも刻印を消すことが出来なければ、最悪、本当に最悪の場合だが、愛人としてメレディスと年に一度夜伽をしながら本妻と本物の愛を育む。そんな安易な考えもぶち壊されてしまった。
絶望を感じていると、ノエルとショーンも青い顔をしていた。
「お兄様、これは非常にまずいですわ。メレディス様もあの容姿ですから満足は出来るとは思います。しかしながら、お兄様は皆様を諦めることなんてできませんでしょう?」
「僕の呪いなんてどうでも良いから、そっちを優先的に解決しよう。でないと兄ちゃんの幸せが……」
俺と、この二人が考えていることは多少……大いに違うが、向かう先は一緒だ。
「魔王を倒して、必ず刻印の消し方を探し出す!」
「そして、ハッピーエンドを迎え、皆様と幸せになりましょう!」
◇
今まではノエルに言われて、のらりくらりとその場をやり過ごしていた。しかし、初めて自分の意思で魔王に立ち向かうことを決めた。
他人に言われてやるのと自分で決めてやるのでは、随分と成長のスピードも……変わりそうになかった。
「今は光魔法を出そうとしたんだ。何で闇が出てくるんだ」
「お前、光魔法も扱えなくなってきたんじゃねーか?」
「そんなはずは……」
決意表明をしてから二週間。俺は闇の球を出すことが出来るようになっただけ。それ以上の進歩がない。むしろ、光魔法を出そうとしているのに闇魔法が発動する。いわゆるスランプ状態に陥っている。
俺はスランプなのに他三名はどんどん新しいことが出来るようになっている。
ジェラルドは無詠唱で魔法を発動出来るようになったおかげで、いつもは一つずつ詠唱しながら出していた魔法を二つ同時に出すことができるようになった。
キースも魔石入りの短剣の振り方で炎を自在に操れるようになった。更には魔石のおかげか、キース自身が攻撃を受けなくても、短剣が攻撃を受ければカウンターが出せるらしい。
そして、エドワードもキースの熱い炎に対抗して、水魔法を剣に付与することに成功。今は、その水を変幻自在に操りながら、新たな戦い方を模索中。
「何で俺だけ……」
自身の将来の為、奮闘する日々は続く——。
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